どこかでベートーヴェン の商品レビュー
岬洋介の高校時代。このシリーズ久しぶりに読んだけど、面白かった。 いつも演奏の描写がすごいなーと思ってたけど、Wikipedia見たら、作者に音楽の経験はないらしく、驚いた。
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本シリーズの探偵役、岬洋介の、始まりの事件。 クラスメイトの1人が殺害され、岬洋介が容疑者となる。 疑惑を向けられた彼に冷たくいじめのようなことをするクラスメイト。 主人公やその他クラスメイトは、音楽科に籍は置いているが、才能があるわけではない、いわゆる普通の人。 高校生で、まだ自分の可能性を信じたいときに煌めく才能を見せつけられたら…嫉妬してしまうのもしょうがない気がする。 シリーズのこれまでの話では、岬洋介の魅力がいまいちわからなかったが、本作では彼の心情がわかる描写が多く、とても面白かった。 それは多分語り手の鷹村くんからみた岬洋介がすごく魅力的だったからなのかなと思う。 過ごした時間は少ないけど、お互いとても大事に思っていたんだろうな、と。 エピローグがとても良い。 鷹村くんがすごくいい奴で、彼のその先が気になっていたから、この展開はとても嬉しかった。フィクションだけど、本当であれと思ってしまった。
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このシリーズを追いかけてかなりの歳月が流れているけれど、時を経て読んでもあっという間に物語の世界観にひきこまれるのは毎回感動する。今回は岬くんの高校時代。青春の群像劇かと思いきや嫉妬が渦巻くドロドロの心模様をいやというほど目の当たりにする。難聴がこの時に発症していたとは。後半は謎...
このシリーズを追いかけてかなりの歳月が流れているけれど、時を経て読んでもあっという間に物語の世界観にひきこまれるのは毎回感動する。今回は岬くんの高校時代。青春の群像劇かと思いきや嫉妬が渦巻くドロドロの心模様をいやというほど目の当たりにする。難聴がこの時に発症していたとは。後半は謎解きよりも、やりきれない思いでいっぱいになった。
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え?ちょっと待って!!今回の主人公鷹村亮くんって、中山七里さんなの!?(笑)という衝撃を本編の最後で(再読なのに)受けた。。。 今回は、岬君(あえて、君)が、高校生で、まだまだピアニストになるんだと、キラキラしてた時代。 難聴が発症して、そして、父の方針通り、司法修習生の道に進み、けどやっぱりピアニストへの道をあきらめないことを知っている私だけれど、だから、あえて、他の音楽家の同級生たちの気持なんかも、理解しながらもでも、美咲君は。。。って、複雑になるよね。 父VS御子柴、また寄り道したくなるね(^^; (2021/11/16) 高校生の岬くん(^^) プロローグで鷹村くんが、岬洋介の最初の事件。というが、父恭平の章の最後の1行で、あら鷹村君、残念!ってなんかとても微笑ましい。 素晴らしい楽器と音楽室と、友達、近しき人の死、容疑者、そして突発性難聴。事件解決への考察。たった半年間にものすごい経験をつんだ岬君。彼のことをちょっとだけ、分かってきた感じ。。。!? 一度はピアニストをあきらめることになった岬洋介。もっともっと、彼のことを知りたいぞ! 本編はちょっとした青春小説。そして父の章で本格的なミステリー。なんかすごい得した気分♪
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映画のせいか?清塚さんの面影が濃くて困ります。 川?河川? 多摩川や神田川や荒川は、真っ直ぐな川なので曲がった川の想像が大変でした。
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高校生の岬さん。 この頃難聴が発症したんですね。 今回は「悲愴」を聴きたくなりました。 そして最終ページにびっくりさせられました。
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中山七里著『どこかでベートーヴェン』#読了 岬洋介シリーズ4 高2の洋介は、新設高校音楽科に転入。同校は山中の造成地に建設 ある日、集中豪雨で裏山が崩れ、橋が流され学校は孤立。洋介が川に横たわる電信柱を渡り救援を求め、全員無事救出 ところが、洋介は同級生殺害の容疑者とされて...
中山七里著『どこかでベートーヴェン』#読了 岬洋介シリーズ4 高2の洋介は、新設高校音楽科に転入。同校は山中の造成地に建設 ある日、集中豪雨で裏山が崩れ、橋が流され学校は孤立。洋介が川に横たわる電信柱を渡り救援を求め、全員無事救出 ところが、洋介は同級生殺害の容疑者とされてしまった
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岬洋介シリーズ第4作目 前作「いつまでもショパン」の最終章で、パキスタン大統領が、ショパンコンクールを終えて、日本に向かう岬洋介に発した緊急メッセージから、物語は始まった。 「パキスタン市民24人がタリバンの人質になっていた時、アメリカ軍が敵の攻撃に手をこまねいている時、君の...
