蘇我大臣家 の商品レビュー

佐藤長門(著者)

2017/06/22

時代を遡り、蘇我氏への興味が高まってきたので取り急ぎ読みやすいものをとこちらを購入。
蝦夷＆入鹿辺りを知りたかったのですが稲目から頁を割いており(ひいては蘇我氏の系譜などから)、全体としては稲目と馬子の比重が高く蝦夷と入鹿は駆け足な印象でした(そもそもの情報量が違うのもあるかもしれませんが)。それでも各世代無駄なく紹介してあると思います。私の中の古代史が奈良時代中心だったこともあり、蘇我氏の台頭が後の藤原氏のそれと被る印象がありました。古墳時代から飛鳥時代への移り変わりという意味でも蘇我氏は外せない存在だと再認識。
本文中にあるように、確かに比較的客観的に書かれてますのでおすすめできる一冊です。

2017/02/19

「等身大」の蘇我氏が描かれた本。僕の印象ではもう大悪人の集団みたいなイメージだったが、まあ当たり前だけど普通の政治家ではあったんだよね。

知識を得るのもいいけど、史料からさまざまな仮説が導き出されて、「こういう仮説があるうち、自分はこういう理由でこれを採る」という記述が多くて、なるほど、歴史学の思考というのはこういうことなのかなあと思わせてくれたところもよかった。