この世界を知るための人類と科学の400万年史 の商品レビュー
教養として科学史もさらっと概要だけでも知っておこうと思って読んだ。 詠むのに8時間かかったけど文系にも頑張れば理解できる程度の難易度で、とにかくわかりやすくて楽しく読めたし賢くなった気になった。科学(理系)ってほんと偉大で、自分を含めた文系は人類の歩みにおいて理系の足元にも及ばな...
教養として科学史もさらっと概要だけでも知っておこうと思って読んだ。 詠むのに8時間かかったけど文系にも頑張れば理解できる程度の難易度で、とにかくわかりやすくて楽しく読めたし賢くなった気になった。科学(理系)ってほんと偉大で、自分を含めた文系は人類の歩みにおいて理系の足元にも及ばないのを痛感したけど、そのことについて落胆したのではなく、純粋に科学(理系)への尊敬の心を持つようになった。
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科学は,現代文明の根源。その科学は「知りたい」という欲求と,世界を理解する能力という,生物の中で唯一ヒトだけが持つ才能によって発展してきた。その執筆能力を評価され「スタートレック」の脚本制作を依頼された物理学者が,太古から現代までの科学の営みをダイナミックに語る!
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・科学ほど人間らしい営みはない。社会的変化や個人の心の動きが科学の発展にどう関係しているかを、本書は著者自身の父との思い出を顧みながら描いていく。科学に原理的に内包される人間らしさを個人的体験を交えて語ったのが本書である。 ・知りたいという好奇心が人間の根本的な欲求であり、好奇...
・科学ほど人間らしい営みはない。社会的変化や個人の心の動きが科学の発展にどう関係しているかを、本書は著者自身の父との思い出を顧みながら描いていく。科学に原理的に内包される人間らしさを個人的体験を交えて語ったのが本書である。 ・知りたいという好奇心が人間の根本的な欲求であり、好奇心に促された精神の変化が定住化→分業化といった社会的変化を生み出した。そして、さらなる人間の特徴は、以前の文化の上に新しい文化を発展させられることである。「文化のラチェッティング」と表現することもできる。文化の発展の中で測量法や数学、法学などのツールが生まれ、最終的には、この世界は一種の目的やルールに基づいて支配されているとする哲学が誕生するに至った。 ・自然科学の発展は、世界を支配するのは神が定めた恣意的なルールではなく自然法則に基づく科学的ルールであることを示した。世界観を塗り替えるには、個人個人の偶発的な発見と、その発見を準備する忍耐強さや奇抜さが必要だった。しかし、世界のルールを信じる世界観=ニュートン的世界観=古来からの宗教的世界観は常に共通していた。 ・ところが量子論は「量子の世界には確実な事柄など1つもなく、確率しか存在しないこと」を明らかにした。世界を支配するルールがあるように見えるのは人間が通常体験するレベルのマクロな世界に制限されたものであって、人間が通常体験できないミクロな世界においてルールは観測しようとするとルールでなくなってしまう。 ・知りたいという好奇心は人間らしさの根幹であると同時に、人間が観測する者である以上科学には人間ならではの限界がある。それでも世界を知ろうとすることには、自分がより大きな存在の一部であるという安心感と、人間の人間らしい美しさを感じ取る上で有用なものである。 ・科学史の本なのに、温かみや限界といった人間らしさがそこかしこに溢れている。特に最後の章では泣いてしまった。いい本。
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レナード・ムロディナウ氏の著作は、以前「たまたま 日常に潜む「偶然」を科学する」という統計学や確率論を扱った本を読んだとことがあるので、本書で2冊目になります。こちらは「科学史」です。 解説は、第一部「直立した思索者たち」、人類の誕生から始まりますが、「科学(道理)」といえる...
レナード・ムロディナウ氏の著作は、以前「たまたま 日常に潜む「偶然」を科学する」という統計学や確率論を扱った本を読んだとことがあるので、本書で2冊目になります。こちらは「科学史」です。 解説は、第一部「直立した思索者たち」、人類の誕生から始まりますが、「科学(道理)」といえる思考を体系化した科学史における巨人はアリストテレスでした。 アリストテレス哲学は、長年にわたって物理学・化学・生物学等々幅広い分野を支配していました。その物理学の世界でのアリストテレスの種々の説を壊したのが、ガリレオとニュートンであり、さらに、ニュートンの考え方を壊すのがアインシュタイン・・・と連なっていきます。 本書の主人公は、偉大な科学的進歩をもたらした「連綿と連なる生身の科学者たち」です。
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科学は「エウレカ!」の連続で跳躍進歩したわけではなく、先人の知恵の蓄積と否定から一進一退そしてJUMPして発展した。科学の歴史が体系立って非常によく纏まっており、人類が科学によってホモ・サピエンス「・サピエンス」になっていったかが解る。ヨーロッパにおける、アリストテレスの知の再発...
