猟銃・愛についてのデッサン の商品レビュー
野呂邦暢、初めて読んだ.74年の芥川賞受賞後の作品集だが、短編が15,表題の「愛についてのデッサン」も6つの短編から構成されており、解説等を含めて618ページ.男女のやりとりの中にそれぞれの複雑な思いを短い文章でうまく表現していると感じた.今と違ってスマホのない時代で、電話での連...
野呂邦暢、初めて読んだ.74年の芥川賞受賞後の作品集だが、短編が15,表題の「愛についてのデッサン」も6つの短編から構成されており、解説等を含めて618ページ.男女のやりとりの中にそれぞれの複雑な思いを短い文章でうまく表現していると感じた.今と違ってスマホのない時代で、電話での連絡で人と会う工程が一般的ながら、精力的に人との接触を持とうとする姿勢は作者の本姓だったのだろう.長崎が舞台の「愛に...」は現役時代仕事で毎月訪れていたので親しみを覚えた.古本屋の話は、実感がこもっている感じだ.80年に42歳で急逝した由.もっと生きて書いてほしかった.
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