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ぼくが発達障害だからできたこと の商品レビュー

4.1

20件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

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2021/05/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私は「つまずいたり、迷ったりしたときに読むノート」を作っています。 こちらの本には、ノートに書き出したくなる言葉がいくつもありました。 「生まれてきてよかった(母さん、ぼくを産んでくれてありがとう!)他の誰でなく、この私に生まれたことが嬉しいの」と著者は述べています。 私は、生まれてきてよかった、産んでくれてありがとうと思ったことが一度もありません。私にも障害があるのですが、著者のように障害のある自分を、それによって生じる不都合を肯定することができないでいます。 私もいつか自分自身を認められるようになりたいと思いました。

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2019/12/14

中高生の頃、大好きで読み漁った作家さん。愛があるけど切ない世界観が好きで。発達障害だったのか。 人間の種類をサルで分けるの分かりやすかった。私はテナガザルではないと思ったけど。。 さすがに一筋縄の人生ではなかったことがよくわかった。これだけ自尊心が強い発達障害の人(どころか普通の...

中高生の頃、大好きで読み漁った作家さん。愛があるけど切ない世界観が好きで。発達障害だったのか。 人間の種類をサルで分けるの分かりやすかった。私はテナガザルではないと思ったけど。。 さすがに一筋縄の人生ではなかったことがよくわかった。これだけ自尊心が強い発達障害の人(どころか普通の人も…?)なかなかいないのでは?? やはり親に特性を否定されることがなかったというのが大きい気がする。それ以外にも色々あって、機能不全家庭ではあっただろうけど。 市川さんの小説が、同じように高度に発達し必要以上にカテゴライズし常に忙しい社会に馴染めずに毎日苦しくても生きている人の居場所になっているというのは本当にそうだと思った。わたしもその1人。考え方とか共感しっぱなしだった…! エネルギー(活力)の出し惜しみはしない。腰が重くなり、奉仕されたがるようになるから。

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2018/01/08

「だから君たちも僕のようにがんばれ」という旨の記述が、これっぽっちも出てこないのがいい。生きづらくて苦しんでいる者にとって、そういう上から目線が一番の地雷だということを、著者はちゃんと分かっているんだろう。

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2017/07/11

『いま、会いにゆきます』の作者が語る発達障害。記憶力が悪く、いつも先生からにらまれていた多動児の僕が、なぜ世界的なベストセラーを書くことができたのか?自らの傾いた個性を「障害」と認めたことで、前向きにとらえられた体験談を綴っています。

Posted byブクログ

2017/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

実は、市川拓司さん大好きなんです。 「いま会いに行きます」「その時は僕によろしく」など、一体何冊買って友達にプレゼントしたことか。 なんでこんなに私はこの人のことが好きなんだろうと思っていました。 その謎がこの本を読んで解けました。 もともとこの市川さんという方、川村元気さんのようにプロデューサーや広告代理店から上がってきたような方なのかなと思ってたんです。 だから、恋愛あり親子愛あり友情あり、SFのような展開あり、びっくりさせるようなオチがあり、というてんこもりのエンターテイメントに富んだ小説が書けるんだなと。 全く違ったんですね。 彼が描いている主人公は彼そのものであり、波瀾万丈なエピソードは彼の妄想から来ている。アスペルガーとADHDがミックスされた側頭葉型の発達障害だそうです。 でも面白いのが、先生によりますと「きちんと家庭生活も送っていて作家というある程度のステータスのある職業をこなしていると障害じゃない」そうなんですね。 本人が社会的に適応できないような何かを抱え ている場合でないと障害にならないそうです。 この場合は「発達障害」と言わないで「発達特性」と言うんですね。 彼を支えたのは「愛」。 月並みな言葉かもしれないけど、発達障害のある方とつきあうのは並大抵ではない。 人間関係の凸凹は誰にでもあるけれど、その「凸凹」の穴を埋めるのに、腕一本をぐっと突っ込んで埋めなければならない。 自分が身動き取れなくなるのだ。 愛を注いでくれたお母さま、奥さまがあったからこそ、彼は発達「特性」でいられたんだ。

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2017/04/02

市川さんの「偏り」っぷりは半端ではないですが、語り口に悲壮感はなく、むしろちょっと誇らしげ? あくまで客観的、ユーモラスな調子なので読んでいて清々しい。共感覚やトランス体質のエピソードは、そんな世界もあるのか! と驚かされます。 発達障害でない人のことを「定型発達者」という...

市川さんの「偏り」っぷりは半端ではないですが、語り口に悲壮感はなく、むしろちょっと誇らしげ? あくまで客観的、ユーモラスな調子なので読んでいて清々しい。共感覚やトランス体質のエピソードは、そんな世界もあるのか! と驚かされます。 発達障害でない人のことを「定型発達者」というのですね、初耳でした。この呼び方と(定型ってなんとも)、たぶんそうである自分に、一抹の切なさを覚えてしまう......? それくらい、市川さんのほとばしるポジティブは打撃力大。 発達障害の人も定型の人も、だれが読んでも元気をもらえます。

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2017/04/22

特別支援教育の雑誌に紹介されていたので、ネット注文。「障害だからできたこと」という、タイトルがとても気に入ったので。 読み始めると止まらない。とにかくすごいエピソードの数々。まさに事実は小説より奇なり。しかしそんな中にも、自分にも似たようなことがあると、共感することもできる。 ...

