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うそをつかない医療 増補新版 の商品レビュー

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2016/09/25

再三訴え、やっと診察するも、その後数時間診ず。腸閉塞を放置し、男児死亡。朝日新聞社会面のトップニュースに取り上げられるや、病院はその日のうちに記者会見を開く。それまで遺族には医療ミスを絶対に認めなかったのに、記者会見では、引継ぎのミス、診療体制のミスをあっさり認める。翌日には事故...

再三訴え、やっと診察するも、その後数時間診ず。腸閉塞を放置し、男児死亡。朝日新聞社会面のトップニュースに取り上げられるや、病院はその日のうちに記者会見を開く。それまで遺族には医療ミスを絶対に認めなかったのに、記者会見では、引継ぎのミス、診療体制のミスをあっさり認める。翌日には事故調査委員会の報告書を公表するも遺族への説明は2週間後。記者会見では謝罪を表明しているにもかかわらず、遺族には具体的な説明は一切なし。愛する人の命が奪われ、大きく傷ついている遺族は、病院側の不誠実な対応に二重三重の苦しみを受けることになる。病院側にすれば調査報告書も作らなければならないと必死だったのかもしれない。しかし、結果的として患者・遺族を無視して置き去りにすることになってしまった。患者・遺族と医療関係者の気持ちのギャップが本書では浮き彫りになっている。医療関係者はどうあるべきかを深く考えさせられた。

Posted byブクログ