平澤興一日一言 の商品レビュー
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4 京大医学部教授、総長の格言をまとめた本。365日分。ためになる格言や一言が多々あり、人生訓が詰まっている。自身の人生観、人付き合い、自他教育などいろんな面で勉強になる。「人生はにこにこ顔の命がけ」ハチマキ姿で目を怒らした努力など大したことではなく、にこにこしながら命を懸ける。それは後ろに偉大な夢があるということ。また年をとっても読める本であろう。人生は80から。五十六十花が咲き、七十八十実が成って、九十百歳熟れ盛り。 教育とは火をつけ燃やすこと。相手の心に火をつけるということは、一方的な命令は押し付けではなく、こちらも燃えて相手と一つになり相手の隠れた可能性を見出してこれを燃やすことである。火種のような人に相通ずる。 生まれ、頭、体など何一つ欠けたものがないような状態は、一見羨ましいように見えるが、これでは豊かな人間にまでは成長できない。不幸や苦痛もこれに打ち勝つだけの土性骨があればそれだけその人の偉さを大きくする。マイナスのない人生では幅狭く、マイナスに打ち勝ちさえすればマイナスが大きい分だけプラスの大きさも大きくなる。 失敗ごとに少しずつ伸びていかないといけない。失敗ごとにがっかりして駄目になる。この違いは非常に大きい。失敗するのは差し支えないが、失敗に負けるようではこれをよく見つめていかねばならん。 最も伸びる人、大局的に長い目でみると誠実。人柄とは、なるべく人を生かすような生き方。完全な人間はいない、人に完全を求めるのではなく、人の長所を上手に使える人。長所と短所を本当にわかる人でなきゃいけない、それは経験と愛情による。 生きるとは闘うこと。自らの内なる小我と闘い、外なる困難と闘うこと。覚悟が決まれば生きるということは、社会のために働くことであり、自らの仕事のために奉仕することである。 自分を教育する。本当の人間のリーダーは、最期は自分自身が考えて行動するから、負けてはならない、妥協してはならないと自分自身を教育する。自分に克つ。例えば、6時に起きると決めたら絶対に6時に起きる。自分をごまかさない。予定の立て方。三日坊主になるかどうかは余裕をもつかどうか。予定は半分か2/3くらい。余裕があれば、先行することもあり予定の達成も楽しくなる。 模倣と独創。独創力とは突然空から飛んでくるようなものではない。古い知識を本当に消化し、楽しみながら進む余裕を持ち、常に物事の真相を掴み取る落ち着きと深さをもつこと。模倣の極地が独創といっても過言ではない。 日々感謝。望ましい人生とは失敗や迷いのない人生ではなく、どんな困難があっても自分を欺かずに誠実に自己を大切に生きていく人生である。 希望は力。チェーホフの言葉「仮に、貴方が暗い夜、森の中を歩いていくとしましょう。その時、もし遠くの方に小さな灯が1つ光っていたらどうです。あなたは疲れたのも、暗いのも、小枝の棘が顔を引っ掻くのも、まるで気がつかないでしょう」最期の希望を失ってはいけない。
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