特別支援教育の雑誌に紹介されていたので、ネット注文。「障害だからできたこと」という、タイトルがとても気に入ったので。 読み始めると止まらない。とにかくすごいエピソードの数々。まさに事実は小説より奇なり。しかしそんな中にも、自分にも似たようなことがあると、共感することもできる。 後半は少し難しい話もあって、ペースダウン。でも、発達障害の専門家による解説もあって、特別支援教育や発達障害について勉強したい人にとっては、とてもお勧めの本です。

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2016/12/27

発達障害の場合の『普通』と『障害』の境界がどこにあるかを考えたとき、 どんなにADHDやADに症状があてはまったとしても 普通に学校や社会で適応して生きて行くことができれば、厳密には診断基準に該当しないのだそうだ。 なんだ・・・そうだったのか。 それだったら、学校や社会が発達障害...

発達障害の場合の『普通』と『障害』の境界がどこにあるかを考えたとき、 どんなにADHDやADに症状があてはまったとしても 普通に学校や社会で適応して生きて行くことができれば、厳密には診断基準に該当しないのだそうだ。 なんだ・・・そうだったのか。 それだったら、学校や社会が発達障害に対する理解を深めて受け入れていけばいいことじゃないか。 ただでさえ生きづらさを感じている人たちを 更に追い詰めるような世の中じゃ駄目だよね。 (何しろ、一般人口の10%以上も発達障害の症状を持つ人たちがいるらしい!) そんなにたくさんの人がいるなら、もうそれは個性ではないのか?!? 市川拓司が語る自分自身の障害は 壮絶なまでの困難さであるけれども それを真っすぐに受け止め誇りにすら感じている姿は 発達障害を持つ人には共感を、その親には安堵を、発達障害をよく知らない人には 好ましい興味を抱かせるのではないかと思います。 素敵な本でした。

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2022/06/01

発達障害というのは、実に便利な言葉であると思う。僕自身も該当するのではと思ったことも何度もある。精神科医や心療内科医にかかれば誰でも病気や障害になれるのだろうと思っている。そういう思い込みも、彼らから見たら病気かもしれないので、平行線だ。 という前提で。 著者はずっと「困...

発達障害というのは、実に便利な言葉であると思う。僕自身も該当するのではと思ったことも何度もある。精神科医や心療内科医にかかれば誰でも病気や障害になれるのだろうと思っている。そういう思い込みも、彼らから見たら病気かもしれないので、平行線だ。 という前提で。 著者はずっと「困った子ども」だったのだが、作家になってからそれが障害だったことを知る。エッセイを読んだ学者から、ADHDとアスペルガーの混合タイプで、ややADHDが強め、などと評されたりする。香山リカからは、側頭葉タイプ、などといわれる。どれもが、そうそう、そうなんです、というものばかりでありながら、どれも一致しないというから、やはり僕の見立てどおりじゃないか。 著者はでも、それをポジティブに捉えて、自身が人間の原型である、と定義したりする。 この本は発達障害を知り、あるいは「治そう」などとするための本ではない。発達障害という言葉から自身を定義して、まあ楽しく妄想や行動をするのだ、という著者自身を楽しむ本だ。 巻末にはさまざまな発達障害を著者に当てはめる意見が紹介されていて、けっこうイラツイたりもするのだが、発達障害者が「愛と死」というテーマで「愛と希望」を人類に与える、というオチはよいではないか。 発達障害を生物的多様性という観点から好意的に見るのはいいと思うが、数ある(そしてこれからも発明されるであろう)発達障害を、発達障害という一括りにする時点でおかしい気がするのう…

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2016/11/03

■AD(アスペルガー障害)の最も基本的な症状はいわゆる「自閉」であり次のうち少なくとも二つにより示される。最も基本的な僧正である「対人的相互作用の質的障害」は知的障害を合併する自閉症とは異なり別しにくく,かつ具体的に鑑別しにくいもので,自身も自分で気づいていないし親や教師にも分か...

■AD(アスペルガー障害)の最も基本的な症状はいわゆる「自閉」であり次のうち少なくとも二つにより示される。最も基本的な僧正である「対人的相互作用の質的障害」は知的障害を合併する自閉症とは異なり別しにくく,かつ具体的に鑑別しにくいもので,自身も自分で気づいていないし親や教師にも分かりにくい。 ・目と目で見つめ合う,顔の表情,体の姿勢,身振りなど対人的相互反応を調節する多彩な非言語的行動の使用の著名な障害 ・発達の水準に相応した仲間関係を作ることの失敗 ・楽しみ,興味,成し遂げたものを他人と共有することを自発的に求めることの欠如 ・対人的又は情緒的相互性の欠如 ■ADの基本的な症状として「行動,興味の限定された反復的で常同的な様式」とされ,かつて「脅迫的同一性保持行動」や「こだわり(強迫的)行動」とされたものがある。これは次の少なくとも一つにより明らかとなる。 ・その強度,又は対象において異常なほど,常同的で限定された方の一つ又はそれ以上の興味だけに熱中すること ・特定の機能的でない習慣や儀式に頑なに拘るのが明らかである ・常同的で反復的な衒奇的運動 ・物体の一部に持続的に熱中する ■ADの人は「人間」ではなく「機械(器械)的なもの」や「自然(動植物)」に熱中することが多い。 ■種全体の絶滅を免れるためには「生物的多様性」が不可欠。

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