ブータン、これでいいのだ の商品レビュー
知りたいことがあまり書かれてなかったので中断しました。 ここまで★一つ。 ところが、その後読む本が無くなったので、またこの本を中断したところから読んでみました。やっぱり興味のないところは飛ばしながら…。 すると読んでよかったなとなりました。ブータンの人たちの金銭感覚(これはち...
知りたいことがあまり書かれてなかったので中断しました。 ここまで★一つ。 ところが、その後読む本が無くなったので、またこの本を中断したところから読んでみました。やっぱり興味のないところは飛ばしながら…。 すると読んでよかったなとなりました。ブータンの人たちの金銭感覚(これはちと問題あり)、死生観、幸福感には目からうろこが落ちました。11章は白眉です。「自分の幸せを祈っていたら幸せになれない」なんて、よくわからないけれど、とても含蓄がある。多少自分にいやなことや不幸なことがあっても近所の人たちが幸せだったらそれでいいなんて、素晴らしい人格者、国民性だ。読後、とても気分がよくなった。やはり、本は最後まで読んでみるものだ。★四つに格上げしました。
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ブータンが国をあげてかかげる目標として有名なのが、 GNH(国民総幸福量)の拡大です。 GNHという指標自体が珍しいですよね。 日本やアメリカのようなGDP(国内総生産)拡大、 すなわち経済最優先ではなくて、 経済はもちろんみんなの幸せのためには重要なのだけれど、 そこを一番にも...
ブータンが国をあげてかかげる目標として有名なのが、 GNH(国民総幸福量)の拡大です。 GNHという指標自体が珍しいですよね。 日本やアメリカのようなGDP(国内総生産)拡大、 すなわち経済最優先ではなくて、 経済はもちろんみんなの幸せのためには重要なのだけれど、 そこを一番にもってこないのがブータンの流儀でした。 そんなヴィジョンで国民を引っ張る国ですし、 のどかで牧歌的で、そして幸せにほのぼのと国民が暮らす国、 というようなイメージを僕は持っていました。 物質的には恵まれていなくても、精神的には豊かなのだろう、と。 それはそれで当たっているところもありますが、 だからといって、純朴で素朴で清廉で、というわけではありません。 そこのところは、本書で現実のブータンを読んでいくことでわかっていく。 僕らが抱いているブータンのイメージは「夢の国」としてのものですが、 実際は、現実として、危うさや歪みをかかえた世界だったりもするようです。 でも、彼らの「幸せ力」については、見習うべきところがあります。 楽観的で、ある種の諦めがよい方向に働いている。 これには、ブータンの人々が信じているチベット仏教の影響が多大にあるようです。 チベット仏教は命は輪廻転生すると説く宗教で、 たとえば、そこを飛んでいるハエは何年か前に亡くなったお隣さんのおじいちゃんかもしれないし、 そうじゃなくても誰かの生まれ変わりだろうから叩いて殺したりしない、 殺生はしない、というような特徴があります。 そして、生まれ変わることが前提なので、現世への執着がなく、 それがよい意味での諦めに繋がっているように本書から読めました。
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今は気仙沼で働く御手洗さんの本。数回お会いさせていただきましたが、ふと古本屋で見かけたので読んでみた。 人柄がでているようででもそれがこの一年ほどの経験からでているものなのかと思うと考えさせられます。
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GDPではなくGDHを追い求める国として一躍注目を集めた国=ブータン。しかし、後発開発国であり、問題も山積み。というのは、我々の観念や考え方が支配しているのかも?と思わせてくれる新たな発見がある。ユニークな国=ブータン、そしてそこに住み人々の生活と暮らし、そして考え方が筆者の視点...
GDPではなくGDHを追い求める国として一躍注目を集めた国=ブータン。しかし、後発開発国であり、問題も山積み。というのは、我々の観念や考え方が支配しているのかも?と思わせてくれる新たな発見がある。ユニークな国=ブータン、そしてそこに住み人々の生活と暮らし、そして考え方が筆者の視点から綴られている。
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「世界一幸せな国」と言われていて、どんな生活をしている国なのだろうかと知りたかったが、今回この本を読んで自分たちの価値観とは全く違っていて面白かった。 ブータンでは、1週間以上先の予定は覚えられないから約束しない。 仕事もほとんどの人が定時で帰り、19時まで仕事をするとワーカホ...