科学は「エウレカ!」の連続で跳躍進歩したわけではなく、先人の知恵の蓄積と否定から一進一退そしてJUMPして発展した。科学の歴史が体系立って非常によく纏まっており、人類が科学によってホモ・サピエンス「・サピエンス」になっていったかが解る。ヨーロッパにおける、アリストテレスの知の再発見による暗黒時代から中世への移行、そしてアリストテレスの否定による中世から近代への移行は人類の奇跡といってもよいかもしれない。 ガリレオ、ニュートン、ダーウィンなど何れも卓越した天才たちが登場するが、個人的にはメンデレーエフの元素周期表が(のちにボーアにより修正されたが)予言めいた神の所業のように感じる。またアインシュタインを「相対性理論」ではなく「光電子効果」の人物として取り上げ「量子論の反対論者」として位置付けているのがユニークだ。アインシュタインの三大論文も人間の感覚に反するが、ボーアやハイゼンベルクの量子論はそれ以上にアインシュタインの感覚に反していたのだろう。天才も人の子、「神はサイコロを振る模様」ということか。 400万年史を謳うわりには第3部まるまる量子論なのは、著者の専門分野であるからだろう。まぁそこはご愛敬。
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科学がどのように発展したかについて人類の誕生から始まり、現代科学までを記述している。単なる年表のような事実の列挙ではなく、科学者やその周囲だけに収まらず、その時代の人々の文化・文明・思想等も含め、常識を覆すための困難を饒舌に語っており、とても惹きつけられた。特にどんな人でも人は沢...
科学がどのように発展したかについて人類の誕生から始まり、現代科学までを記述している。単なる年表のような事実の列挙ではなく、科学者やその周囲だけに収まらず、その時代の人々の文化・文明・思想等も含め、常識を覆すための困難を饒舌に語っており、とても惹きつけられた。特にどんな人でも人は沢山間違える事を知れてよかった。 内容は大きく分けて3部構成。 第一部は人類の誕生からアリストテレスによる思想(科学)の刷新までで、人類誕生、文化・文明の発生、神話の幕引きについて。 第二部はアリストテレスからの離別に焦点があり、17頃世紀からの物理学、化学、生物学はどのようにアリストテレスの思想から抜け、現代科学の基礎を構築したかについて。(ローマ時代は科学が殆ど育たなかったとして、本書から抜け落ちている。) 例えば物理学であれば物体はそれぞれ目的を持っているため動く、というアリストテレスの思想に対しコペルニクス、ガリレオ、ニュートンの描写を中心に、物体は法則によって動く事が常識になる一連の流れが書かれている。 第三部は著者が物理学の博士号を取得したこともあり、物理学視点での現代科学を語っており、ニュートン科学では説明のつかない事象への新理論等について。どうやら既にニュートンで物理学は完成されたとされ、物理学の研究に否定的な風潮すら一時期はあったらしい。
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★科学道100 / めくるめく失敗 【所在・貸出状況を見る】 http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11600822
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長い本だった。 第1部はちょっと退屈。2部からちょっとおもしろくなるのは、現代の自然科学に馴染んでいるからか。 読書メモ: 第1部 直立した思索者たち 人類が誕生してから、哲学が誕生するまでの数百万年。 第2部 科学 自然科学が誕生し発展した数百年。 科学的に考え実験・実証...
長い本だった。 第1部はちょっと退屈。2部からちょっとおもしろくなるのは、現代の自然科学に馴染んでいるからか。 読書メモ: 第1部 直立した思索者たち 人類が誕生してから、哲学が誕生するまでの数百万年。 第2部 科学 自然科学が誕生し発展した数百年。 科学的に考え実験・実証をしたガリレオ。 物理学を確立したニュートン。 化学を進展させるにはさまざまな革新が必要だったため複数の開拓者により発展し、最終的にメンデレーエフが周期表を作って体系化された。 生物学は進化論のダーウィンがニュートンに位置付けられる。 第3部 人間の五感を超えて ここ100年くらいの話。 ニュートンの物理学が通用しない量子の世界。 正しいと思っていることが根底から覆されるとき、人はどうするか。
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