民警 の商品レビュー
参考文献を見て、とてもよく調べて書かれた本だと実感しました。 前半は興味深く読みましたが、後半は若干興ざめでした。 現在の状況や実務面・実際の仕事ぶりなどを紹介してほしかったです(仕事柄難しかったのかもしれないですね)。 アルソックは官製っぽい流れということで、琉銀のような雰囲...
参考文献を見て、とてもよく調べて書かれた本だと実感しました。 前半は興味深く読みましたが、後半は若干興ざめでした。 現在の状況や実務面・実際の仕事ぶりなどを紹介してほしかったです(仕事柄難しかったのかもしれないですね)。 アルソックは官製っぽい流れということで、琉銀のような雰囲気を感じます。成り立ちもセコムをパクったと言えなくもなく、そこに天下り的、政治的な力を使って一気呵成に仕事を取っていった流れのようで、世の常とはいえ悪感情を抱きました。 払ってもいい金額:700円
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ちょうど警備業に興味があったタイミングで元都知事猪瀬氏による民間警備業、民警に出会う。二大警備業のセコムとアルソックが1964年東京五輪前後に交錯していたエピソードから二大の企業の特長は歴史に基づくと初めて理解した。外国語訳版が出たら国際社会における日本への理解が高まるかも?
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【178冊目】23万人の自衛官、24万人の警察官に対し、民間警備員数は50万人。今や日本の治安は、民間警備産業無しには成り立たないというキャッチフレーズに引かれて購入。なぜなら、この事実を知らなくて驚いたから。 どういう内容の本なのかよく分からず、現在の警備業の実態を詳述したルポルタージュだと予想して読んでいたら、実際は警備業の歴史的発展を書いたものでした。1962年の2人の若者による日本警備保障創業(現売上高5000億円)、1964年の東京五輪を挟んで、元警察官僚による綜合警備保障創業(同3000億円)、テレビドラマ「ザ・ガードマン」の追い風による急速な発展と、その結果としての職員の管理不行き届き、そして、警備業法成立により警察庁が主務官庁となる。後藤田正晴警察庁長官には「必要悪」とされた警備業が、佐藤英彦長官になると公警察の重要なパートナーと位置付けられるようになる。そして、時代は、テロを重要なリスクファクターとする2020東京五輪へ。 なお、WBSによると、現在、警備員は人手不足だそう。あと、ウェブサイトの脅威監視にまでセコムが進出していることも最近知り、驚いた記憶がある!
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猪瀬元東京都知事の最新作。2020年の東京オリンピック誘致に際して訴えかけたのは「東京は安全・安心」だということ。それを支えるのは官(警察・自衛隊)だけでなく民(警備会社)の側面もある。こんないきさつから著者は民間警備会社をテーマに選んだそうだ。本書の内容は日本の二大民間警備会社...
猪瀬元東京都知事の最新作。2020年の東京オリンピック誘致に際して訴えかけたのは「東京は安全・安心」だということ。それを支えるのは官(警察・自衛隊)だけでなく民(警備会社)の側面もある。こんないきさつから著者は民間警備会社をテーマに選んだそうだ。本書の内容は日本の二大民間警備会社の創業期の描写が大部分を占める。双方の創業者が意外なところで交錯していたのは興味深い。この国を守るのは「官」ではない、という帯のフレーズはちょっとミスリードとは思うが・・・。労基法の順守や利益を確保しないといけない「民」は、震災の救援活動は難しい。また警備員は市井の人と同じ民間人であって、何か特権が与えられているわけではない。この国を守るのはやっぱり「官」なのでは、と個人的には思う。
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「東京五輪招致にあたってIOC(国際オリンピック委員会)に提出した立候補ファイルで、大会開催中にセキュリティ活動に投入される要因の見積もりは、全体で5万859人である。内訳は警察官2万1000人、緊急サービス(消防隊・救急隊)6000人、海上保安官850人、民間警備員1万4000...
「東京五輪招致にあたってIOC(国際オリンピック委員会)に提出した立候補ファイルで、大会開催中にセキュリティ活動に投入される要因の見積もりは、全体で5万859人である。内訳は警察官2万1000人、緊急サービス(消防隊・救急隊)6000人、海上保安官850人、民間警備員1万4000人、セキュリティボランティア9000人としている。 警察だけでなく警備会社にも重要な責務が担わされているのである。」 「日本を防衛する軍隊として23万人の自衛隊が存在する。国内の治安は24万人の警察官が当たる。かれらのために国民は税金を支払っている。一方民間の警備員数は警察官の2倍、50万人余である。いまや日本国の治安はこうした民間に拡大した市場の力を無視することが出来ない。」 2人の若者が日本初の民間警備会社、日本警備保障(セコム)を設立し、1964年東京オリンピックで選手村の警備を受注したことをきっかけに大きく飛翔した経緯や、東京オリンピック組織委員会事務次長として事務局を取り仕切っていた元警察官僚村井順が出自を背景に綜合警備保障(アルソックを)設立した経緯などを追った連載の書籍化 猪瀬さんの話を聞いたが、いま話題のジャニーズも、代々木公園、東京五輪時には選手村となった前身の米軍家族住宅エリア「ワシントンハイツ」にルーツがあるというところが面白かった。
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SECOMや綜合警備保障のガードマンさんって、いつしかすっかり頼もしくなった。制服や装備が洗練され、警備時の振舞いからは警官に劣らぬ鍛錬が知れる。今では機械警備もすっかりと定着したけど、小さな事業所でさえ自前でやっていた守衛や宿直業務をアウトソーシングする感覚は古いようで新しい。...
