今日が人生最後の日だと思って生きなさい の商品レビュー
「今日が人生最後の日だと思って生きる」2800人を看取った医師による人生論。こういった、心が震える、心に響く言葉をたまに浴びたくなる。わかっているんだけど、日々の日常の中で忘れてしまうこと、毎日毎日を大切に生きること。なんでもない毎日に感謝すること。そして、人生を納得して終わらせ...
「今日が人生最後の日だと思って生きる」2800人を看取った医師による人生論。こういった、心が震える、心に響く言葉をたまに浴びたくなる。わかっているんだけど、日々の日常の中で忘れてしまうこと、毎日毎日を大切に生きること。なんでもない毎日に感謝すること。そして、人生を納得して終わらせることができるのか。シンプルだけど、大切なメッセージがここにあると思う。
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著者はホスピス医として、ホスピス病棟勤務や在宅クリニックの開業を通じ、人生の最終段階を迎えた患者への医療に携わりつづけています。 2800人以上の患者を看取ってきた体験から感じた人生観と、「できるだけ穏やかな気持ちで日々を過ごし、最期を迎えてほしい」という思いが本作の中では語ら...
著者はホスピス医として、ホスピス病棟勤務や在宅クリニックの開業を通じ、人生の最終段階を迎えた患者への医療に携わりつづけています。 2800人以上の患者を看取ってきた体験から感じた人生観と、「できるだけ穏やかな気持ちで日々を過ごし、最期を迎えてほしい」という思いが本作の中では語られています。 余命が長くないと知らされた患者やその家族のショックは計り知れないものがあります。 あるいは病気で体が不自由になり、食事やトイレもできなくなった患者から「人に迷惑をかけるくらいなら、早く死んでしましたい」と言われたことが何度もあるそうです。 どうにかして患者の苦しみを和らげたい、と著者はいろいろな分野の勉強をされますが、実際の医療の現場ではすべてを解決することはできませんでした。 そんな中、「医者である以上、患者の役に立たなければならない」という思いから「自分は無力である」と悩んでいたそうですが、あるとき「無力でもよいのだ」と気が付いたといいます。 医者とはいえ生身の人間、 できることには限りがあります。 無力な自分を受け容れ、「患者の問題をすべて解決すること」ではなく「ひとりの人間として、患者に関わり続ける」ことが大切だと思い至ったそうです。 そこから、「この世に生きているだけで意味があり、平凡で価値のない人などいない」と実感するようになったといいます。 この考え方を大切にしながら、患者や家族に対して、その人にとって大切なものを見い出せるように関わります。 はじめは治療を拒否して悩み苦しみを抱えていた患者も、著者の熱心な関わりに徐々に心を開いていきます。 「自分の人生にはこんな価値があったんだ」 「健康なときは気が付かなかったけど、自分を支えてくれるものがあったんだ」 と自らを肯定できるようになり、穏やかで安心した気持ちで余生を過ごせるようになるのだそうです。 死を目前にすると、人は自分にとって本当に大切なものが何なのかを真剣に考えます。 本書のタイトルは、自分にとって大切なものに気が付いてほしい、という著者のメッセージの表れなのだと思います。 本書を読み、医者という決して簡単ではない職業でご自身の使命を見い出し、周りの人に生きる気持ちを与え続ける著者の姿勢に、とても心を動かされました。 必死に努力を続けるなかで、ときには理想と現実のギャップに悩まされることもあるかもしれません。 そこで無力だと感じても、駄目だと思わずに「ありのまま」それでよいのだと受け容れるところから、急速に変化できるのだと学びました。
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心を穏やかに。価値の無い人間なんていない。全てのことに感謝して過ごしていこうという気になりました。"
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母が亡くなる前に読んでおきたかった。そうしたら、もっともっと話しかけてあげたのに〜と。でも、母に先立たれて一人故郷で生活する父との向き合い方は少し見直せると思うし、年をとった私自身、いろんな小さなことに感謝の気持ちが持てそう。読んで良かった!
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NHKプロフェッショナルを見て、小澤先生の向き合い方に感動して読んだ。一つ一つ、とても胸に染み込んでくる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ホスピスで緩和ケアに携わっていらっしゃる著者から見た人生観を語る本。死が大いに関係する内容だけに、きっと読み手の状況によって感じ方はがらっと変わると思われる。現在、自分や周りに大きな病気等のない今の自分が読んだ場合、あぁなるほどな、という程度の感想しか持たないが、それでも自分も突然死しない限り、いつか死を意識する時期がやってくるわけで、その時のために自分が後悔しない生き方をしていこうとあらためて背筋を伸ばすきっかけになる本。
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何でもない今日に感謝できる人は本当の幸せを知っている。 非日常を感じることで、日々の幸せに気づく。「今日が人生最後の日だ」という気持ちで生きれば何でもない日に感謝できるが、それを続けることは難しい。日常と非日常、両方の大切さを知り使い分けることが大切。 後悔しないように今日を精...
何でもない今日に感謝できる人は本当の幸せを知っている。 非日常を感じることで、日々の幸せに気づく。「今日が人生最後の日だ」という気持ちで生きれば何でもない日に感謝できるが、それを続けることは難しい。日常と非日常、両方の大切さを知り使い分けることが大切。 後悔しないように今日を精一杯生きて、周囲の当たり前の日常に感謝しなさいという内容かな。
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終末医療に関わり多くの人達の最期をみてきた著者の言葉は心に響きます。 「今日が人生最後の日だとしたら」 明日がある、と当たり前に思える日々に感謝しなくてはいけませんね。
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「弱った」人をターゲットにしているのかな。だからこんな内容量の少なさなのかな、と思う。 特に弱ってはいない僕には「ふーん」で終わりそうな話ばっかり。ただ著者の経歴からすると、実際に話を聞くと心を動かされるようなこともあるのかなあという気はする。
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美しい話ばかりだが、実際はそんなもんじゃないだろうと思う。最後は無理やり人生を肯定して死んでいくのかもしれないが、それが本心とは限らない。後悔だらけで死んでいく人の方が多いのではないだろうか?本書からはそういった患者の本当の苦悩が感じられない。患者に対しては仕事として気持ちよく看...
美しい話ばかりだが、実際はそんなもんじゃないだろうと思う。最後は無理やり人生を肯定して死んでいくのかもしれないが、それが本心とは限らない。後悔だらけで死んでいく人の方が多いのではないだろうか?本書からはそういった患者の本当の苦悩が感じられない。患者に対しては仕事として気持ちよく看取ればよいとは思うが、読者が知りたいのは余命患者の本心はどうなのか?という話。これは究極的には医者にはわからないし、仮にわかったとしても本にはできないんだろうな。 <追記>6年半ぶりに再読。「人の役に立ちたい」という考えが多いように思えた。自分はそうは思わないので、好きなことをして残りの人生を楽しみたい。
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