胡蝶殺し の商品レビュー
図書館で。ミステリーというよりは小説かなぁ。 自分もこの数年、歌舞伎を観るようになり俄ではありますが多少は演者の名前や演目も覚えるようになりました。というわけで大分楽しく読みました。まだまだ見たことない作品が多いなぁ。 それにしても梨園の世界は入り組んでいる。特に親戚・姻戚関係...
図書館で。ミステリーというよりは小説かなぁ。 自分もこの数年、歌舞伎を観るようになり俄ではありますが多少は演者の名前や演目も覚えるようになりました。というわけで大分楽しく読みました。まだまだ見たことない作品が多いなぁ。 それにしても梨園の世界は入り組んでいる。特に親戚・姻戚関係がむっずかしい。襲名すると父の名を継ぐから何代目かってのが又難しい。でもそうやって受け継がれてきた世界なんだよなぁというのはなんとなくしみじみ思うわけです。 若いころに後ろ盾を失くした御曹司…今も昔もよくある話なんだろうなぁ… そして上手い人よりはそれなりに名のある人や縁の人がお役を勤める事が多いから…大変だろうな。個人的には歌舞伎座こけら落としの時のような、劇団や部屋を越えて共演してくれたらいいのになぁなんて素人は思ったりもします。ただそうすると一座の人の出番が無くなっちゃうからそれはそれで難しいのかなぁ~
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剣呑そうなタイトルとは違って、歌舞伎役者である父を亡くした子役の後見となる別の歌舞伎役者の人生が静かに進行していく内容であった。毒親は毒親だけど同情も無くはないな。
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面白くて ぐいぐい引き込まれた。 繰り返し何度も読んだ。 読むたびに面白さが増す。涙が出た。 近藤史恵は好きな作家だし この人の描く歌舞伎ものも好きで読んできたけど その中でも1番面白かった。 それぞれのキャラクターが秀逸。 途中読むのが切なくなるほど 秋司は運命に翻弄されるが ...
面白くて ぐいぐい引き込まれた。 繰り返し何度も読んだ。 読むたびに面白さが増す。涙が出た。 近藤史恵は好きな作家だし この人の描く歌舞伎ものも好きで読んできたけど その中でも1番面白かった。 それぞれのキャラクターが秀逸。 途中読むのが切なくなるほど 秋司は運命に翻弄されるが 話はハッピーエンドで終わり ホッとする。 この先 秋司の歌舞伎役者としての人生はまだまだ苦難が続くだろうが 長くそしてハッピーエンドで終わることを祈る。
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近藤さんが書く歌舞伎の物語が好きだ。 ともすると閉鎖的な社会のように感じてしまう歌舞伎の世界が、近藤さんの物語を通して少しだけ身近なものに感じられる。 歌舞伎の世界に生きている人たちの、外からはうかがい知ることが出来ない厳しいしきたりや稽古に励む日々。 ミステリー感もサスペンス感...
近藤さんが書く歌舞伎の物語が好きだ。 ともすると閉鎖的な社会のように感じてしまう歌舞伎の世界が、近藤さんの物語を通して少しだけ身近なものに感じられる。 歌舞伎の世界に生きている人たちの、外からはうかがい知ることが出来ない厳しいしきたりや稽古に励む日々。 ミステリー感もサスペンス感もほとんど感じられないが、読んでいて引き込まれるものがあった。
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歌舞伎役者・市川萩太郎は、急逝した先輩役者の息子、7才の少年の後見人を任される。 後見人と言っても世間一般のそれとは違い、名ばかりではなく、実際に歌舞伎役者として育て上げることも意味する。 萩太郎には、少年と同じ学年の息子がいた。 梨園という特殊な世界では、伝統芸能を後世に伝え...
歌舞伎役者・市川萩太郎は、急逝した先輩役者の息子、7才の少年の後見人を任される。 後見人と言っても世間一般のそれとは違い、名ばかりではなく、実際に歌舞伎役者として育て上げることも意味する。 萩太郎には、少年と同じ学年の息子がいた。 梨園という特殊な世界では、伝統芸能を後世に伝えていくために、男子は生まれた時から、役者として生きることを運命づけられ、幼児の頃から、必要な稽古をみっちり仕込まれる。 学校よりも家業が優先されるという、これも今時特殊である。 そこに生まれた男子に、芸能の才が無かったら? 向いていなかったら? 実の息子と、託された「義理の息子」を抱え、萩太郎はさまざまに悩むこととなる。 子育てが父親の視点で描かれるのは、現代物では珍しいだろう。 一般的な父親は、子育ては妻に任せきりだから。 義理の息子には、天才的な踊りの才と共に、子供を守りたい一心の病的なまでに神経質でヒステリックな母親という疫病神が付いて来る。 彼女の浅はかな行動が問題を起こす。 萩太郎の誠実な性格、少年たちに注ぐ真摯な視線が、ドロドロになりそうなストーリーを浄化している気がする。 やはり、近藤さんの伝統芸能物は好きだ。 少年たちの今後も見たい。
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大好きな近藤史恵さんの歌舞伎物。伝統芸能を受け継ぐ家に生まれるということは、我々には計り知れないいろいろな葛藤があるのだと思う。
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誰が悪いわけでもないけど、秋司の身に起こったことは辛すぎた。 萩太郎の苦悩もわかるし、読みながら自分ならどうするかと思った。 ラストはとても良かった。
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市川萩太郎は、蘇芳屋を率いる歌舞伎役者。花田屋の中村竜胆の急逝に伴い、その息子、秋司の後見人になる。同学年の自分の息子・俊介よりも秋司に才能を感じた萩太郎は、ふたりの初共演「重の井子別れ」で、三吉役を秋司に、台詞の少ない調姫(しらべひめ)役を俊介にやらせることにする。しかし、初日...
市川萩太郎は、蘇芳屋を率いる歌舞伎役者。花田屋の中村竜胆の急逝に伴い、その息子、秋司の後見人になる。同学年の自分の息子・俊介よりも秋司に才能を感じた萩太郎は、ふたりの初共演「重の井子別れ」で、三吉役を秋司に、台詞の少ない調姫(しらべひめ)役を俊介にやらせることにする。しかし、初日前日に秋司のおたふく風邪が発覚。急遽、三吉を俊介にやらせることに。そこから、秋司とその母親・由香利と、萩太郎の関係がこじれていく。そしてさらなる悲劇が……。
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