SECOMや綜合警備保障のガードマンさんって、いつしかすっかり頼もしくなった。制服や装備が洗練され、警備時の振舞いからは警官に劣らぬ鍛錬が知れる。今では機械警備もすっかりと定着したけど、小さな事業所でさえ自前でやっていた守衛や宿直業務をアウトソーシングする感覚は古いようで新しい。ATMの管理はALSOKのお家芸だそうで、確かにあまたあるATMの中に券種ごとの紙幣を過不足なく補充するのは容易ではないだろう。民間警備という新事業が生まれて半世紀、創業者の先見と苦労に敬礼。『東京警備指令ザ・ガードマン』は懐かしく、音楽は口ずさめるけど、話の内容は覚えてないな。
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のちにセコム い改称する日本警備保障は、東京オリンピックの選手村警備から始まった。この警備を依頼したのが五輪組織委員会事務次長の村井順で、この人は元内務官僚で初代内閣官房調査室室長。そして五輪の翌年に綜合警備保障を作る。 綜合警備保障は銀行や政治の全面的支援を得ている。 セブン銀...
のちにセコム い改称する日本警備保障は、東京オリンピックの選手村警備から始まった。この警備を依頼したのが五輪組織委員会事務次長の村井順で、この人は元内務官僚で初代内閣官房調査室室長。そして五輪の翌年に綜合警備保障を作る。 綜合警備保障は銀行や政治の全面的支援を得ている。 セブン銀行のatmへの現金輸送は綜合警備保障。 ホテルニューオータニ最上階レストランには、戦艦大和の主砲塔の回転技術が応用されている。 日本警備保障は若い人たちが作った会社で、国際警備連盟会長のスウェーデン人ソーレンセンがアドバイスと出資。ただこじょ出資で51パーセントをそーれんせんに握られ、外資系となってしまう。 日本警備保障の創業者の1人飯田が湘南に疎開中、逗子駅へ歩くうちに途中から同じ方角へ合流する背の高い少年と知り合った。それが石原慎太郎 横浜の神父戸田帯刀が戦後45年8月18日に何者かに射殺。かれは戦中、ローマ法王に受諾可能な降伏文書を送ったことが、バチカン内部のciaスパイの報告書で分かっている。 この戸田の兄の一人息子が、日本警備保障のもう1人の創業者、戸田寿一。 内調室員の日暮信則はソ連スパイだった。 ライシャワーは来日中、刺された。輸血されて助かったがそれがもとで肝炎になりハワイの病院で三ヶ月入院 後藤田正晴は民間警備会社には不愉快 東条英機処刑の日 ミカドの肖像 コナンドイル 恐怖の谷
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戦後のセキュリティの歴史を、1964年の東京オリンピック前後に興った2つの民警(民間警備会社)、セコムとアルソックを通じて読み解く本です。 重要で興味深い点が3点あります。1つは日本で全く無かった産業が生まれた時のマーケティング(オペレーションや営業)がどのようなものであるか。...
戦後のセキュリティの歴史を、1964年の東京オリンピック前後に興った2つの民警(民間警備会社)、セコムとアルソックを通じて読み解く本です。 重要で興味深い点が3点あります。1つは日本で全く無かった産業が生まれた時のマーケティング(オペレーションや営業)がどのようなものであるか。1つは非競合的かつ排除不可能という公共財の典型である警察について、民間がビジネスとして行い、それが産業になるということ。1つは綜合警備保障の現会長による「110番から119番へ」という言葉に象徴される、時代によって求められる「保障」が変わってきている、あるいはその範囲が拡大しているということ。 ノンフィクションとして面白いのは、セコム(創業当時は日本警備保障)と綜合警備保障(アルソック)の創業者のキャリアが、前者はアメリカの新しい文化を取り入れた商人の息子であり後者は警察官僚出身であるという好対照さが、そのまま創業当時のマーケティングの手法にも表れていることで、それが猪瀬氏得意の芳醇な脇のエピソードの挿入により物語が深くなり没入させる作品となっています。 「110番から119番へ」という言葉からも分かるように、当初は犯罪からの保障が主だったところ、不慮の事故からの保障が重視されてきています。両者が高齢者見守りサービスに力を入れているのは正に時代を反映しています。そして、119番保障の時代にあっても、民警が果たす役割と産業が成立することは、翻って官がやるべきことが何かを考える足がかりになることでしょう。
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あとがきにアイドリングあけとあったが、著者のパワーはまだまだ暖気運転中といった作品。 次回作に期待します。
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