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イヤシノウタ の商品レビュー

3.4

33件のお客様レビュー

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2021/11/30

恥ずかしながら、吉本ばななさんの小説は読んだことがなかったけれど、この本に出会えて良かった。 彼女の人生に対する向き合い方とか、考え方がとても自然で心地よくて、それが言葉にあらわれているという感じ。言葉ひとつひとつが心にスっと入り込んできた。 今にいっぱいいっぱいで、この先のこと...

恥ずかしながら、吉本ばななさんの小説は読んだことがなかったけれど、この本に出会えて良かった。 彼女の人生に対する向き合い方とか、考え方がとても自然で心地よくて、それが言葉にあらわれているという感じ。言葉ひとつひとつが心にスっと入り込んできた。 今にいっぱいいっぱいで、この先のこと、歳をとることなどについてあまり考えられていなかったというか、考えたくても真っ暗で何も見えなくて、そんな自分に漠然と不安を抱えていたが、この本が少しだけその壁を押し広げてくれたように思う。

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2020/11/03

また、ばななさんの本で肩の荷がおりました。 特に「明日があるさ」は最近感じていたことそのもので、ちょうど30歳の誕生日にこの話を読めたことに感謝。

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2020/05/02

コロナで引き篭もって、ろくに人とコミュニケーション取らず、なんだかマイナス思考が多くなってきていたけど、すっと楽になった気がする。力を抜きたいときにまた読みたい。

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2019/09/09

「自信満々である必要もないし、そんな根拠もないけれど、いいところをただ温めてあげることは、自分を責めるよりもずっときれいな感じがする。」(194 ページ) 愛とは何か、死とはなにか。 彼女を構成している、思考と出来事のエピソード。

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2019/06/03

「死」を強く意識したエッセイだと感じたのは、ばななさんが亡くなる数年前に書かれたものだろうか? 父親の死、自分の終わりかたなどが随所に表れている。 将来、息子さんのお嫁さんと一緒に過ごすのかな、という箇所では、それが実現せずに終わってしまったことに、すごく残念に思ってしまった。息...

「死」を強く意識したエッセイだと感じたのは、ばななさんが亡くなる数年前に書かれたものだろうか? 父親の死、自分の終わりかたなどが随所に表れている。 将来、息子さんのお嫁さんと一緒に過ごすのかな、という箇所では、それが実現せずに終わってしまったことに、すごく残念に思ってしまった。息子さんへの愛が溢れる作品。

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2018/12/24

エッセイ。 読んでいると、温かくなる本だった。 やっぱりよしもとばなな。 ドットコムシリーズと違って、読むと落ち着く。 札幌市の図書館で借りた本。

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2018/11/29

違うことをしないこと、を読んだあとだったのだが、これを読むと「違うこと」についてよく理解できるきがする。 読むと自分がとてもニュートラルになれた。大変でない人生はないし、という一文で。 あれもこれもそれも、大きな流れ、自分の居心地の良い老年期がくるんだな。どうしたって人生はままな...

違うことをしないこと、を読んだあとだったのだが、これを読むと「違うこと」についてよく理解できるきがする。 読むと自分がとてもニュートラルになれた。大変でない人生はないし、という一文で。 あれもこれもそれも、大きな流れ、自分の居心地の良い老年期がくるんだな。どうしたって人生はままならず、大変だし、でもだからこそ他の誰1人として同じにはならない自分なりの心地良さのバランスを見つけていく。 清志郎さんのイヤシノウタ、の歌詞がいい。そうはさせない、って。それが人生ー!ってかんじ。 わたしも、自然のものが好きだが都会的な刺激やアイテムも必要とする。そういう自分の心地よいバランスを見つけていけばよいのか、とホッとした。 周りと違っても、気にしないでいよう、ではなくて、自然と気にならなくなる、というものなのでは。 お酒のくだりがよかったな。あれほど夜更けの空に笑い声を響かせ、何本もワインのボトルを空けて、そうした熱気と笑いの充満していた若い日々のことも否定せず、50代からの自分の身体を労い、身体の声を聴く暮らし、というトーンが心地よい。 ばななさんて入籍をしなかったのね、そしてこれほど「お嫁さんにならなかった」女性たちに対する想いを持った方だったのね。 肉体の恋だと別れる時に身が千切れるように痛みを伴うということ。

