戦争とおはぎとグリンピース の商品レビュー
こんな時代だからこそ。と今年の終戦記念日頃に 読みました。キュッと胸が痛くなるような描写も ありますが、妻として、母として、女の凛とした 強さも感じました。 様々な苦しみ、悲しみさえ簡単に吐露出来なかった こんな女性達がいた事を決して忘れずに いたいと思いました。
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ー時代の生々しい感情も、過ぎれば感傷と呼び名を変えられ、思い出の中で動かなくなる。表現することは、その箱を揺すって、読者にそっと音を聴かせる行為でもありますー『投稿を読んで』より あの時代を生きた女性たちの、生活に密接したところから出ている言葉の数々…わたしたちは「戦争反対」と...
ー時代の生々しい感情も、過ぎれば感傷と呼び名を変えられ、思い出の中で動かなくなる。表現することは、その箱を揺すって、読者にそっと音を聴かせる行為でもありますー『投稿を読んで』より あの時代を生きた女性たちの、生活に密接したところから出ている言葉の数々…わたしたちは「戦争反対」と何度でも何度でも言っていかなければならないと強く思った。
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「苦しかった、つらかったあのころの思いを知らないこのこどもたちが、ふたたびあのようなあやまちをくりかえしはしないだろうか。」(p.171)という言葉に、昨今のあれこれを思い浮かべて暗澹たる気分になる。 平和を保つのは、難しい。(そもそも保たれていたのか、という話もあるけれども)
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婦人の新聞投稿欄「紅皿」集 戦争とおはぎとグリンピース。西日本新聞社の著書。西日本新聞で60年以上続く女性投稿欄「紅皿」から誕生した良書。いつの時代も女性は強く美しい。西日本新聞に届いた女性たちからの投稿の数々。胸を打たれる投稿もあれば涙なしでは読めないような投稿もある。西日本新...
婦人の新聞投稿欄「紅皿」集 戦争とおはぎとグリンピース。西日本新聞社の著書。西日本新聞で60年以上続く女性投稿欄「紅皿」から誕生した良書。いつの時代も女性は強く美しい。西日本新聞に届いた女性たちからの投稿の数々。胸を打たれる投稿もあれば涙なしでは読めないような投稿もある。西日本新聞だからこそ西日本新聞にしかできない一冊です。新聞不要論もあるけれど、新聞の存在意義、西日本新聞の存在意義についても改めて考えさせられます。
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当時筆を取ってくれていたからこそ、戦中戦後の日常の小さな気付きが今もこうして残せているのだと感じた。 投稿者の女性の中にはお母さんも多く、自分も母となった今だからこそ感じるものがたくさんあった。 一つ一つの投稿が短編のため、家事育児の合間にも読みやすかった。
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戦後を懸命に生きた女性たちの日常がありありと目に浮かぶ作品。 ほとんどの人がわたしと同年代だけれど、親や兄妹を亡くしていることに驚きました。 思えばわたしのおばあちゃんも戦争で父親を亡くしています。生まれた直後だったと思うから、もはや父との思い出もないのでしょう。。 随分と昔...
戦後を懸命に生きた女性たちの日常がありありと目に浮かぶ作品。 ほとんどの人がわたしと同年代だけれど、親や兄妹を亡くしていることに驚きました。 思えばわたしのおばあちゃんも戦争で父親を亡くしています。生まれた直後だったと思うから、もはや父との思い出もないのでしょう。。 随分と昔の印象になってしまったけれど、たかだかまだ70年ちょっと昔の話。 二度とあのような悲劇が起こらないように、平和に導いてくれた先輩方の上に今の日常があることを改めて実感しました。 みんなが読むべき作品だと思います。
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※このレビューにはネタバレを含みます
西日本新聞投書欄の昭和29〜40年、女性エッセイ欄「紅皿」から太平洋戦争に関連ある文章42篇を抽出して刊行。新聞の投書欄だから短い、シチュエーションがよくわからないこともあるが、多くの家庭の運命を左右した「戦争」は戦場(毎日が戦闘ではない)の後ろに本質があるようにも思う。戦争が行われているあいだ、怒ったり悲しんだりする暇はない、男は出征すれば軍に身体を委ねるだけだが銃後の女たちは物資の困窮するなか隣組を成して衣食住を営んで行く。母乳育児が前提の子供の多い社会で。老人が少ないのは良いが。戦後、食糧事情は悪化
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戦後間もない昭和30年代の西日本新聞の女性投稿欄から集められたもの。 戦争が終わったからこそ振り返ることができるものもあれば、まだ痛みや悲しみが残っている人もいる。 大切な人がいる幸せ、おいしいごはん、戦時中を知るこどもと戦後に生まれたこどもたち。 私の両親は共に戦後すぐの生ま...
戦後間もない昭和30年代の西日本新聞の女性投稿欄から集められたもの。 戦争が終わったからこそ振り返ることができるものもあれば、まだ痛みや悲しみが残っている人もいる。 大切な人がいる幸せ、おいしいごはん、戦時中を知るこどもと戦後に生まれたこどもたち。 私の両親は共に戦後すぐの生まれだ。両親が幼い頃の社会の雰囲気が感じられたのがまた良かった。
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杏ちゃんのオススメ本。 ズシンズシンと胸に響く、紅皿への数々の投稿です。 「再軍備が問題になっている今日、前の戦争の後始末も十分にできていないのに、」 これを読み、敗戦から五年足らずで再軍備に傾いてきた事実を初めて知った。 国に命を差し出した若い兵士達が、生還後に仕事につけ...
杏ちゃんのオススメ本。 ズシンズシンと胸に響く、紅皿への数々の投稿です。 「再軍備が問題になっている今日、前の戦争の後始末も十分にできていないのに、」 これを読み、敗戦から五年足らずで再軍備に傾いてきた事実を初めて知った。 国に命を差し出した若い兵士達が、生還後に仕事につけないなんて、あまりにひどすぎる。 入道雲の美しさには、いたましい空中ページェントを重ね思い出すという、30歳の主婦の方がいた。 現在、恐らく祖母より少し上の方だと思う。 「次のこどもの代に、決して決してこんな体験をすることのないよう、世界に向かって心から叫びたい」 我が子を見ながら、そのまま私も頷いた。 こどもは時々ヒヤリとするような質問を投げ掛けてくる。 それは今も昔も同じ。 「ボクは大きくなったら、ちゃんと飛行機と戦車を作って持っとく」という幼稚園児と、 「ボクが大臣になったら、決して欲張らない。楽して金持ちになろうとするから、戦争になっとたいね」という、3年生の男の子。 母は勉強しておかねば、思う。 なぜなら、なにも話しかけてくれないこどもにしてしまったら大変だから、と。 例えしつこい質問や際どい質問が来ても、逃げずに真摯に答える大人の姿を、私も見せておかなければと思う。 勉強、しておかねば。
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じわじわと来る、生々しい切なさ。 絵がむやみと怖いからいらなかったけど、 市井の人の声が、戦後十数年の声が、 今聞くべき声に思えた。 戦争未亡人とか、きっと相当苦労したよね。 母が生まれた頃はまだこんなに戦後だったんだと 驚きも感じた。 両祖父が無事復員してきたから私がいることに...
じわじわと来る、生々しい切なさ。 絵がむやみと怖いからいらなかったけど、 市井の人の声が、戦後十数年の声が、 今聞くべき声に思えた。 戦争未亡人とか、きっと相当苦労したよね。 母が生まれた頃はまだこんなに戦後だったんだと 驚きも感じた。 両祖父が無事復員してきたから私がいることに 今更ながら感慨深く、ありがたく感じた。
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