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盆の国 の商品レビュー

4.1

17件のお客様レビュー

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2024/01/21

 スケラッコさんの有名な作品を読み終えました。かなりの傑作でした!   主人公は「秋」という中学生の女の子、お盆に帰ってくるご先祖さまの姿が見える女の子です。とある出来事から、同じ8月15日を繰り返すことになってしまいます。困った秋の前に現れたのが浴衣姿の謎の青年・夏夫です。二...

 スケラッコさんの有名な作品を読み終えました。かなりの傑作でした!   主人公は「秋」という中学生の女の子、お盆に帰ってくるご先祖さまの姿が見える女の子です。とある出来事から、同じ8月15日を繰り返すことになってしまいます。困った秋の前に現れたのが浴衣姿の謎の青年・夏夫です。二人は協力して繰り返すお盆をどうにかしようとして…。というあらすじになっています。  見えない世界が見えるという設定は、大きな異世界に広がっていく可能性がありますが、本作は大きな世界のハナシではなく、とある小さな町のハナシということもあり、登場人物も交わされる会話も身近であり庶民的でもあって共感が持てました。  後半の展開と大団円はかなり見どころです。私は群像劇モノが結構好きなのですが、そのテイストもありましたし、悪役が抱える心の闇に同情もしました。そしてラストの風情ある終わり方を皆さんにも体感してもらいたいなと思いました。

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2022/10/04

京都のお盆で、あの世の人たちがふらふらそこら辺にいるというのが、普通のこととして描かれていて、いい雰囲気の漫画だなー と思いました。

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2022/08/31

お精霊さんと生きている者との距離感が近い京都の暮らしの雰囲気をうまく表現。絵のタッチがそれほど好みなわけではないが、ナスに乗ったお精霊さん、ペットだった猫のしじみ、辻々にたたずむ儚い姿のご先祖たちが、とても愛おしく描かれていた。

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2020/08/16

盆のある一日に迷い込んでしまった、幽霊?が見える少女の話。ノスタルジックな気持ちと、少し切ない気持ちと、キュンとする気持ちと。色々な淡い感情が湧き起こってくる不思議な漫画でした。日本人らしい漫画。ずっとこういう作品は大切にされてほしい。

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2020/06/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一気読み。そのあと、少し舐めるように絵を見直して。いい。2時間ほど置いて、思い出して、……うーん。いい、やっぱり。 何がいいって……お盆だから死者、その死者にも時間がある以上、この漫画の現実に、幾重かの記憶や回想やが重なってくる。 つまり時間が多層的になって、ふわーっと膨らんでいく。 それなのに一巻本で、このコンパクトさと、この奥行きと。 連想……実写化すれば東出昌大くん。しかし実写でこのオバケたちは難しいだろう。 アニメ化するなら宮崎駿。と、いうか、「千と千尋の神隠し」を容易に連想できる。 いや、ここは「若おかみは小学生!」監督の高坂希太郎だ! とのんべんだらりと考えた次第。 いい漫画。 レビューで高野文子や杉浦日向子に言及されているのを読んで、なるほどー、と深くため息をつく。

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2018/08/18

めちゃくちゃいいです。めちゃくちゃ面白い。 夏の匂い感じられる。 お盆の時期に帰ってきてるご先祖さまや亡くなった人たちはこんな感じなのかなって、想像させられる。 ひと夏の冒険という雰囲気。 ぜひ夏にアニメ映画化してほしい。 映画館で見てみたい。大好き。

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2018/02/02

主人公、秋はこの世の物ではないものが見える。ある年のお盆の日を境に1日が繰り返される。永遠に続くかと思っていたが不思議な青年夏夫と出会う。元の世界へ戻ろうとする。唐突に自分のことを好きにならないでくれという夏夫に惹かれてゆく秋。物語の最後に涼しい風が吹く。。。いつの頃からだろうお...

