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主よ、永遠の休息を の商品レビュー

3.4

50件のお客様レビュー

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2024/10/02

「名無し少女推定六歳完全無修正」-共有通信の若き記者・鶴田は、暴力団事務所との接触から、ある誘拐殺人事件の犯行ビデオがネット配信されている事実を知る。真相を探る鶴田を影のように追う男、ほのかな恋情を交わすコンビニの店員…やがて十四年前の悪夢が甦る。大いなる不条理を見つめた慟哭のミ...

「名無し少女推定六歳完全無修正」-共有通信の若き記者・鶴田は、暴力団事務所との接触から、ある誘拐殺人事件の犯行ビデオがネット配信されている事実を知る。真相を探る鶴田を影のように追う男、ほのかな恋情を交わすコンビニの店員…やがて十四年前の悪夢が甦る。大いなる不条理を見つめた慟哭のミステリー。 出版社 ‏ : ‎ 中央公論新社 (2016/3/18) 発売日 ‏ : ‎ 2016/3/18 言語 ‏ : ‎ 日本語 文庫 ‏ : ‎ 423ページ ISBN-10 ‏ : ‎ 4122062330 ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4122062337 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.8 x 15.2 cm

Posted byブクログ

2024/05/21

悍ましい事件の予感。 この小説はその動画を一つのキーワードに構成されていくミステリー。新聞記者が別の事件から巻き込まれ、ネット配信動画に潜んだ真相を追う。動画とは、人間の織り成すドラマを視聴目的に沿って抜き取ったものであり、意図的に演出したり、事実を記録したりするものなのだろう...

悍ましい事件の予感。 この小説はその動画を一つのキーワードに構成されていくミステリー。新聞記者が別の事件から巻き込まれ、ネット配信動画に潜んだ真相を追う。動画とは、人間の織り成すドラマを視聴目的に沿って抜き取ったものであり、意図的に演出したり、事実を記録したりするものなのだろうが、映像に記録された事実とは。 実際にインターネットで流れる動画には、犯罪めいたものも含まれているだろう。カメラの前だと妙に従順になるのは、お金や口約束といったある種の契約的性質に通常の人間は弱い事の証左でもあり、撮影自体も契約的性質を帯びるからだろうか。更に、コンテンツとしては映像の脳への作用は大きく、読書や静止画における言葉や印象の揺らぎやインパクトを、映像ははるかに超える。そのため、撮る方も見る方も憑りつかれ、犯罪を誘引してしまう魔力があるような気がする。 スピード感、ハードボイルドに加え「エグみ・グロさ」はある種、誉田哲也の特徴と言えるかもしれない。そうした怖いもの見たさも含め、期待を裏切らぬ面白さだった。

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2024/04/10

ライトな感じで、テンポよく展開されるストーリー。 軽めなミステリーなのかと思いきや、そーだよね、そーだったよね、ストロベリーナイトで有名な誉田哲也著だもんね、、、、 事件の結末というか、過去の事実は、内容ヤバめ。 その内容は、数十年前に実際に起きた幼児連続殺害事件を連想させられ、...

ライトな感じで、テンポよく展開されるストーリー。 軽めなミステリーなのかと思いきや、そーだよね、そーだったよね、ストロベリーナイトで有名な誉田哲也著だもんね、、、、 事件の結末というか、過去の事実は、内容ヤバめ。 その内容は、数十年前に実際に起きた幼児連続殺害事件を連想させられ、ちょっと嫌な気持ちに… 新聞記者目線と被害者、加害者目線のシナリオが重なり、それぞれの感じ方や、事実をどう表現するのか、感じるのか、説明するのか、真実って目の前で起きたことを100%同じ解釈で伝えることは出来ないんだなと、あらためて気付けた。 良い作品でした。

Posted byブクログ

2023/11/05
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内容はなんとなくわかっていたので心して読んだ。どうしてもこういう性犯罪の話を聞いたり読むと被害者家族の目線というか気持ちになってしまう。もし自分の娘が…考えたくもないが「絶対に許せない」ましてや心神喪失で無罪なんてありえない。正直、「怒」しかない。実際にこういう事件はあるわけで、絶対にあってはならないことだし、許されないこと。こういうのを見ると絶対に思うのが弁護士は自分の家族が同じ目にあっても同じように無罪を主張できるのだろうか?できるはずがないと思うし、できるなら常軌を逸してるとしか思えない。 法律ってなんなんだろう?加害者を守るもの? いつも最後にはこの疑問に辿り着いてしまう。

