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英語教師の文法研究 の商品レビュー

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2012/02/23

 学校文法の枠組みの中で、特に動詞に関わる部分、つまり文型、時制、相、態、法助動詞等を中心に網羅的に扱い、伝統文法、生成文法の分析をふんだんに盛り込んで、再構築したもの。  確かに英語教師としてこれだけの知識と分析力を蓄えておけ、という意味で『英語教師の文法研究』かもしれないけれ...

 学校文法の枠組みの中で、特に動詞に関わる部分、つまり文型、時制、相、態、法助動詞等を中心に網羅的に扱い、伝統文法、生成文法の分析をふんだんに盛り込んで、再構築したもの。  確かに英語教師としてこれだけの知識と分析力を蓄えておけ、という意味で『英語教師の文法研究』かもしれないけれども、『英語学徒の文法研究』の方が内容的にはふさわしい感じがする。少なくとも教師の「教える」という側面との関連については、つけたしのような最後の章を除いては触れられてない。  しかし英語学の知見を最大限に生かした記述文法としてはとても読み応えがあり、刺激的で、鋭い分析に満ちている。とともに、おれ自身の勉強不足を感じた。時制の一致の部分は難しいと思った。色々勉強になったことがあるけれども、少しを挙げるなら、まずJohn was telling me about it.の方がJohn told me about it.よりも丁寧だ(p.131)、とかYou may not stay here.の強勢の置き方で意味が異なること(p.220)だとか、不定冠詞の特定的なものを指す用法(p.293)などが挙げられる。  『続・英語教師の文法研究』では、動詞以外の品詞や種々の構文などについて扱われているそうで、そちらもぜひ読んでみたい。(12/02/22)

Posted byブクログ