主人公、秋はこの世の物ではないものが見える。ある年のお盆の日を境に1日が繰り返される。永遠に続くかと思っていたが不思議な青年夏夫と出会う。元の世界へ戻ろうとする。唐突に自分のことを好きにならないでくれという夏夫に惹かれてゆく秋。物語の最後に涼しい風が吹く。。。いつの頃からだろうお盆の支度をしなくなったのは。祖母が亡くなっても送り火をしなかった。。。さぞや寂しいことだろう。父や母が死んでもやることはないだろう。私の将来は誰にも看取られずたった一人で死んでゆく。この物語は生者と、死者とまっすぐに向かい合うことの大切さを教えてくれる。いい本に出会った。

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2018/01/13

中学生の頃、夏の海で流されて足が付かず息ができなくて もうアカンって時がありました。 暗い海の底へと沈んでいく自分。 朦朧とする意識の中で 光射す方から手が見えるんです。 握手を求めてくるかのような力強い腕です。 もう死に物狂いでその手に掴まったら、 気がつけばいつの間にか...

中学生の頃、夏の海で流されて足が付かず息ができなくて もうアカンって時がありました。 暗い海の底へと沈んでいく自分。 朦朧とする意識の中で 光射す方から手が見えるんです。 握手を求めてくるかのような力強い腕です。 もう死に物狂いでその手に掴まったら、 気がつけばいつの間にか元の海岸に戻ってました。 (顔は見えないんやけど、繋いだ手のひらの感触で 僕が幼い頃に事故で亡くなったおとんやって瞬間的に理解しました) 夏は霊界への扉が開き この世とあの世の境界線があやふやになるとき。 不思議な出来ごとも多いと聞きます。 ということで、 この漫画の世界もそんな不思議な夏のひとときを描いています。 夏休み中の中学3年生の少女、秋にとって お盆は逝ってしまった人たちが帰ってくるため、大好きな季節だった。 (秋にはお盆の間だけ逝ってしまった人たちが見えるのです) 「このままずっとお盆だったらいいのにな~」 ふと思った妄想がなぜか現実になってしまい慌てふためく秋。 何度も繰り返す同じ1日。 次の日もその次の日も その次の次の日も 日付けは8月15日のまま。 そしてひょんなことから知り合った謎の浴衣姿の青年、夏夫との不思議な冒険の日々が始まります。 舞台はおそらく京都であろう はんなりした言葉が心地いい情緒ある町。 うだるような暑さの中、 花火、盆踊り、アイス、夕立、高校野球、蝉の声。 儚く繰り返す夏の描写が郷愁を誘い鼻の奥がつーんとなる。 露店から漂う 林檎飴の甘酸っぱい匂いと花火の火薬の匂い。 浴衣姿の彼女の細くしなやかなうなじとか、 喉を刺すキンキンに冷えたラムネの味とか 夕立を予感させる切なく甘い雨の匂いとか、 この漫画を読むたびに儚い夏の情景がフラッシュバックしていく。 亡くなってしまったおじいちゃんや 大好きだった猫のしじみがずっとそばにいて姿が見えることに喜ぶ秋だったが、 何度も繰り返すお盆休みの中で 自分が死んだことが分からず彷徨う霊たちの姿も見えるようになり、 生への執着を捨てきれず後悔する霊たちの姿に 次第に心を痛めていきます。 やがて分かる夏夫の正体。 作者は当時まだ新人で本作が長編デビュー作だということだけど、透明感ある独特な感性は得難い魅力。 柔らかく可愛いタッチの絵柄で 前半はほのぼのとした中に誰しもが思春期の夏に体験した切なさと 少女の揺れ動く心をうまく閉じ込めているし、 一転して後半は 夏夫や霊たちのためになんとかしてこの世界を元にもどそうと奔走する秋のシーンがファンタジックで まるでジブリの大作映画を観てるかのような緊張感と切実さで読み手の胸を打ち抜きながら、 ラストは冒険を終え少しだけ大人になった少女の悲しみと安堵と誇らしさを見事に表現している。 秋の優しさやいじらしさと 別れの切なさに何度も泣いてしまうのに すぐにまた読み返したくなる、 なんとも不思議な漫画です。 オリジナルマンガ公開サイト「トーチweb」にて 試し読みできます。 http://to-ti.in/product/bonnokuni 『THE BEST MANGA 2017 この漫画を読め!』第1位作品。

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2017/12/01

ブクオフで購入して正味1時間で読んだ。 これはサラッと読んで、もう一度じっくり読むやつ。 緩い線で境界線が曖昧なところが、現実なのか夢なのか分からない感覚を生み出していて絶妙。

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2017/06/24

お盆の話。 暑くてぼんやりしていろんな境目が曖昧になる、不思議な話。 線画柔らかくて話に合っていて心地よい。

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