マス・メディア時代のポピュラー音楽を読み解く の商品レビュー
第2章や第3章で歌詞分析を試みているが、やっぱり国内であんまり論文ないっぽい。 再読。序章がポップ音楽学がいまなぜこの形なのか、というのの説明になってて助かる。
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ポピュラー音楽の定義を著者は次のように書く。「主に20世紀以降、すなわち複製技術の発展によって大量配給が可能であり商品化された音楽。」この見事な定義が音楽そのもののジャンルよりもマスメディアとの関係で書くということは音楽論というよりも社会論、世相史、サブカルチャーとしての位置づ...
ポピュラー音楽の定義を著者は次のように書く。「主に20世紀以降、すなわち複製技術の発展によって大量配給が可能であり商品化された音楽。」この見事な定義が音楽そのもののジャンルよりもマスメディアとの関係で書くということは音楽論というよりも社会論、世相史、サブカルチャーとしての位置づけの著書であることを示唆している。阿久悠(1937年生れ)の歌詞の分析からの時代解釈。そして米軍基地から始まった日本のポピュラー、バックバンドの前で歌うのが通常であった音楽番組がいつの間にか失われてきていることは、それが商品化されたポピュラー音楽の変遷と密接に関係があることは面白いところ。
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