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FASHION TRIBES の商品レビュー

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2019/05/08

写真家ダニエーレ・タマーニによる、各国のストリートファッションの写真集。 所謂ファッションのメインストリームではない国のストリートファッションの写真を撮る。 それぞれの国の服は、日本と違い色とりどりでカラフル。バラエティーに富んでいて面白い。 そして写真はストリートの人間をと...

写真家ダニエーレ・タマーニによる、各国のストリートファッションの写真集。 所謂ファッションのメインストリームではない国のストリートファッションの写真を撮る。 それぞれの国の服は、日本と違い色とりどりでカラフル。バラエティーに富んでいて面白い。 そして写真はストリートの人間をとっているけれど、きちんとファッション雑誌並みのきちんとした、かっこいい写真になっている。(いわゆるスナップ写真ではなくきちんと照明を使ったファッション写真の雰囲気) この写真集に登場する被写体たちの持つパワーも写真をかっこよくしている一因。 彼ら彼女らは、ファッション、服にかける情熱が、とてつもなく熱いことがよく分かる。 貧乏だろうがなんだろうが、食事を抜いてでも服にはお金をかけ自分の好きなことを表現する。 自分の月収を大きく超える服を着て、自分を精一杯表現することの凄み。 ファストファッションで服があふれている日本と比べると、かっこいい状況。 国、ファッションテーマはバラエティーに富んでいる。 南アフリカ共和国:ストリートダンサー セネガル:ナイトシーン キューバ:ボディ&ソウル ボリビア:スカート姿のレスラー コンゴ共和国:サプール ミャンマー:パンク ボツワナ共和国:ヘビーメタル ミャンマーのパンクが、ボツワナのヘビーメタル どちらも全くイメージにない取り合わせだが、 被写体たちは本気そのもの。 ヘビメタ、パンクともに白人のものというイメージ。 グローバリズムにより、どこでもだれもが好きなものを選択できる状況に来ていることを感じる。 また、 筆者は、コンゴ共和国のサプール「おしゃれで優雅な紳士協会」を紹介したことで有名とのこと。 サプールのメンバー達は、自分の月収の何倍もするハイブランドのスーツを着ている。 そして色が原色の組み合わせだったりピンクのスーツだったりするのだが、ファッショナブル。 「靴は大切で、本物の革でいつもきれいでなければならない。僕はJ.M.ウェストンのクロコが一番大切だ」 本物の靴を履きこなす、カッコよさ。 黄色いスラックスにツートーンのJ.M.ウェストンを合わせる。とんでもなく高度な技。 ボリビアのスカート姿のレスラー ボリビアの女性たちは男尊女卑社会で、働かなくのんだくれの男たちに虐げられている。 女たちは働き者で、日ごろのうっぷんを晴らすために女子レスラーが人気がでてきた。最初はいわゆるプロレスの恰好をしていたらしいが、伝統衣装のスカートになってかなり人気が出たらしい。 普段の、古い伝統的な恰好をしながら非日常的なふるまいをすることで、日常を打ち破っていることになったのでしょう。 服装が、時代だったり、境遇だったり、その人のことを表しているというのが強く分かる本。

Posted byブクログ