ウルトラマンタロウ(完全復刻版) の商品レビュー

石川賢(著者),ダイナミックプロ

2016/07/18

「週刊少年サンデー版」
サルだったころの地球人類に智恵を授け
進化の道筋をつけたのはウルトラマンたちである
それは、自分たちと共に宇宙の平和を守る同胞がほしくてそうしたのだ
しかし地球人たちは、いまだその期待に応えられず
自滅の道を歩もうとしている
見かねたウルトラの母は、一人の地球人…東光太郎を見出し
ウルトラマンタロウとして覚醒させるのだった
そのように、「未来の地球の生物」「人間精神の産物」とされる
異形のモンスター達とタロウの戦いが始まる
「ゲッターロボ」開始前年に連載されたものだが
後のサーガへと通じる作者独特のオカルト思想は、すでに
その萌芽を見せている
鬼も出る

「小学一年生版」
ウルトラマンの死と復活を安易に繰り返してみせたことは
「エース」「タロウ」の低評価を導いた一因と思うのだけど
その点を忠実に再現したというか
まあ何も考えてなかったんだろうな、って感じです…

2016/06/27

プレミアのついていた伝説の作品、ついに復刊。しかも小学一年生に連載されていた低年齢向けも同時に掲載されていて対比して読むと面白い。値段に見合うボリュームの一冊。

本編のほうは、設定ほぼマル無視のダイナミックハードSFテイスト。原作版ゲッターに近いか。ただ、一般市民には攻撃できなかったり、どこか愁いを帯びた感じは、ゲッターチームよりも人間性を感じるｗ

それに対し、小学一年生版は原作設定を踏襲しており、「ああ、あっちは設定等の情報が降りてきてなかったわけでなく、単に先生が好き勝手やってたんだ」と納得。しかしこっちもこっちでどことなく残虐なんだよなぁ。