「世界一幸せな国」と言われていて、どんな生活をしている国なのだろうかと知りたかったが、今回この本を読んで自分たちの価値観とは全く違っていて面白かった。 ブータンでは、1週間以上先の予定は覚えられないから約束しない。 仕事もほとんどの人が定時で帰り、19時まで仕事をするとワーカホリックと言われる。 など、基本的には皆、自分のペースで仕事をするため、基本的に目標も達成するまで数ヶ月・数年と遅れるのが基本となっている。 マイペースで無理をしない、仕方ないと受容する。森鴎外の「高瀬舟」のように足ることを知っている民族なのだと思った。 ただ、「仕方ない」と何事も受容する精神で、失敗にも寛容で怒ることもあまりないが、仕事や業務などある一定以上の負荷をかけられると逆ギレすることがある。 個人的にはブータンの人たちのように何事も「仕方ない」と受容できるようにもなりたいと思うけれど、受容できないからこそ頑張ってそれを良くしようとする気持ちも生まれるから、その間で揺らぎながら自分なりの良いバランスで進みたいと思った。
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2016/12/05 ブータンってどんな国なんだろうという漠然とした興味から手に取った一冊。 何と言っても御手洗さんの冷静な分析と筆力がお見事。 でもブータンへの愛もひしひしと伝わる。 ブータン、一度行ってみたい。
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※このレビューにはネタバレを含みます
国家公務員の派遣でブータンに1年暮らして仕事をした著者がブータンについて説明、考察をする。 NGH national gloss happiness という幸せの度合いを高めることを目標にする国家、すばらしいリーダーがいたり、国王が自分の権利を国民に譲り渡したりする。ただ、あまりにも小国。練馬区ぐらいの人口だという。国民は、カレンダーもメモ帳も持っていない。なにもないけど、家族を第一にして、家族が幸せなら自分も幸せ、という考え方。そうすることにより、自分の幸せの範囲が広がり、結果的に幸せのレベルが上がっている。からくりてきにはそうなのかあ、と思うけど、うらやましくはある。また、ブータンの人は、堂々としているのだそうだ。日本人よりも。ただ、浮気率や離婚率が高いのはどうか。仏教の輪廻転生を信じているから、刹那的で来生でもっといい人生になるよう祈るなど。なんだか、タイと似ているかな・・・・。
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「幸福の国」ブータンは、リアルな問題を抱えた、現実の発展途上国だということがわかる。我々が勝手にイメージしている像は、我々自身の中にある郷愁が生み出したものに過ぎない。 にもかかわらず、ブータン人、ブータン王国という組織から学ぶものは多い。幸せに対する考え方、コミュニティのあり方...
「幸福の国」ブータンは、リアルな問題を抱えた、現実の発展途上国だということがわかる。我々が勝手にイメージしている像は、我々自身の中にある郷愁が生み出したものに過ぎない。 にもかかわらず、ブータン人、ブータン王国という組織から学ぶものは多い。幸せに対する考え方、コミュニティのあり方など、同じ大乗仏教を根底におくもの同士、共有できるはずだと思ってしまう。 そして、あきらかに心情的にはブータンに加担しながら、客観的な視点を失わずブータンを描く御手洗さんの筆力も素晴らしいと思う。
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ブータン王国の初代首相フェローとして、1年間ブータンに滞在した御手洗瑞子氏の著書。 コンサルタント会社マッキンゼーから、一国の政府職員への転身なのだが、まるでド田舎の零細企業に転職した都会のお嬢さん、みたいな感じでブータンでの仕事や生活の様子、そしてブータン国民の気質について綴...
ブータン王国の初代首相フェローとして、1年間ブータンに滞在した御手洗瑞子氏の著書。 コンサルタント会社マッキンゼーから、一国の政府職員への転身なのだが、まるでド田舎の零細企業に転職した都会のお嬢さん、みたいな感じでブータンでの仕事や生活の様子、そしてブータン国民の気質について綴っている。 農村部では今も続いている夜這いの習慣、隣国であるインドとの微妙な関係、快楽主義で刹那的な国民性、若干都合の良い生死感などなど、ある部分ではイメージ通りであり、またイメージとは少し違うブータンについても知ることが出来た。 たまたま高野秀行氏の『未来国家ブータン』の後に続けて読んだので、なんだか急激にブータンという国に親近感が沸いてしまった。経済バブルなど心配な部分もあるが、伝統と近代化そしてGNHとGDPのバランスの取れた、理想的な国家を実現してほしいと思う。
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ブータンがなぜ幸せの国なのか、ブータン政府やブータンの人たちの様子を通してその理由が見えてくる。ブータンの現実に日本人の視点からだと本当にそれでいいのかと思ってしまうけど、冷静に考えればどれが正しいとかはない。どっちがいい、悪いではないんだよなあ…。
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