税務調査官の着眼力(Ⅱ) の商品レビュー
税務署などで500件超という数の相続税調査事案の経験を持つOB税理士が相続税調査の現場を解説。経験に裏打ちされた感じで臨場感がある内容であった。 P88 相続税の申告書の第一表に目を向けると、被相続人東一郎(仮名)22歳 男、相続人は父と母となっていました。〜お父さんはかなりの資...
税務署などで500件超という数の相続税調査事案の経験を持つOB税理士が相続税調査の現場を解説。経験に裏打ちされた感じで臨場感がある内容であった。 P88 相続税の申告書の第一表に目を向けると、被相続人東一郎(仮名)22歳 男、相続人は父と母となっていました。〜お父さんはかなりの資産家で、一人息子の一郎さんのために幼少の頃から贈与をし続けていました。〜相続税の申告書の課税価格の欄を見てみると2億円となっている。この2億円は、お父さんが贈与された2億円でしょう。〜なんということか、贈与をして息子の財産を築いたのは父親であるのに、その父親と母親が息子の財産を相続して相続税がかかる。長期間この贈与に関わってきた、目の前にいる税理士さんの嘆きたるや想像を絶することでしょう。まさに、あってはならないことが起きたのです。〜このような相続が頻発するのであれば、「親から贈与を受けた財産で、すでに贈与税を納めている部分については課税対象に含めない」というような税制改正案も出るかもしれませんが、このような事例はごく稀なことですから、そのような改正は今後も期待できないでしょう。
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