医師の感情 の商品レビュー
2章が一番関心を持って読めたのは実体験として共感ができるところが多かったから。裏を返せば学生は患者の一番の味方になりうると書いてあったことには励まされた。どうにか共感を失うことなく経験を積んでいきたい。 訴状を始め、医師として歩んでいく中でこれほどの感情に悩まされ仕事に影響を及ぼ...
2章が一番関心を持って読めたのは実体験として共感ができるところが多かったから。裏を返せば学生は患者の一番の味方になりうると書いてあったことには励まされた。どうにか共感を失うことなく経験を積んでいきたい。 訴状を始め、医師として歩んでいく中でこれほどの感情に悩まされ仕事に影響を及ぼされることを知り「怖い」と思った。具体的にこれからどのように医療と向き合えば感情が与える悪を回避できるのか知りたい。そうでなければまるで救いが無いみたい。
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期待して読み始めたが、内容がうまく頭に入ってこない。 あまりに違いすぎる世界を理解できず、途中挫折。 残念…
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
医師たちは、完璧無欠なサイボーグなどではない。 むしろ “絶対にミスを犯さず、光速で雑務を捌ける“ サイボーグになれたら、どんなに楽だろうか、と憧れる気持ちすらある。 筆者が研修を受け、最も忙しい状況で医者をしていたのは数十年前だろう。が、医師たちのストレスの原因や恐れは根本的には変わっていないような気がする。「病気を治療しようとする」営みの最終責任者という立場を医師が負っているかぎり、変わらないのかもしれない。 忙しさと、重圧と、予定の混沌さと、無力さと、心を尽くした患者さんからの突然の裏切りと、…に対処するのにはマイナスの感情が常についてまわる。自身を守り、不確実性に立ち向かうために医師は鈍感さを身につける。 「辛い状況にある患者さんに、やさしく共感的に接するべきだ」 かつてそういった理想像を掲げ、尽力し、心を折られてしまう医療関係者たちのケアをする仕事をしたい。逃げ場になりたい。と強く思った。 医師自身も自分たちの感情に対処し、ゆとりを持った休みを取り、仲間たちと語り合う時間を持つべきであり、それはいい効果を及ぼす、という仮説のもと始められたフロリダ大学のプログラムが紹介されていた。たぶんこれだろう→ https://artsinmedicine.ufhealth.org 参考にしたい。
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医師は常に「平静の心」を常に保ち、どんな状況であっても冷静に対処できるように経験やトレーニングを積んでいると思われている。が、実際はそうでもなく、どの医師も世の東西を違わずに悩んだり、悲しんだり、喜んだりしているんだということが著者自身、そして著者がインタビューした医師の話からな...
医師は常に「平静の心」を常に保ち、どんな状況であっても冷静に対処できるように経験やトレーニングを積んでいると思われている。が、実際はそうでもなく、どの医師も世の東西を違わずに悩んだり、悲しんだり、喜んだりしているんだということが著者自身、そして著者がインタビューした医師の話からなっており、説得力もあり、自分自身も強く共感する。訴訟だけでなく、最近は患者さんからの評価がSNSも含めて行われていることが更にストレスに拍車をかけている。米国の医師の半数以上が燃え尽き症候群を呈したことがあるとの報告もあり、さらにそれは悪化しているとのこと。日本も同様の状況で、この本を読んでいて、日本も米国と変わらないと感じた。訳はこなれていて読みやすく、350ページほどの分厚い本であったが、一気読みできた。医療に関わる人達だけでなく、一般の人達にもお薦めしたい本と思われる。
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