自閉症とラノベの社会学 の商品レビュー
谷川流『涼宮ハルヒの暴走』(角川スニーカー文庫)、葵せきな『生徒会の一存』(富士見ファンタジア文庫)、川原礫『ソードアート・オンライン』(電撃文庫)といったライトノベルを題材に、自閉症者が人間関係において直面する生きづらさと、ウルリヒ・ベックのリスク社会論やギデンズの再帰的近代に...
谷川流『涼宮ハルヒの暴走』(角川スニーカー文庫)、葵せきな『生徒会の一存』(富士見ファンタジア文庫)、川原礫『ソードアート・オンライン』(電撃文庫)といったライトノベルを題材に、自閉症者が人間関係において直面する生きづらさと、ウルリヒ・ベックのリスク社会論やギデンズの再帰的近代に関する議論などを接続して解き明かす試みです。 150ページほどの小さな本なのですが、書下ろしではなく著者がいくつかの機会に発表した論考をまとめたもので、ややまとまりが悪いように思えました。『生徒会の一存』の分析など、いくつか個人的に興味深いと感じた箇所もありましたが、「自閉症とラノベの社会学」というタイトルが示すように、「自閉症」と「ラノベ」と「社会学」の三題噺といったような印象です。
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