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なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか? 増補版 の商品レビュー

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2016/08/08

世界は人口減少に向かっている。開発途上国でも同様。 昔は子供は労働力になった。今は教育費がかかる。 年金制度のため、子供がいなくても将来生活ができる。 アトムが人類を不幸にする。科学技術の発達が寿命を延ばし、仕事を減らす。 セイの法則=作られたものは結局は消費される=現代は成...

世界は人口減少に向かっている。開発途上国でも同様。 昔は子供は労働力になった。今は教育費がかかる。 年金制度のため、子供がいなくても将来生活ができる。 アトムが人類を不幸にする。科学技術の発達が寿命を延ばし、仕事を減らす。 セイの法則=作られたものは結局は消費される=現代は成り立たない。供給は需要を作らない。 ルネサンスの三大発明=印刷、火薬、羅針盤。中国ではもっと前からあった。 紅茶と砂糖=富の象徴。 イギリスは資本を蓄えられたから産業革命が起きた。 成長する余地がないのではないか。が不安の源。 人口が減少し、欲望が飽和し、結果として需要がなくなる。 中央銀行はお金を増やせない。 パンとサーカスの政治=ローマ時代と同じ。 江戸時代、支配階級である武士は庶民より貧乏だった。外国人には理解できなかったこと。 キリスト教は奴隷貿易と結託していた。 韓国は、特権階級(両班)の権益を守るため近代化には反対だった。 定常経済=江戸時代。 アメリカではマネタリストが幅を利かせている=バーナンキ、イエレン。ミルトン・フリードマンがノーベル賞をとってから。貨幣数量説。 市場価格で買っていればマネタイゼーションとはいえない。それは売るときにその値段で売れれば。 フルシチョフ=ロバの尻尾事件=抽象画をそう表現した。 地球が成長の限界を迎えている。 中国は2000年代の終盤にルイスの転換点を迎えた=農村の労働移転が限界に達した。

Posted byブクログ

2018/04/05

ヘゲモニー国家は同じような発展と崩壊のパターンを描く。第一段階は農業や工業が優位になって生産力が高まり、第二段階は商業が発展し、最後に金融業が発展する。そして、崩壊する時も農業や工業が競争力を失い、商業がダメになって最後に金融が残る。例えばオランダのヘゲモニーは17世紀末に怪しく...

