超訳菜根譚 の商品レビュー

野中根太郎(著者)

2016/04/19

・戦い以外の人間関係で策略は用いない。権謀術数など知らない人は心の高尚な人だ。もっと凄いのは、それをよく知っていながらも、まったく使わないという人である。

・田園に住み暮らしていても、天下国家のことをよく考えていたい。

・清廉潔白ではあるが、人を受け入れる度量があり、相手を思いやれるが、決断力に優れている。また、賢明ではあるが、人の考えを馬鹿にしない。自分に正直ではあるが、それを人に強制することもない。こういう人が、甘すぎず、辛すぎることもない。本当の美徳をうまく身につけた人といえるであろう。

・逆境にあるときは、すべてのものが良薬となり、心のありようも、行動も磨かれる。

・逆境、困難、貧困は、人間を立派に鍛え上げる溶鉱炉のようなものである。

・目の前で起こるすべてのことは、足るを知る人にしてみれば理想郷のようなものである。世の中に現れる出来事は、これをうまく用いていく者にとっては、必然のことで、これをうまく生かしていくことを考える。

・雨あがりの山々は、いっそう新鮮に感じられ緑も美しく感じる。夜静かになって聞く鐘の音は、いつもより、もっと清らかに澄んでいるように思える。つらいことを耐えた後はさらに楽しくなる。