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万葉手帳 の商品レビュー

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2020/05/20

今月の11日の読売新聞で著者の最新刊「万葉学者 墓をしまい母を送る」が紹介されインタビューも掲載されていました。著者の世代とかキャリアとか抱えている問題とか、共感出来るのではないか、と思い「読みたいリスト」に入れました。その前に彼の万葉学者としての仕事に触れると、もっといい読書に...

今月の11日の読売新聞で著者の最新刊「万葉学者 墓をしまい母を送る」が紹介されインタビューも掲載されていました。著者の世代とかキャリアとか抱えている問題とか、共感出来るのではないか、と思い「読みたいリスト」に入れました。その前に彼の万葉学者としての仕事に触れると、もっといい読書になるのではないかと、先に手にしたのが本書です。正直、万葉集のことわかってないというビビりもありましたが、全然そんなこと関係なく楽しめました。日本的感性の起点みたいな文学としての価値を論ずる、というより著者が選んだ92首の歌の気分を令和の今に蘇らせてくれる試みです。歌と訳と写真と解説と章立てがとてもフレンドリーで、まるで現代のブログやインスタのよう。みんな見栄を張ったり嫉妬したり愚痴を言ったり悔やんでみたり…いにしえのツイッターってこんな感じなのでは。それは、永遠に変わることのない人の心というものに対する著者の共感がハンパないからだと思いました。彼が自分の人生を語った最新刊、ますます楽しみになりました。読んだ後、自分の老齢の母に回そうかな、と思っているのですが、文字が小さいことだけ、残念!でも、手帳だもんな…小さくて当然か…

Posted byブクログ