ヘゲモニー国家は同じような発展と崩壊のパターンを描く。第一段階は農業や工業が優位になって生産力が高まり、第二段階は商業が発展し、最後に金融業が発展する。そして、崩壊する時も農業や工業が競争力を失い、商業がダメになって最後に金融が残る。例えばオランダのヘゲモニーは17世紀末に怪しくなるが、金融は18世紀後半まで残った。 ヘゲモニー国家は自由が一番安上がりに勝つ方法なので、「自分たちのルールで自由にやろうぜ」と主張する。今でいうグローバルスタンダード。 18世紀前半のリバプールでは、多くの奴隷貿易の利潤率が100%を超え、時には300%にも及んだ。この、奴隷貿易と奴隷制の利益がもたらした資本の蓄積がイギリスで産業革命が起きた要因。産業革命が成立し、産業資本が確立すると、奴隷貿易の収益性が低下し、19世紀になって奴隷貿易と奴隷制が撤廃された。 大英博物館には自国のものはほとんど無い。世界システムの頂点を極めて世界中からぶんどってきたものの展示場。本来の文化という意味で、イギリスは相当疑問がある。 オスマン帝国は大枠ではイスラム教でありながら、いろいろな民族がいろいろな宗教を信じるのを許容していた。 クルド人は人口2500-3000万人の独自の国家を持たない世界最大の民族。少数民族ではなく、分割された民族である。 「低開発化」とは、「中核」が支配しやすいように、「周辺」の社会秩序を壊す事。新しい支配者が西欧からやってきても、元々の支配層は言う事を聞かない。そこで元々の支配層以外で自分たちの言う事を聞く人たちを重用して支配する。虐げられていたマイノリティにとっては逆転のチャンスなので、「中核」からやってきた支配者のいいなりになる。こうして「周辺」では諍いや混乱が常態化する。 現在の覇権国であるアメリカは新しい国で投資家も歴史を理解していないので、歴史的な前提を無視して短絡的な議論をする傾向がある。 我々はおじいさんやおばあさんの時代よりも成長した社会にいきるのが当たり前だと思っているが、人類数万年の歴史の中で、それは僅か数百年の事に過ぎない。 バブルはお金が余っていて、お金を運用したり貸したりしたい人が大量にいる時に発生する。 日本開国後、外国人が来てびっくりした事は、日本の支配者層である武士の方が民衆より貧乏であった事。支配者層は腐敗せず、儒教を重んじる教養主義であった。 世界中がアメリカ人と同じ暮らしをすると、地球が5.3個必要。 量を増やして成長する事を目指すのではなく、質をよくして発展する事を目指す事。 短期国債は通常、数週間から2-3ヶ月程度の満期のものなので、支払ったお金と等価交換。 銀行は、融資や債券などの借用書を資産に持ち、預金や手形といった借用書を発行して負債とする。借用書にはそれぞれに信用リスクと流動性リスクが存在し、銀行は、これらのリスクを管理 する事で収益を上げる。 中央銀行が銀行から国債を買ってお金を銀行に供給しても、銀行がお金を貸さない=借りる人がいないと世の中全体のお金は増えない。 白川総裁以前は、銀行券ルールを守って長期国債を買っていた。銀行券ルールとは、長期国債の保有額を紙幣の発行額の限度内にするというもの。償還まで持てば元本は返ってくるので絶対に損は無い。 砂漠で生まれた宗教は一神教だが、自然豊か地域の宗教は多神教。環境の厳しい場所で生まれた神は「与えるもの」というより「ルールを守らないと奪うもの」となる。 ユダヤ人の定義はユダヤ教に入信する事なので、日本人でもなれる。 中銀の異次元緩和は、資産家にはプラスだが、持ってない人にはマイナスという、貧富の差を広げる副作用がでただけ。 アラブの春が起きたエジプトの識字率は低いし、チュニジアのFacebookの普及率は20%足らずだった。これらは民主化革命ではなく、貧困が生んだ暴動。QEの副作用。 社会を精算する3つの正攻法 1.消費税を最低20%にする 2.年金や社会保障費大幅カット 3.高齢者にも働いてもらい、税金を払ってもらう 物質的な豊かさの追求はほどほどにして、地球環境に優しい精神的世界の充実が価値を持つ世界へ人類はレベルアップするステージにいる。 成長しないとつじつまが合わない中、成長しない世界に逆らい無理な成長を求めて、ついにはマネタイゼーションに向かおうとしている。これは極めて危険な事で、国家の破綻を招くかもしれないゆゆしき事態である。我々はこの事実を真摯に受け止め対応すべきである。日本人の民度と英知が試されていると言ってよいだろう。

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2016/07/13

結果、池上彰本だと思っていればあまり間違いはない。 よい本ではあるが、基本的には高校、大学生向けの本ではないか。 経済の話に重点がおかれているが、 実際は地政学といった観点でも不安は発生しているはずで、その点から日本の周辺の諸国、またはエネルギーなどについて後続で話があると良かっ...

結果、池上彰本だと思っていればあまり間違いはない。 よい本ではあるが、基本的には高校、大学生向けの本ではないか。 経済の話に重点がおかれているが、 実際は地政学といった観点でも不安は発生しているはずで、その点から日本の周辺の諸国、またはエネルギーなどについて後続で話があると良かったかと。

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2016/07/09

お堅い話もわかりやすく、砕いて書いてある。いま漠然と抱えている、将来への不安の正体について考えさせられた。

Posted byブクログ

2016/06/16

まず、圧巻のカバーイラストなど本としての体裁が素晴らしい。分かってそうであんまり分かってなかったことが分かりやすく書かれていたり、違う視点で見られたり。面白かったです。

Posted byブクログ