ねこ先生 の商品レビュー
とにかく面白かった。 自分的には久しぶりの一気読み。2日で読めた。 まずはカバーの黒猫、黒猫飼いにはたまらん。 そしてタイトル、ねこは先生なんだよ!と超同意。 何かと問題ありありながら愛されキャラな金之助、 文句しか言われないのに全力で寄り添う鏡子。 実在の人物との関わりを織り...
とにかく面白かった。 自分的には久しぶりの一気読み。2日で読めた。 まずはカバーの黒猫、黒猫飼いにはたまらん。 そしてタイトル、ねこは先生なんだよ!と超同意。 何かと問題ありありながら愛されキャラな金之助、 文句しか言われないのに全力で寄り添う鏡子。 実在の人物との関わりを織り交ぜながら進むリアルなストーリー。 終始とても面白く読み進められました。 猫ってホントこんな感じで喋ってきそう。 遠い昔に読んだ気のする『吾輩は猫である』、 また買ってしまったよ。坊ちゃんも。 この本を読んだ後に読んだらまた感じ方も違うかも知れない。
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夏目漱石が小説家デビューする前の話だそうです。実際にあったことと、ちょっと順番を変えてドラマチックに仕立ててありますが、あったこと自体は事実のようです。もしかしたら本当にこんなことがあったのでは?と思わせるような面白い話でした。
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おもしろかった。カバーに”不世出の文豪・夏目漱石誕生の舞台裏を、史実を踏まえてドラマチックに描く”『吾輩はウツである』を改題し文庫化。と、あったので、重そうかと手に取ったが、ところがどっこい、軽くて読みやすかった。漱石先生の初作品”猫”ができるまで、というようなストーリー。まあ、...
おもしろかった。カバーに”不世出の文豪・夏目漱石誕生の舞台裏を、史実を踏まえてドラマチックに描く”『吾輩はウツである』を改題し文庫化。と、あったので、重そうかと手に取ったが、ところがどっこい、軽くて読みやすかった。漱石先生の初作品”猫”ができるまで、というようなストーリー。まあ、史実を辿りながら、作者が盛っていくという、スタンダートな手法。”猫”のモデルになった黒猫と漱石を軸にして、鏡子が普通に普通でない妻に描かれる。猫と会話しながら病んでいく最初の方で、『ビューティフルマインド』(byナサー)原作、ロン・ハワードXラッセル・クロウの映画を思い出した。思い出すと、あの音楽が頭でぐるぐる回る(笑)。猫が本当に喋る猫であるような、ラノベ的な錯覚を起こさせようとする狙いはわかるが、そこらへんどうしても、上手く錯覚させてくれずもどかしくはあった。ラストが大団円、本は売れるし、漱石は元気になるしなんだが、どうしても寂しい感じ。ねこーーー!かむばーーく!! 猫無双してほしい(違うジャンルやん)。なんなら、マルチバースで、猫転生した漱石であってほしい(だから違うジャンルやってw)
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あの超名作誕生の裏話。 史実とフィクションを織り交ぜて描かれているので 小説として面白く読める。 黒猫の説く猫哲学や 夏目金之助の人柄を感じる発言がぐっとくる。 金之助が人情深い激情家であることも手伝って 藤村のくだりはぼろぼろ泣いてしまった。 だってずるい。 「藤村、大丈夫だ...
あの超名作誕生の裏話。 史実とフィクションを織り交ぜて描かれているので 小説として面白く読める。 黒猫の説く猫哲学や 夏目金之助の人柄を感じる発言がぐっとくる。 金之助が人情深い激情家であることも手伝って 藤村のくだりはぼろぼろ泣いてしまった。 だってずるい。 「藤村、大丈夫だからな。こんなの些細な間違いだ」 は、厳格な英文学教師の口から、 この言葉はずるい。 ここ以外にも、我々が歴史として、知識として 名前だけ知っている人達が、 ひとりの人間として、 性格を持って、不完全な部分を持って、 苦悩を持って、感情や考えを持って、 まさにひとりの人間として生きていたんだなぁと 感じられるのが素敵だ。 その昔、日本文学を選考する学生として さすがに知っておかないといけんだろうという 焦りから、とばし読みしてしまった 数々の文学作品 (今思うと本当に意識の低い学生ですね! 夏目先生に怒られそう!)も、 ひとりの生きた人間達が書いたということを、 その1人に思いを馳せながら読んだら、 なにか新しいことを感じられそうだ。 あと、ねこ。 猫って確かに、“吾輩”とか“先生”とか“哲学”とかが とびきり似合う動物かもしれない。 超然とした感じ、迷いのなさは 彼らの中に揺るぎない哲学が あるように感じたりするもんな。 「ナニサマのつもりだ」 ねこ先生ほど気持ちよく割りきれそうにないし、 できっこないことをやろうとするのは 時に人間の悩みと美徳のタネだから すっかりその教えに従うことはできなそうだけど、 覚えておきたい猫哲学だ。
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夏目漱石が作家になるまでを史実織り交ぜて描いた作品。 妻子を残して行ったロンドン留学から戻り、小泉八雲の後任として帝大の教壇に立つことになったあたりから話は始まる。 飼い猫との交流を軸に教師生活を描いていくが、教師としての無力感や心の病などに悩まされる。 周囲の助力もあってそれら...
