ガルブレイス の商品レビュー
印象に残ったところ。 『アメリカ特有の哲学であるプラグマティズムの真の敵は、今まで述べてきたイデオロギー化した自由原理主義、リバタリアンでも必ずしもない。真の敵は、多くの経済学者の中にあるイデオロギー—アメリカは自由競争社会であり、自由競争は、もっともよい経済状態をつくりだすとい...
印象に残ったところ。 『アメリカ特有の哲学であるプラグマティズムの真の敵は、今まで述べてきたイデオロギー化した自由原理主義、リバタリアンでも必ずしもない。真の敵は、多くの経済学者の中にあるイデオロギー—アメリカは自由競争社会であり、自由競争は、もっともよい経済状態をつくりだすという輸入経済学への信奉であり、それを真理として疑わない信条である。』
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ゆたかな社会を読みたくなった!依存効果。企業側からすれば、どう活用するかだが。企業を二つに大きく二つに分かる分析方法も面白い。今のGAFA対策にもあてはまる考え方だと思う(まだ、有効なやり方を誰も思いついていないけれど・・・)。そこから、付加価値税につなげる発想が面白い。
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アメリカという国に軽く失望する。建国からの歴史が培った自立心=小さな国家というエートスの強さ。 ガルブレイスの生い立ちから理論のすごみを描き出すことに成功している。 自己搾取を見抜いた眼、テクノストラクチャーという批判装置を作り出した眼。愛すべき眼である。 マーシャルの労働...
アメリカという国に軽く失望する。建国からの歴史が培った自立心=小さな国家というエートスの強さ。 ガルブレイスの生い立ちから理論のすごみを描き出すことに成功している。 自己搾取を見抜いた眼、テクノストラクチャーという批判装置を作り出した眼。愛すべき眼である。 マーシャルの労働供給曲線は体感としてよく分かる。賃金率が下がれば、労働時間を延ばすのが庶民だ。 GMの倒産は、退職者年金と医療保険が主たる原因だったとは。なんとも皮肉な国だ。
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印象に残った点は、大企業とそれ以外の農業や個人経営をきっちりとわけて議論している点である。 経済学を学ぶと需給曲線が消費者の自由意志のよって決まっているかのように思う。しかし、必ずしも消費者の自由意思によって決まっているわけではなく、依存効果や寡占理論を交えて新古典派、自由主義を...
印象に残った点は、大企業とそれ以外の農業や個人経営をきっちりとわけて議論している点である。 経済学を学ぶと需給曲線が消費者の自由意志のよって決まっているかのように思う。しかし、必ずしも消費者の自由意思によって決まっているわけではなく、依存効果や寡占理論を交えて新古典派、自由主義を批判している点はおもしろかった。 この中に、メインに書かれている3冊はぜひ読みたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アメリカの経済学の主流である保守派の主張がいかに歪んだものであるかが良くわかった。大企業とそれ以外の経済政策を分けるべきとか、努力にも限度がありそれ以外は搾取になるとか、社会が豊かになると経済的困窮ではなく精神的困窮が始まり、それはすべて大企業による需要喚起によっているなど、示唆に富む内容。とはいえ、反対論であるミルトンフリードマンの自由経済理論も読まないと本当の判断はできないだろう。
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伊藤光晴『ガルブレイス』読了。 伊藤光晴先生のガルブレイス論、立読みもせずに購入。「依存効果」、「自己搾取」などのガルブレイスが提示した概念が説明されていて、分かりやすい。 今の社会環境にも当てはまること多く、良書。
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