大洪水(上) の商品レビュー
▼電子立ち読みあります▼ http://shogakukan.tameshiyo.me/9784093522540 中上健次、もう一つの遺作も初の電子化! 「路地」の解体時期に父親(浜村瀧造の朋輩・ヨシ兄)殺しに手を染め、「路地」から逃れた鉄男は、やはり夫・セキグチジュン...
▼電子立ち読みあります▼ http://shogakukan.tameshiyo.me/9784093522540 中上健次、もう一つの遺作も初の電子化! 「路地」の解体時期に父親(浜村瀧造の朋輩・ヨシ兄)殺しに手を染め、「路地」から逃れた鉄男は、やはり夫・セキグチジュンを殺した女・セキグチマリと出会う。女は鉄男にそれまでと異なった衣装を着せ、ジュンと名付け、ジュンという<物語>を背負わせる。 マリが精神病院の患者同士として知り合った友人で、富豪の“太った女”水島エリは、鉄男を教祖とあがめる新興宗教に加わろうとし、道すがら出会った暴走族の首領の若者も、これまた鉄男の教祖としての雰囲気に惹かれていく。 そして、鉄男、マリ、エリ、暴走族の若者とその妹は、南の地・シンガポールへと向かうのだった……。 中上作品の中でも最もエンターテイメント色の濃い作品で、雑誌「SPA!」に連載中に未完のまま絶筆した。
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中上健次の未完作品。 割とエンタメ寄りというか、『枯木灘』の中上健次が……的なイメージを持っていると裏切られると思う。 冒頭の情事のシーン、絶妙なエロティシズムと生々しさ。後頭部を殴られたような衝撃とはこういうことを言うのかもしれない。モチーフになっている果物が林檎というのもこれ...
中上健次の未完作品。 割とエンタメ寄りというか、『枯木灘』の中上健次が……的なイメージを持っていると裏切られると思う。 冒頭の情事のシーン、絶妙なエロティシズムと生々しさ。後頭部を殴られたような衝撃とはこういうことを言うのかもしれない。モチーフになっている果物が林檎というのもこれまた生々しい。
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