極悪人の肖像 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なかなかAmazonに情報が出なかったので登録出来なかった。読み終えたのは先月だったような……(要するにすっかり忘れていた)。 フィルポッツといえば有名なタイトルが幾つか思い浮かぶが、本書は乱歩の紹介だけでこれまで何故か邦訳がなかったという1冊。『倒叙もの』の代表作のような紹介のされ方だったそうだが、解説にもある通り、果たしてこれが本来の意味で『倒叙もの』であるかどうかは疑問が残る。反面、人物造形や心理描写は大家らしい巧みさで、最後まで飽きることはない。純粋に『面白い小説を読んだ』という読後感だった。 正直、ミステリの枠に収めないでもいいんじゃない? とも思ったり。敢えて現在の感覚でカテゴライズするなら、『クライム・ノベル』辺りが妥当かもしれないなぁ……。
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