みちのく忠臣蔵 の商品レビュー
相馬大作、名前だけは知っていた人の話。 主役は旗本の子息だが、語り部であって、事件の主体は相馬大作。 津軽と南部の確執からの、事件を扱っている。 前半のテンポがいまいちだったが、半ば過ぎからは一気読み。
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本作は、“騒動”の当事者以外を創作して主要視点人物に据えてみたことで、何か「現代の色々な出来事と、当事者以外の圧倒的多数の人々が考える、または考えるべきこと」というような“拡がり”を得ているのかもしれない。 全般的な内容も、何か考えさせられるのだが、本作に関しては「活写される18...
本作は、“騒動”の当事者以外を創作して主要視点人物に据えてみたことで、何か「現代の色々な出来事と、当事者以外の圧倒的多数の人々が考える、または考えるべきこと」というような“拡がり”を得ているのかもしれない。 全般的な内容も、何か考えさせられるのだが、本作に関しては「活写される1810年代」というモノが興味深く、愉しい。旗本は随意に旅行が出来るでもない立場であったことから、旅への憧れを募らせている光一郎は、その時代に出回り始めている“地誌”的な書物の愛読者である設定で、蝦夷地を巡る情勢に関して綴られたモノにも触れる場面が出て来る。そういうのも面白い。更に言ってしまえば、「鳥取の松平家が蝦夷地との商売に挟まって収益を上げようとしていたところ…」という、1810年代辺りにはそれなりに拡がり、深まっていた“交易”が物語の背景に入っているのが興味深かった…
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相馬大作のことを第三者が見た視点で書いているのですが、確かにこの切り口であれば、ドラマチック。忠義の塊のような大作が、時代の中で信念を貫き通せるか、そのせめぎあいが、時にスリリングであり、時に切ない。現代の出身地に住まうものとして、やはりこれは外せない本。
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【いま大注目の作家の力作長編!】旗本の光一郎は、友が盛岡・弘前両藩の確執に絡み、不穏な計画を立てていることを知る。主への忠義と己の信義を貫く武士の姿を描く。
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