岬洋介シリーズ第4作目 前作「いつまでもショパン」の最終章で、パキスタン大統領が、ショパンコンクールを終えて、日本に向かう岬洋介に発した緊急メッセージから、物語は始まった。 「パキスタン市民24人がタリバンの人質になっていた時、アメリカ軍が敵の攻撃に手をこまねいている時、君の演奏するショパンが戦場に流れた。 たった5分の演奏だった。しかしその5分間、あのタリバンが、一発の弾も撃たなかった。そうただの一発もだ。 お陰で24人の人質は、脱出することができた。 ミサキよ、コンクールの審査員たちは君に何も与えなかったと聞いた。だが君の奏でたノクターンで24人もの命が救われたのだ。審査員たちが与えないのなら我々が君に感謝と栄誉を与えよう」 鷹村亮は、何気なく自室で見ていたテレビから流れる、大統領のメッセージから、懐かしい名前を聞いて、固まった。 思えば、岬洋介という男は昔からそういう人間だった。 音楽で人心を虜にしてしまう悪魔性と、錯綜し縺れた事象を一挙に解明してしまう神がかった部分をかねそなえていた。 だからこそ僕は全幅の信頼を寄せながらも、どこかで彼を畏れていたのだ。 と、彼に初めて会った2000年の春に、思いを馳せる。 それは、岬洋介が、県立加茂北高校に、転入してから、転校する半年の間の事だった。 県立加茂北高校・音楽科は、普通科の受け皿のようなもので、偏差値は、あまり高くなく、音楽科といっても、真剣に音楽家を目指す者も、皆無だった。 そんな、ぬるま湯に浸かっている様な音楽科のクラスメイトは、底知れぬピアノ技術を目の当たりにした日から、岬洋介に、羨望の目を向けた。 しかし、その感情が、劣等感、恐怖心、そして、苛立ちに変化するのは、あっという間であった。 中でも、岩倉智生の感情が、顕著で、岬洋介に、暴力を振るうようになった。 文化祭を控えた夏休みのある日、音楽科の生徒は、夏季登校をしていた。 その日は、土砂降りの大雨だった。 2日前から続いた雨は、止むことを知らず、生徒は、学校に閉じ込められた。 その上、岩倉智生の他殺死体まで見つかり、かねがね、虐められていた岬洋介が、犯人とされてしまった。 自らの嫌疑を晴らすため、岬洋介最初の事件解決に、挑む。 豪雨で、電線が切断され、校舎裏の待ち受け擁壁が崩れ落ち、激痛にも似た雨足。 勇敢にも、岬洋介は、外界と遮断され、閉じ込められたクラスメイトの救出を求めて、倒れた電柱を伝っての脱出の場面で、 折しも数日前から大粒の雨が、降り続いている現実と重なり、目から、耳から、臨場感は、半端なかった。 半年間の回想を終え、鷹村亮は、 ようやく決心した。 僕はあの夏のことを包み隠さず書き残そうと思う。小説のような形で世に出すことができれば一番望ましい。今、僕は仕事柄別の名前を使っているが、岬の実名を出しておけば彼自身がいずれ目に留めてくれるだろう。 僕はパソコンを起ち上げると、真っ白な原稿に早速タイトルを打ち始めた。 『〈どこかでベートーヴェン〉中山七里』 え?え?え?
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音楽科の高校に転校してきた岬洋介は ピアノの才能を持ち、努力も惜しまない優れた演奏をする少年で 級友の鷹村亮は彼の演奏を聴いて心を打たれた一人だった。 音楽科といってもプロを目指す生徒はごくわずかで 中途半端な志を持ち自身の才能に見切りをつけている生徒もいる中で 素人が聞いても只者ではないと思わせる岬の存在は 劣等感を抱くクラスメイトの嫉妬の対象にならざるを得なかった。 そんな中で学校で起きた豪雨の土砂崩れ。 決死の覚悟で救助を呼びに行った岬だったが 戻ってきた時にはクラスの問題児の岩倉が何者かに殺された犯人扱いされていた。 普段から素業の悪かった岩倉を殺した犯人。 彼の親が営む建設業と町長との学校建設に至るまでの癒着疑惑。 町長の娘で同じクラスの春菜の存在。 クラスから孤立する岬を庇い続ける鷹村が 真実を知っていながらも彼に伝えなかった後悔。 他のシリーズも読んでみたいなあ。
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パキスタンの大統領が、ピアニスト岬洋介に向けて 世界に発信したメッセージのシーンから始まります。 これは、前作『いつまでもショパン』の最後のシーンです。 それを かつての岬の級友、鷹村亮が偶然、テレビで見たのです。 この物語は、鷹村が自分たちが高校生だった10年前を思い出す と...
パキスタンの大統領が、ピアニスト岬洋介に向けて 世界に発信したメッセージのシーンから始まります。 これは、前作『いつまでもショパン』の最後のシーンです。 それを かつての岬の級友、鷹村亮が偶然、テレビで見たのです。 この物語は、鷹村が自分たちが高校生だった10年前を思い出す という形で綴られます。 そして、その時に起こった事件とともに、岬洋介の生い立ちが語られます。 同じクラスの高校生が殺されるという事件が起こりました。 岬洋介が、驚異的な分析力で解決に導いたことを克明に思い出した鷹村。 思い返したことで、鷹村は自分の生き方を見直すことを決意します。 前作のショパンコンクールでは、岬洋介にアクシデントが起こりました。 その発端が、17歳の高校生だった岬が抱えた災難にあったことが明かされます。 そして、タイトルの『どこかでベートーヴェン』には、 象徴的な意味があるのだということも納得。 『月光』も『悲愴』も、心の奥の奥にまでしみわたる曲です。 岬洋介シリーズがあと二作あるはず。 気になります。
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