経済学者はなぜ嘘をつくのか の商品レビュー
主流派経済学は学問的価値はあるとしても,それは現実経済や国民を襲いかかる不適切なものになっている。筆者は非常に真摯に経済を考えている。非現実的な仮定の下でしか妥当しない経済学は知らんでいい。しかし経済は理解しよう。 ***** 既存の経済学者以外の方たちの著作を参考にすれば,現...
主流派経済学は学問的価値はあるとしても,それは現実経済や国民を襲いかかる不適切なものになっている。筆者は非常に真摯に経済を考えている。非現実的な仮定の下でしか妥当しない経済学は知らんでいい。しかし経済は理解しよう。 ***** 既存の経済学者以外の方たちの著作を参考にすれば,現実経済の正確な理解につながると思います。(p.7)
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経済学者が嘘をつくというよりも、論説の前提が非現実的であったり、未来予測を変動因子として織り込む事に限界があるという事だと思う。寧ろ、社会学が無謬性をもつ理論化学だと信じるのは危険であり、経済学者は常に過去の事象を根源的に解析しようと努めている存在に過ぎないのではないか。 例え...
経済学者が嘘をつくというよりも、論説の前提が非現実的であったり、未来予測を変動因子として織り込む事に限界があるという事だと思う。寧ろ、社会学が無謬性をもつ理論化学だと信じるのは危険であり、経済学者は常に過去の事象を根源的に解析しようと努めている存在に過ぎないのではないか。 例えば。マルサスにおける農産物が人口増加に追いつかずに貧困化をもたらすという人口論、そしてリカードにおけるその人口論を前提とした最低賃金水準の鉄則が誤ったのは、一言で言うと、農業生産の技術革新が考えに入っていなかったためである。その後、ハーバーボッシュ法により、農業生産の効率性は飛躍的に改善し、農機の開発は更にそれを加速させた。収穫量が増える程、立論当時の理論からは乖離していく。 主流派経済学は、セイの法則(作ったものは全て売れる)をベースにしている供給側の経済学である。新古典派論における合理的経済人と言う矛盾もそうだろう。実際には成立し得ない仮定の下で、理論構築がなされている。 20世紀初頭のウィーン学団による科学的命題は検証可能でなければならないとする論理実証主義。一般に多くの経済学者は、論理実証主義に対して、カールポパーの提示した反証主義を科学的研究の出発点に据えている。 不完全性とそれに対抗するかのような論拠、批評は、それなりに勉強になった。
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現実経済に無知な経済学者の誤謬を的確に指摘、デタラメな理論に振り回されないための、経済の正しい知識と理論をわかりやすく解説、リフレ政策、財政均衡主義、消費税増税、TPP、グローバリズム、規制緩和、成長戦略の間違いをばっさりと切り捨てる。
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