好きじゃないって百回唱えた の商品レビュー
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▼あらすじ 知ることのなかった快感に目覚める。 ホストをしている伊藤 結真(いとう ゆうま)はセックス&お金大好きな遊び人。 偶然にも彼は敬愛する小説家•堤 直斗(つつみ なおと)と同じバーに居合わせる。 ぜひとも抱いてみたいと堤に猛アタックする結真だったが、気付いた時には自分が堤に犯されていた…! 無惨にもヤリ捨てられた結真。 堤への怒りに震えるものの、体は抱かれることを望んでいるかのように疼いてしまう。 それをたやすく見抜かれた結真は堤に促されるまま悦楽に陥落していく。 寂しさをセックスで誤摩化すクズ2人の、倒錯ラブ。 *** 『オメガバースプロジェクト Season2』に連載されていた作品です。 河馬乃さかだち先生の作品を購入するのはこれで3冊目で、前回のオメガバースプロジェクトで連載されていた『おやすみなさいの後は』と比べると大分趣向を変えて来たな…と言うのがこの作品を初めて読んだ時の感想です。 お気に入りの作家さんなので一応、オメガバースプロジェクトの方で毎月読むのを楽しみはしていたのですが、正直なところ、この作品は絶対にハッピーエンドにだけはならないだろうと思いながら読んでました。 と言うのも…まぁ、表紙を見ればどんな内容かなんて大体想像出来ると思うんですが、全編に渡ってなかなか胸糞悪い展開が続くんですね。浮気に始まり、寝取り、寝取られ、三角関係、3P…とにかく駄目な人は駄目であろうクズ展開のオンパレードです(笑) 明るいラストなんて最初の内は誰も予想出来ないと思います。 なので私自身、死ネタを含むバッドエンドも覚悟してビクビクしながら読んでいたのですが、ラストは驚いた事に全員もれなくハッピーエンドで、ちょっと拍子抜けしちゃうくらい、全てが上手い具合に丸く収まります(笑) 結真の恋人(Ω)が幼馴染みの星(Ω)とくっ付いたは当然の結果として、まさか堤(α)と結真(α)までくっ付くとは…。完全に予想外でした(^^;) 正直、余り物同士でくっ付いた感は否めないのですが…それでも、愛や優しさを知らずに一人ぼっちでいるよりはずっと良い終わり方だと思います。 結真も大分変わりましたが、やっぱり一番変わったのは堤ですね。 描き下ろしや特典ペーパーを読んで、良い風に変わり始めてくれて良かったと安心しました。不器用そうだけど、きっと子供の成長に合わせて堤も少しずつ成長していくんだろうな、と明るい未来が予想出来る終わり方でした。 …それにしても、この表紙は少し損している気がします。 確かに甘さは控え目な内容でしたが、そこまでハードでもないような気が…(=_=;) あくまでも超個人的な意見ですが、この表紙だと、内容を知っていなければ私はおそらく買ってないですね。何となく、鬼畜!って感じで、全体的に手が出し難いイメージになっちゃってるので、もう少しマイルドなデザインの表紙でも良かったんじゃないかな〜と思います。 何より、結真がちょっと可哀想だな、と…ただの同情ですね(笑)
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