日輪の賦 の商品レビュー
律と令。勉強してきたつもりでもその意味を全くわかっていなかった。。。めちゃくちゃ面白かったけど、もう少し登場人物に感情移入したかった。個々のシーンでは目頭が熱くなるところもあったけど、という意味で星3つ
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古代日本史の本というのをあまり読んでないので、他の作品とは比較できないが、この本は面白かった。戦のシーンはほとんど出てこない政争劇なのだが、適度に緊張感があり登場人物たちの描写も分かりやすくて、ボリュームやテーマの割に読みやすい。 持統天皇以前まで、天皇ではなく大王(おおきみ)であったこと。そしてその時代まで日本ではなく倭であったこと。 聖徳太子が小野妹子に託した文書が有名すぎて、その影響が大きいのだが、中央集権制という意味で日本が真に国家の体制を整えたのは、大宝律令が出来て以降だということが良く理解できる小説。 国家の基盤となる法律があってこその法治国家、そしてその国家には有能な官僚がつきものであること。これは現代日本も同じである。現代日本に藤原不比等はいるのだろうか?いい意味にも悪い意味にも、それだけの役者はいない…すくなくともまだ舞台には出てきていないように思う。
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強い信念のもと律令制による中央集権国家の礎を作り上げた女帝、持統天皇。 その御代には、孤独な王の壮大な理念を理解し、支えた名もなき人々がいた。 讃良大王(持統天皇)の豪傑さにスポットを当てた歴史物かと思っていたが、主人公は紀伊の田舎から大舎人となるべく上京した若者廣手。世間知らず...
強い信念のもと律令制による中央集権国家の礎を作り上げた女帝、持統天皇。 その御代には、孤独な王の壮大な理念を理解し、支えた名もなき人々がいた。 讃良大王(持統天皇)の豪傑さにスポットを当てた歴史物かと思っていたが、主人公は紀伊の田舎から大舎人となるべく上京した若者廣手。世間知らずで実直な彼の目を通して、日本がまさに国家として誕生しようとする瞬間の大きなうねりを描く。 廣手を始めとした官人らの熱く、ひたむきで、時に大胆な活躍に夢中になる。
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