パウル・ティリヒ の商品レビュー
聖職者らしからぬ生き方は、もっとも救済を求めていた証である、という文脈から本書は始まる。生き延びるため、生きていて良いという実感をもつための方策の束から見た個人史が、くどいほど綴られる。英雄性のない、しかし、俗悪で終わらせない筆致。現代における宗教性の意義をかんがえるにあたって、...
聖職者らしからぬ生き方は、もっとも救済を求めていた証である、という文脈から本書は始まる。生き延びるため、生きていて良いという実感をもつための方策の束から見た個人史が、くどいほど綴られる。英雄性のない、しかし、俗悪で終わらせない筆致。現代における宗教性の意義をかんがえるにあたって、示唆に富んでいた。 ・信仰は究極的関心 ・フロムとティリヒ ・遺稿政策
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ティリヒは、奔放な私生活や、アメリカに亡命しながらナチス・ドイツとの取引を続けていた。そして彼の神学は、そのような自分の生き方を肯定するために構築されたものだった。 ある学者の思想をその生き方との関係で読み解くには、どのようなアプローチがあるのか・・・という関心で手に取った。
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