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廃村をゆく(2) の商品レビュー

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2021/06/24

「廃村をゆく1」で協力していたHEYANEKOさんこと浅原昭生氏が自身でまとめた「廃村千選」(小学校があった村を基礎条件とした)から31地区37か所の廃村を地域順に紹介。著者は大阪生まれ埼玉在住ながら廃村に興味を持ち、廃村の地域的統計をとりたかったとあり、地域別の廃村理由を細かく...

「廃村をゆく1」で協力していたHEYANEKOさんこと浅原昭生氏が自身でまとめた「廃村千選」(小学校があった村を基礎条件とした)から31地区37か所の廃村を地域順に紹介。著者は大阪生まれ埼玉在住ながら廃村に興味を持ち、廃村の地域的統計をとりたかったとあり、地域別の廃村理由を細かく示してくれる。 またその廃村出身者を町に訪ね、インタビューした記事が写真とともに載っているのが出色。生年は大正末から昭和30年代初めあたり。若い人だと小学生あたりで一家をあげて村を出た、などと語っているが、村の暮らしは懐かしく温かいものとして語っている。 廃村の形態を産業別に分類し、農山村、戦後開拓集落、鉱山集落、営林事業集落、炭鉱集落、離島、その他(旅籠町、発電所集落、本土の漁村、温泉集落)。 またテーマ別として、冬季分校所在地、へき地5級地、ダム関連集落を示す。 離島集落では、昭和34年に学校があった347島のうち平成27年までの56年で約1割の35の離島が無住化している。島は不便さから人口の流出を食い止めるが、反面流入も拒む側面もあり、瀬戸内や五島列島を中心に著しく過疎高齢化の進んだ離島がある、とするのが興味深い。 石炭から石油、ガスへ、道路の整備、農政の変転、などに影響された村の消長が見えてくる。 2016.6.30発行 ヘヤネコHP http://www.din.or.jp/~heyaneko/

Posted byブクログ