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結婚と家族のこれから の商品レビュー

3.6

18件のお客様レビュー

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2023/05/25

社会学の本は楽しめないのかもしれない…と思ってしまうくらい、途中で挫折しかけた。 タイトルに惹かれて手に取ってみた。 確かに共働き社会と言いつつ旧態依然とした性別による役割分担イメージなど根強く残っている。 ここ数年でもう一段動きが加速している感もあるし、記載が古いのは出版年か...

社会学の本は楽しめないのかもしれない…と思ってしまうくらい、途中で挫折しかけた。 タイトルに惹かれて手に取ってみた。 確かに共働き社会と言いつつ旧態依然とした性別による役割分担イメージなど根強く残っている。 ここ数年でもう一段動きが加速している感もあるし、記載が古いのは出版年からしてやむを得ないと思うが、これと言って良かったと思うこともなく。。。

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2023/03/22

「家」から解放された男女が共働きする社会においては、男女が平等(経済合理性や政治的合理性が入り込む余地が少ない)であり、自由(誰を特別扱いし、いつそれを開始・終了するかについて規制されない)であるが故に、親密性から得られる幸福(特別扱いされること。結婚など)の享受についての平等は...

「家」から解放された男女が共働きする社会においては、男女が平等(経済合理性や政治的合理性が入り込む余地が少ない)であり、自由(誰を特別扱いし、いつそれを開始・終了するかについて規制されない)であるが故に、親密性から得られる幸福(特別扱いされること。結婚など)の享受についての平等は実現し難い、、ということでいいのだろうか

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2022/12/21

まえにはページめくってみただけだったのが事情で再読。「「親密性」という言葉は一般の人にはあまり馴染みがないと思いますが、家族、友人関係、恋愛関係、同棲などを含む概念だと思っていてください」ということだけど、「親密関係」にしてほしい。(リベラルな社会で望ましい)「自由な親密性」って...

まえにはページめくってみただけだったのが事情で再読。「「親密性」という言葉は一般の人にはあまり馴染みがないと思いますが、家族、友人関係、恋愛関係、同棲などを含む概念だと思っていてください」ということだけど、「親密関係」にしてほしい。(リベラルな社会で望ましい)「自由な親密性」っていうのがキーワードなんだけど、どんなリベラルな社会だって「自由に」くっつくのはともかく離れたり複数平行してくっついたりするのはそんな望ましいことだと言えるのかどうか……

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2022/07/24

理想的な「親密性」を個々が自由に持つためにはどうすればよいか、 その解の1つとして共働き化が進んでいるけれど、 それは格差の拡大を招きかねないし、当然ながら「ケア」の家事を誰がどうするのかという問題は発生する。 北欧のように国のケアを手厚くするのか、アメリカのように格差を利用した...

理想的な「親密性」を個々が自由に持つためにはどうすればよいか、 その解の1つとして共働き化が進んでいるけれど、 それは格差の拡大を招きかねないし、当然ながら「ケア」の家事を誰がどうするのかという問題は発生する。 北欧のように国のケアを手厚くするのか、アメリカのように格差を利用した家政婦を入れていくのか、、 社会問題の話を掘り下げていくと、自分の立場の恵まれっぷりを痛感しますね

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2020/12/04

家族のかたちについて考える本 どんどんと変わっていく家族のかたちをうまく整理している 前時代では「父母子」ではなく「母子とそれを取り巻く社会のサポート」と言う仕組みで支えていた。 国民の管理のために家長制度などが出来上がった。 自由な親密性のための課題①安定した職②無償労働③高...

