技術基準と官僚制 の商品レビュー
現代の行政が、規制基準の国際調和化、技術情報の分散化、官民関係の多元化といった現象に直面するなか、規制行政機関はどのように自らの裁量を確保しようとしているか、また、それにより官と民とが相互に作用・依存し合う規制空間の構造はどのように変容しているかについて、木造建築、軽自動車、電気...
現代の行政が、規制基準の国際調和化、技術情報の分散化、官民関係の多元化といった現象に直面するなか、規制行政機関はどのように自らの裁量を確保しようとしているか、また、それにより官と民とが相互に作用・依存し合う規制空間の構造はどのように変容しているかについて、木造建築、軽自動車、電気用品の安全基準設定の事例研究を通じて論じている。 規制空間の変化の中で、規制行政機関の関与の仕方の比重が、規制の実態面やアクターに対する直接的なコントロールから、どのように技術基準を設定するかといった規制の手続やプロセス面。仕組みや枠組み作りを通じた間接的なコントロールやマネジメントへと移ってきているという、政府・規制行政機関の果たす役割の変化について指摘している。また、社会の舵取り・政策分析や大きな枠組み作り・多元化した価値・利害の調整・取捨プロセスの管理等において、政府・規制行政機関固有の役割が重要性を増していることを明らかにしている。 規制についての行政学研究として優れたものであるとは思うのだが、(自分の能力が至ってないこともあり)、正直、読んでいて内容があまり頭に入ってこなかった。
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