かっぱ の商品レビュー
遠野の川には、河童が多く棲んでいる。 他の土地と違って、遠野の河童は赤い。 馬に取り憑いた河童が厩に引きずられ捕まったが、悪さをしないという約束をさせて放してやる。 だが河童は、相沢の滝の淵に移り住み、上郷村の娘が産んだ子は、全身真っ赤で、口が大きかった。 河童の子は、育てら...
遠野の川には、河童が多く棲んでいる。 他の土地と違って、遠野の河童は赤い。 馬に取り憑いた河童が厩に引きずられ捕まったが、悪さをしないという約束をさせて放してやる。 だが河童は、相沢の滝の淵に移り住み、上郷村の娘が産んだ子は、全身真っ赤で、口が大きかった。 河童の子は、育てられないと村外れに捨てに行く。 いや、捨てるより見世物小屋に売れば金になるだろうかと振り向いた時、もう赤ん坊は消えていた。 見つかれば、近くの村の淵を移動して…そうしながら河童は今もどこかに潜んでいるのだろう。 実家のある四国も池や沼があり、カッパに注意の木の札がフェンスにくくりつけてあったことを思いだした。 カッパが危険ではなくて、入るな!ということを注意したかったのだろうと思う。
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ご存知 柳田國男の原作を京極夏彦が文章を書き直した絵本。 絵と相まっておどろおどろしい感じが伝わってくる絵本。カッパは赤かったのだ。 自分も小学生の時、担任の先生がよく多摩川にはカッパが住んでて、泳いでる子供がおそわれるから泳がないように、と話してくれたので怖かったのを覚えている...
ご存知 柳田國男の原作を京極夏彦が文章を書き直した絵本。 絵と相まっておどろおどろしい感じが伝わってくる絵本。カッパは赤かったのだ。 自分も小学生の時、担任の先生がよく多摩川にはカッパが住んでて、泳いでる子供がおそわれるから泳がないように、と話してくれたので怖かったのを覚えている。川の事故が多いので話されたのだと思うが、私は信じていた。その話を思い出してしまった。なつかしい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
原作:柳田国男、文:京極夏彦、絵:北原明日香。原作は「遠野物語」の55~59のうち57→59→58→56がこの絵本にあたる部分。河童は緑色というイメージが強いが遠野の河童は赤いらしい。ある時、馬にいたずらをし、人間に捕まり殺されそうになったが、「今後村の馬に悪さはしません」という約束をさせられ解放されたが、河童は村をさり別の村に移り住んだという。遠野物語拾遺の178には詫びの証文を書き残していったという話も残っている。遠野以外にも河童の話は残されているのでなにかしらいたのではないかと思う。そう思っていたほうが面白そうである。
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遠野の川には、<かっぱ>が多く棲んでいる。遠野の河童の顔は赤い。小烏瀬川の姥子淵で、馬に水浴びをさせていた人がどこかに消えてしまい、河童が馬に憑りついた。河童は馬を淵に引きずり込もうとしたが、逆に厩まで引きずられてしまった。 捕まった河童は、今後いたずらをしないと約束させられ相沢...
遠野の川には、<かっぱ>が多く棲んでいる。遠野の河童の顔は赤い。小烏瀬川の姥子淵で、馬に水浴びをさせていた人がどこかに消えてしまい、河童が馬に憑りついた。河童は馬を淵に引きずり込もうとしたが、逆に厩まで引きずられてしまった。 捕まった河童は、今後いたずらをしないと約束させられ相沢の滝の淵へ移り棲んだという・・・。上郷村のある家の娘が子を産んだ。その子は全身真っ赤で、口が大きかった。「河童の子は育てられない」と、家の者が村外れに捨てた。「見世物小屋に売れば金になる」と思い返したが、その子の姿は消えていた。
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絵本の中の、かっぱ目線で見つめる人間が怖い。 遠野のかっぱは 赤い。赤いは生まれたばかりの胎児。 碧也ぴんくの河童=水子解釈から飛躍して、遠野のかっぱは…。
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このシリーズの中では、怖いというより物悲しい感じがする。肩身の狭さというか。河童と人がうまく共存できればいいのに。
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どこかユーモラスな河童だけど、この絵本の河童はそうじゃない。不気味だ。 赤色だからとか姿が見切れているからとかあるんだけど、なにより生活に近いから、なんじゃなかろうか。
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怖さがある。さすが小泉八雲の作品だが、現代の子供には、この設定がよくわからない。なんとなく物語の不思議さと、絵のおどろおどろしい様が、ぞっと背中に降りてくる。夜に読んだりすると、眠ってくれなさそう。日本には、こういうお話があったんだよと、伝えて欲しい一冊ではある。
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京極夏彦さんが文を担当している「えほん遠野物語」シリーズの1冊。 絵は北原明日香さん。 遠野のかっぱは変に赤くて、悪いことをした後に人と交渉したり、女性を孕ませたり、なんだか可愛げがなく、気持ち悪いな…。 地方の伝承などは、本当は人間である犯罪者を「妖怪」として「妖怪にやられ...
京極夏彦さんが文を担当している「えほん遠野物語」シリーズの1冊。 絵は北原明日香さん。 遠野のかっぱは変に赤くて、悪いことをした後に人と交渉したり、女性を孕ませたり、なんだか可愛げがなく、気持ち悪いな…。 地方の伝承などは、本当は人間である犯罪者を「妖怪」として「妖怪にやられたのならば仕方がない…」としているケースも多いから、このかっぱもそのたぐいかな…。
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「ざしきわらし」が気に入り、えほん遠野物語の2冊目として購入。 村社会と共存した河童の存在が、どこか不吉な余韻として残る。 赤い河童は知らなかった。
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