Posted byブクログ

2023/06/12
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日々の忙しさのあまり、とぎれとぎれにしか読めなかったけれど、途中途中に悲しいさみしさを感じさせるものがあった。桐江にはいきていてほしかったな。

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2023/01/12
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一人の記者が出会ってしまった、悲しいお話。「主よ、永遠の休息を」は作者、鶴田さん、そして読者からの彼女への言葉か。ゆっくりお休みください。「All Works」によれば、これは元々姫川シリーズ・ゼロのようなものだったとか。まぁだから読んだんですけどね。でも切り離したようだ。

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2022/11/20
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※このレビューにはネタバレを含みます

14年前の犯罪、流出動画の内容がエグすぎて休み休み読んだ 桐江の人生を思うと哀しくてたまらなくなる 桐江だけじゃなくて史奈も死に、芳賀も苦しんでいて、なのに稲垣は無罪で数年病院に入っただけ そしてまた同じことを繰り返す やり切れない気持ちでいっぱいになる ラストのコンビニのシーンで、哀しいけど少しだけフッと救われたような気がした

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2022/10/12

そこそこやる気がある新聞記者、鶴田はある晩、偶然にコンビニ強盗の現場に居合わせ、二人の男性と共に犯人を取り押さえる。 共に犯人逮捕に貢献した男性のうち一人は、名乗ることもせずに、警察が到着する前に立ち去ってしまう。 ダメ元で名刺を渡していた鶴田に、後日、その男性から連絡が入るが、...

そこそこやる気がある新聞記者、鶴田はある晩、偶然にコンビニ強盗の現場に居合わせ、二人の男性と共に犯人を取り押さえる。 共に犯人逮捕に貢献した男性のうち一人は、名乗ることもせずに、警察が到着する前に立ち去ってしまう。 ダメ元で名刺を渡していた鶴田に、後日、その男性から連絡が入るが、コバヤシと名乗る男性は強盗の話ではなく、暴力団員の事務所が襲われたという話題を持ちかける。 その話の裏を取りに行った鶴田は、14年前に起きた幼女暴行殺人事件に興味を抱いていくー 鶴田と、強盗に遭ったコンビニ店員・桐江、それぞれの視点で交互に描写されながら、話が進行していきます。 途中で大筋は読めるのでどんでん返しはありませんが、スピード感があり、読み始めると一気に読み進めてしまいます。誉田作品に共通する魅力です。 テーマがテーマだけに、女性としては吐き気がするような描写もあり、また、救いようのないラストに、読後は疲れを感じます。 個人的に、犯罪・犯行に至る心理描写が巧みな作品が好きなので、この作品のような嗜好や衝動が理由のものは、どうしても評価が下がります。 けれど、誉田氏の構成の練りかたは上手いのだと思います。矛盾や?を感じさせない点はお見事。 また、解説もよかったです。 なるほど、そういう視点で読むのね、という気付きを与えてくれる解説でした。 オススメはしません。人格疑われそうなので(笑)

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2022/08/09

新聞記者の鶴田と若い女性の桐江の視点で進行する。二人の接点は桐江がバイトで働くコンビニ。ここに強盗が入ったことで二人は親密になる。強盗を捕まえる手伝いをしてくれた謎の男性による鶴田への情報提供で、一気に不穏な展開となって行く。 忌まわしい幼児ポルノが判明し、映像を撮影した犯人の行...

新聞記者の鶴田と若い女性の桐江の視点で進行する。二人の接点は桐江がバイトで働くコンビニ。ここに強盗が入ったことで二人は親密になる。強盗を捕まえる手伝いをしてくれた謎の男性による鶴田への情報提供で、一気に不穏な展開となって行く。 忌まわしい幼児ポルノが判明し、映像を撮影した犯人の行動がえげつない。実際にあった事件を下敷きにしているようだが、非道というしかない。 被害者救済がタイトル通りだったとしたら救われない。展開が早いのであっと言う間に読んだが、重い気分にさせる内容だった。誉田氏の作品はホラーから青春ものまで幅が広い。

Posted byブクログ

2022/08/03

タイトルの通り。 誉田さんぽくないがそれが逆に読み進めやすい。 あの子が幸せになればいいなとずっと願いながら頁をめくった。

Posted byブクログ