家族のかたちについて考える本 どんどんと変わっていく家族のかたちをうまく整理している 前時代では「父母子」ではなく「母子とそれを取り巻く社会のサポート」と言う仕組みで支えていた。 国民の管理のために家長制度などが出来上がった。 自由な親密性のための課題①安定した職②無償労働③高齢化 無償労働についてアメリカでは移民などの外部労働力の仕様、北欧は公的サービスに頼った。 アジアはパラサイトシングル率が高い。共働き+同類婚により格差が拡大する。世帯への課税。

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2020/06/28

結婚して家族を養うことがどうしてこんなに大変なのだろう..。複雑で厳しい現状を知る一歩 ●感想  「なぜ、結婚して子供を育てていくことがこんなにも大変なのだろう?」誰もが疑問に思うこのことを、本書は定性的・定量的なデータを駆使しながら説明してくれる。根本的な問題は「お金がないと...

結婚して家族を養うことがどうしてこんなに大変なのだろう..。複雑で厳しい現状を知る一歩 ●感想  「なぜ、結婚して子供を育てていくことがこんなにも大変なのだろう?」誰もが疑問に思うこのことを、本書は定性的・定量的なデータを駆使しながら説明してくれる。根本的な問題は「お金がないと家族運営・子育てできない」「共働きをしても経済格差が解消されるわけではない」ということ。収入の低い男性も女性も結婚によって問題を解決できるわけではない。結婚相手は同程度の収入・学歴を有する場合が多いからだ。世帯収入の少なさが子育ての厳しさに直結するから、「共働きしてもお金がない夫婦」にはどうしようもないという現状がある。加えて、「共働き」は手段である。本来の目標であるべき「自由な親密性の実現」を損ねてはいけない。  本書の分析をすっきり理解するのは結婚難しい。厳しい現状を踏まえて「次どうしていくべきなのか」が分からない。実行するコトは読者自身が自分のアタマで考えていくことなのだろう。「普通に暮らしていくことが、なんでこんなに大変なんだっけ?」と思ったら、読み返したい。 ●本書を読みながら気になった記述・コト *「その子供は誰の子どもなのか?」明らかでなくても良い時代があった ・「農耕を行う集落にとって重要なのは、みんなが協力し合って農作物を収穫することです。そこでは、子どもは貴重な労働力です。そして、子どもをもうけるためには、男女が関係を持つことが必要です。しかし、生まれてくる子どもが誰の子どもなんかについては、もちろん気になるところではあったと思われますが、とことん追求する必要がありませんでした」 *「誰の子どもなのかはっきりさせる必要があるのは世継ぎが必要な場合」 ・血統を重視する武家社会では誰の子どもであるかはっきりしていなければならなかった。そのため、姦通が罰せられることとなった *子育ている世帯を優遇すればよい、という単純な話ではない ・フランスでは子どもがいる世帯の税制を控除している。では日本もそれを取り入れるべきかというと、そう簡単ではない。国をあげて「単身者を差別する」ことになりかねない *世帯単位課税とは ・世帯単位課税の世界では、同じ1000万円の世帯所得を夫婦がどのように分担しようとも税率は変わりません ・夫が1000万円すべてを稼いでいようが、夫と妻で500万円ずつ分担しようが、おなじ ・世帯単位課税は、そのなかに二つの方式がある。一つは合算非分割方式、もうひとつは合算分割方式。非分割方式は、世帯の人数にかかわらず、単純に世帯所得に課税する方式。分割方式は、世帯所得を世帯の人数で割ってそれぞれに課税する ・非分割方式では、高所得者同士が結婚することによって、発生する世帯間の所得格差を是正できる。1000万円の所得を持つ男女が結婚した場合、独身時にはそれぞれ1000万円に課税されていたのが、結婚すると2000万円に対応した高率の課税が適用される →この税方式問題:所得のある人と結婚する動機が小さくなる。結婚が減るか、女性の就労機会を減らす ・分割方式はフランスなどで導入されている。分割方式では、夫婦の所得を平均した額に課税される。したがって、分割方式では、高所得者が低所得者と結婚するインセンティブを持つ *少子高齢化の問題は「自由な親密性の交友」を失わせること  暮らす相手が選べない、結婚相手も選べない、子どもを持つことも選べない、というのが不幸な状態。少子高齢化が進み経済的に国・国民が困窮すれば、生活の選択肢は狭まっていく 

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2020/01/17

◯著者が社会学者だけあってか、さまざまな視点から家族のあり方についてを分析されている。所得税も検討しているのはやや意外。 ◯文体が(なぜか)口語的に記載されており、家族の話だけあって幅広い読者層を踏まえているのか。ただ内容との兼ね合いから、すっと頭に入ってこない。 ◯内容としては...

