かわいい海とかわいくない海 end. の商品レビュー
1番難解な歌集かも。 今まで読んだことのある自動筆記の詩でも、もう少し単語と単語の間に連関がある。 歌われてる風景を想像するための足がかりが見つけられなかった。メモに残した数少ない歌は、なんとか”理解できた”歌ばかりで恥ずかしい。他の歌人みたいに、この歌好き!!までいけてない。 ...
1番難解な歌集かも。 今まで読んだことのある自動筆記の詩でも、もう少し単語と単語の間に連関がある。 歌われてる風景を想像するための足がかりが見つけられなかった。メモに残した数少ない歌は、なんとか”理解できた”歌ばかりで恥ずかしい。他の歌人みたいに、この歌好き!!までいけてない。 異和によって新しさを生み出す、シュルレアリスムのデペイズマンって概念があるけど、化学反応を起こすためには、二物が離れすぎていてもいけないのでは?と思ったりした。不気味の谷みたいな境界線があると思う。あまりにも連関がないと脳が処理落ちして、目が滑っていく。 無限の読みしろがあるから、一旦星3。
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光源をふるえさせる房はまるで紫式部のブルー・ブラッド 行方はくだものになる噂ひととおり春を凍らせクリストファー・ロビン . 中尾太一の詩やデキリコの絵画のスタイルみたいな、心のモヤモヤを構築し直して薄くならして言葉にする以前の"モヤモヤ自体"をなるべく表...
光源をふるえさせる房はまるで紫式部のブルー・ブラッド 行方はくだものになる噂ひととおり春を凍らせクリストファー・ロビン . 中尾太一の詩やデキリコの絵画のスタイルみたいな、心のモヤモヤを構築し直して薄くならして言葉にする以前の"モヤモヤ自体"をなるべく表現しようとするような形而上的なものを感じた。普通の短歌の議論になるような次元(世界の切り取り方とか)を超えた次元で戦おうとしてるような態度がかっこいい
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『思い出や記憶もないことが 冬にうまれたこととはなんの関係もないと』 『かなわない頬っぺたのように夜の空 クリスマスと浮気は何度もしよう』 『きみならば首を吊るだろう夕焼けに音楽ははじめに馴染んでく』 『永遠の死を誓いあおう死んでしまった誰かの家のバスルームで』 『恋よりももっと次第に飢えていく きみはどんな遺書よりも素敵だ』
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