夏目漱石が作家になるまでを史実織り交ぜて描いた作品。 妻子を残して行ったロンドン留学から戻り、小泉八雲の後任として帝大の教壇に立つことになったあたりから話は始まる。 飼い猫との交流を軸に教師生活を描いていくが、教師としての無力感や心の病などに悩まされる。 周囲の助力もあってそれらを乗り越えて作家となっていくのも淡々と綴っていく。 夏目漱石という人物は初めから作家なのだと思っていたが、本業は英文学の学者で帝大の教師までやっていたとは知らなかった。 しかも教師として人気があったとか、清廉潔癖だったとか、作家としてはだいぶ遅咲きだったとか、知らないことばかりで非常に新鮮だった。 漱石と交流を深める猫がまた良い感じでふたりの掛け合いがおもしろい。
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夏目漱石が帝大に英語講師として赴任してから、「吾輩は猫である」の執筆までを、史実とフィクションを交えて描いた作品。漱石と言うと、ロンドン留学の際も下宿先にこもっていたエピソードを読んだ記憶があるせいか、神経質なイメージ。授業も気難しい顔で、小さな抑揚のない声で話す姿を勝手に想像...
夏目漱石が帝大に英語講師として赴任してから、「吾輩は猫である」の執筆までを、史実とフィクションを交えて描いた作品。漱石と言うと、ロンドン留学の際も下宿先にこもっていたエピソードを読んだ記憶があるせいか、神経質なイメージ。授業も気難しい顔で、小さな抑揚のない声で話す姿を勝手に想像していた。しかしこの本を読んで、教師としての漱石に深い感銘を受けた。個々の学生をよく見ている。理解しようとしている。その行動に心を痛める。猫の言う「おまえさん、ナニサマのつもりだ。」が心に響く。猫の言葉が聞こえなくなった、最後のシーンはさびしくなった。たくさんの人に読んでほしい作品。
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表紙の黒猫に惹かれて購入したけど、思いの外良かった。 漱石の人物を知る取っ掛かりくらいには打ってつけではなかろうか。後書きに史実との違いをきちんと載せてあるし。 この物語を物語足らしめている、黒猫とのやり取りが面白かった。ちょっとねこ下僕っぽくなっている漱石の描写もいいし、子猫...
表紙の黒猫に惹かれて購入したけど、思いの外良かった。 漱石の人物を知る取っ掛かりくらいには打ってつけではなかろうか。後書きに史実との違いをきちんと載せてあるし。 この物語を物語足らしめている、黒猫とのやり取りが面白かった。ちょっとねこ下僕っぽくなっている漱石の描写もいいし、子猫なのに妙に老成した猫の仕草もリアルで面白い。 我が輩は猫である、どこに仕舞ったかな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
夏目漱石が「吾輩は猫である」を書き、専業作家へ向けて歩き出すまでの経緯が物語として描かれている。 そこには夏目家に迷い込んできた一匹の猫が大きな役割を果たしていた・・・? あくまでも物語なので、史実を下敷きにしながら著者オリジナルの設定も一部ある。
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完全なるタイトル買い。 夏目漱石を描いた物語。 事実とフィクションが上手く交わっていて、想像が膨らみます。 名前のないあのネコ様や、その他あの頃の文学界を多少読みかじった事のある人なら、ニヤリとする場面もある…はず。 良い本でした。買って良かった。
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