タツノオトシゴ の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
濃淡あざやかな青だけでデザインされた、お洒落な絵本。美しいデザインと、リズムの良い短文を淡々と見せていく絵本なのかと思いきや、ラスト数ページは不気味で、理由の知れない迫力がある。 巨大なクラゲとタコの間を進むタツノオトシゴは、地上を経て深海へ向かったのか、それとも形而上的な世界へ行ってしまったのか。タツノオトシゴの表情が(ラストの見開きまでは縮尺さえ)一切変わらないから、何か大事なことを読み落としてしまったのではないかと、読み終わった後、不安さえ覚えさせられる不思議な絵本。
Posted by
- 1