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2018/11/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

旦那さんの病院に付き添って受付の前の席で読み切ってしまった一冊。 吉本さんのエッセイは久しぶり。一時ばななさんの文章を読むのが少し大変に思う時期もあったけれど、息子さんを産んでからまた読みやすくなったきがする。 大好きな叔母さんの死、息子さんとの思い出、分かり合えないこと、ばななさんの思ったこと、考えたこと、うれしかったこと、哀しかったこと。 やっぱり好きな作家さんだ。 そして白河夜船が再読再読したくなる、映画も見よう。

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2018/06/08

エッセイ集のなかで、彼女がこれまで人生の中で受けた矛盾や葛藤を見せつけられた。 私も、これから30代、40代、50代と駆け抜けていく中でこういった人生の矛盾と歩いていかなければいけないのかと思うと少しくらくなったが、彼女の言っていた、気にしない、自分の思うようにすればいい、周りの...

エッセイ集のなかで、彼女がこれまで人生の中で受けた矛盾や葛藤を見せつけられた。 私も、これから30代、40代、50代と駆け抜けていく中でこういった人生の矛盾と歩いていかなければいけないのかと思うと少しくらくなったが、彼女の言っていた、気にしない、自分の思うようにすればいい、周りのスタンダートにとらわれるなというメッセージに大分、心が軽くなった。

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2017/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ばななさんの小説にはまったのはTSUGUMIからのN・Pで、 エッセイなども含めてすべての本を読み漁りました。 しかしながら一時期、なにか違和感を覚えて遠ざかっていました。 大人になってからまた読むようになりました。 多分、一時期離れたのは違和感に対処できなかったからかなと思います。 はまっていただけに、本の中で正しいこととして語られている事柄が 自分は正しいと思えないとき、うまく自分の中で消化できなかったのです。 大人になってある程度自分の考えが確立されたせいなのか 違和感はあってもそれに戸惑うことはなくなりました。 今回のこの本にもところどころ違和感はありました。 でも、ここは一緒だけれどここは私の考えとは違う。ただそれだけのことだ、と思えるようになりました。 私は数年前に愛犬を亡くしましたが、数年経ったということが全く信じられない状態なので、『いつも去年』に大変共感を覚えました。 プライベートのときに仕事の話は野暮だという感覚、確かに最近の人には無さそうです。 プライベートでも顔を売ってなんとかして繋ごうというのがむしろやり手に思われています。 お礼もせずに聞き逃げをするような人からアイディアを守るためにはお金を取るしかないというのも確かにそうです。 でも、なんだか寂しいなと思います。 対価を払うのは当たり前ですが、今の世の中「こんなことでお金を取るの?」と思うことにはちょくちょく出会います。 反対に、これぽっちのお金でこんなに大切なことを教えてもらって良いのだろうか、と思うこともちょくちょくあります。 自分は後者でいたいし、後者の人にお金を落としていきたいなと思っています。 身体が表に出ない痛みを肩代わりしてきた、という言葉にも共感です。 自分の身体のことが自分で一番わかっていなかったりして、身体に不具合が出て初めて 「私、そんなに辛かったんだ」と気がついたことは何度かありますし、十代の頃のように体力にまかせて酷使せず 大切に労ってメンテナンスしてあげようと思っています。 肉体を器だと私は思っていて、よくある言い方だと思うのですが、馬という表現もまた面白いです。 馬に乗って、馬の面倒を見ながら人馬一体でする旅という考え方は素敵だなと思いました。 だめもと詐欺という言葉、面白いし確かに、と頷いてしまいました。だめでもともと、OKだったら儲けもの、というだめもとで無茶を言い、相手が考えなしだったり、いい人過ぎてことわれなかったりするのを狙っている 誠実さのない人に、時々出会うようになってしまったなと思います。 これも近代日本の良くないところです。 残念ながら、できるだけそうしたことからは距離を置き、自分はけしてしないという対処しかできないのでしょう。

Posted byブクログ