逆光の政治哲学 の商品レビュー

姜尚中(編者),齋藤純一(編者)

2018/10/13

いただきもの(もらったらすぐに目を通すようにしたいと思っています)。正義ではなく不正義の方に着目して政治思想家たちの思想を読み解くというような内容だが、はしがきが短かく、本の趣旨があまり書かれていない。おそらく第一章を読めということかと思うが、なぜ講義1、講義2という名称なのかなどの説明がないのが気にならなくもない。とはいえ、不正義という視点から検討したベンタム(ベンサム)の章(講義)など、目新しくておもしろかった。フェミやマルクスなんかはそもそも思想として不正義という関心が全面に出ているが、ベンタムなんかはそういう視点で語られることは少ないから、よけいにおもしろいのだろう。