◯著者が社会学者だけあってか、さまざまな視点から家族のあり方についてを分析されている。所得税も検討しているのはやや意外。 ◯文体が(なぜか)口語的に記載されており、家族の話だけあって幅広い読者層を踏まえているのか。ただ内容との兼ね合いから、すっと頭に入ってこない。 ◯内容としては、保守的な家族のあり方が念頭にあると、中々受け入れにくい検討がされているが、結論としてどのようなあり方が現代日本に望ましいのか、その際の政府の対応としてはどうあるべきかが、具体的かつ分かりやすいものではない。そういった意味では、あくまでフラットに分析しているということなのか。

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2019/02/02
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※このレビューにはネタバレを含みます

 家族以外のネットワークへの「埋め込まれ」が家族依存を軽減する、という事実をボットは近代産業社会に見出しました。こういう場合、日本古代の妻問題における男女関係と同じく、夫と妻は一緒に行動することがそれほどありませんし、人間関係も別々で、夫の友人と妻の友人が重なることもありません。(p.27)  異類婚というのは、異なった民族や宗教の人と単に同じ学校や会社に所属するといったことよりも、ずっと異質な存在、異質な慣習・考え方への寛容な態度が必要になってきます。何しろ一緒に生活するのですから。宗教や民族の異類婚は特に根本的な価値観にも関わるものなので、あまり増えないとしても不思議ではありません。(p.178)  要するに、「一緒にいて楽しい」相手は、同じような社会階層の人である可能性が高いのです。何がその人にとって「純粋」に楽しいかという感情は、その実、育った家庭環境によってかたち作られるものです。(中略)やはり恋愛はランダム・マッチングをもたらさなかったのです。人は誰かに持続的に魅力を感じるとき、真空から生まれた「好き」という感情からそうなるわけではありません(それはそれで美しい世界だとは思いますが)。恋愛には、たしかに格差を乗り越える潜在的な力はあるのかもしれませんが、通常の「自然な」恋感情に人々が従っている限りは、知らず知らずのうちに人は「同類」を選ぶため、逆に巧妙なかたちで格差を維持しているのかもしれません。(pp.219-220) 「カップルを形成してそこで子どもを作る」ということの安定した経済的条件が失われつつあることは、私たちが生きる社会にとって極めて大きな課題となっています。繰り返しになりますが、ほとんどの人が結婚してそのなかで子どもを作るという社会は、20世紀後半を中心に先進国に見られた例外的な現象です。少し乱暴にいってしまえば、高い経済成長率と大規模な戦争の欠如により、たまたま可能になっていた状態なのです。(p.235)

Posted byブクログ

2019/01/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半では、家族や結婚のかたちの歴史を公平な立場で紐解いていく。「男は仕事、女は家事」という性別分業は、伝統でもなんでもなく、経済環境によってたまたま形成されたものに過ぎないと知って驚いた。 後半は共働き社会がもたらす問題点について提示する。共働き化が格差社会を助長するという話は俄かに信じがたかった。また、家族への過剰な依存は、セーフティネットとして家庭を維持しなければならないという「家庭の職場化」に繋がるとのことだった。逆に家族を必要としない社会でこそ、人々は家族を求めるという考えは斬新ながら説得力があった。 最初は人生設計の指南本だと勘違いして本書を手に取ったのだが、実際には個人というより社会全体での家族の在り方を公平に提示してくれる教養本に近かった。結果的にとても勉強になったので、満足している。

Posted byブクログ

2019/01/20

内容は思ったよりも硬い。家族とは、家とは、家事分担、共働き、等について歴史を紐解き分析、日本以外の国との比較。

Posted byブクログ