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獄中手記 の商品レビュー

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2019/01/02

二・二六事件首謀者となった磯部浅一氏が獄中において残した手記などをまとめたものです。「行動記」「獄中日記」「獄中手記」をはじめ、新資料を含むその他の書簡も収録してあり、文庫ではあるのですが現段階では磯部浅一全集となっています。本事件については様々な書籍がありますが、やはり事件当事...

二・二六事件首謀者となった磯部浅一氏が獄中において残した手記などをまとめたものです。「行動記」「獄中日記」「獄中手記」をはじめ、新資料を含むその他の書簡も収録してあり、文庫ではあるのですが現段階では磯部浅一全集となっています。本事件については様々な書籍がありますが、やはり事件当事者が残したものは史料としては貴重です。歴史は勝者によって作られるので、こういったものにも目を通さないと色々と見誤ります。次は、北一輝「日本改造法案大綱」や三島由紀夫「英霊の聲」を読まないと。

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2016/04/03

二・二六事件の「首魁」たる磯部浅一関連資料の集大成である。蹶起将校らの手記等関連資料を収録した河野司編『二・二六事件』(1957年、日本週報社)、その増補改訂版(1978年、河出書房新社)および新装版(1989年、同)は今やいずれも入手困難であり、これらを底本としつつ自余の未公開...

二・二六事件の「首魁」たる磯部浅一関連資料の集大成である。蹶起将校らの手記等関連資料を収録した河野司編『二・二六事件』(1957年、日本週報社)、その増補改訂版(1978年、河出書房新社)および新装版(1989年、同)は今やいずれも入手困難であり、これらを底本としつつ自余の未公開資料をも加えた本書は極めて貴重だ。特に事件の経過や事件後の法廷闘争の詳細は磯部の獄中手記によって初めて明らかになったのであり、また『日本改造法案大綱』に心酔していた磯部を除き青年将校たちの間で北一輝の影響力が限定的だったことも看取できる。二・二六事件のみならず、戦前の国家主義運動に関心をもつ者にとっては必読の書となるだろう。

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