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結婚 の商品レビュー

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17件のお客様レビュー

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2024/09/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

題名だけで読み始めたら、まさかの真逆な話。 短編集なのかと最初の方は思っていて、でも途中から、まとまった話に収束される事を悟り、なんかもうちょっと前半をよく読み込まないと後半分からないなぁと思った。 何せ、電子書籍で読んでるので、ページを行ったり来たりのコツがよく分かって無くて。 それにしても、読んで幸せな気持ちにならないし、後味もずっと悪いのに、何か救いはないものなのかと、思わずページをめくってしまった。結局、空虚だけ残り、救われるものは何も無かった。

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2023/06/02

結婚詐欺と、結婚詐欺に引っかかった人、結婚詐欺にひっかかった人とちょっと関わった人、が出てくる。なんでそんな簡単に騙されちゃうかなと思いつつ、心に隙間があると「運命」に夢を見ちゃう気持ちも理解できる。

Posted byブクログ

2023/04/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

結婚詐欺師の本を探していて見付けた。 読みやすく、一気読みした。 色んな人が想像外の多角的な描き方で書かれていて、女性たちの苦々しさが少しずつ違うのも、とてもおもしろく読めた。

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2023/02/02

登場人物が多くページをいったりきたりしないと人物像が繋がらなくて少し疲労感を覚えたけれど、詐欺師もこころ、があり女を手玉に取る手法に飽き飽きしている場面もちらほら見つけて、ほほぉ、となった。大学図書館で借りた本で表紙が全て剥ぎ取られていたので、初めは目次を読んで、色んな作家さんが...

登場人物が多くページをいったりきたりしないと人物像が繋がらなくて少し疲労感を覚えたけれど、詐欺師もこころ、があり女を手玉に取る手法に飽き飽きしている場面もちらほら見つけて、ほほぉ、となった。大学図書館で借りた本で表紙が全て剥ぎ取られていたので、初めは目次を読んで、色んな作家さんが「結婚」というテーマで短編を書いたのかと思った。この本に出てくる誰もが幸せじゃ無さそうなのがこの後味の悪さを呼んでいるのでは…とおもう。

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2022/10/07

結婚を匂わせ金銭を預けた途端に消えた宝石鑑定士、さまざまな立場の女、待ち続け、絶望する女。だが彼女だけは探し続け、彼の相棒にたどり着く…。 結婚の解釈は、人それぞれにあり、いずれも正しいんだろう。ただ、その先にあるものは、闇なのか?それとも……。

Posted byブクログ

2021/12/09

うーん、一気に読んだけど、率直な感想は思わせぶりで語り足りなくて物足りない、かな。まるで「潤一」の姉妹編みたいな作品で、井上荒野の追いかけるテーマは男女の機微のこの辺にあるんだろうな、とは感じつつ、不完全燃焼。と言うか、このテーマに関して深く考えるのが嫌なのかも知れない。結局自分...

うーん、一気に読んだけど、率直な感想は思わせぶりで語り足りなくて物足りない、かな。まるで「潤一」の姉妹編みたいな作品で、井上荒野の追いかけるテーマは男女の機微のこの辺にあるんだろうな、とは感じつつ、不完全燃焼。と言うか、このテーマに関して深く考えるのが嫌なのかも知れない。結局自分自信を掘り下げる事になるからなあ。

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2021/06/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

東京、長崎、仙台と縁のある土地の名前に惹かれて。というか長崎弁、すっかりすらすら読めるようになってるな。 綻びが出るのはしくじったり間違ったりしたときじゃない、綻びてもいいと思っているときなんだ 関心を失った人間に対して、ひとはどれほどでも冷たくなれる。

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2020/09/07

なんの予備知識もなく読み始めたので、次の章でもまた次の章でも被害者の話っていうのに笑ってしまった。(連作であることにそこではじめて気づいた。) でも最後はどうなるのかわからず、古海が最後に出かけた先は、やっぱり「客」のもとなのだろうか。 脳内キャストは玉木宏だったけど、ディーンフ...

なんの予備知識もなく読み始めたので、次の章でもまた次の章でも被害者の話っていうのに笑ってしまった。(連作であることにそこではじめて気づいた。) でも最後はどうなるのかわからず、古海が最後に出かけた先は、やっぱり「客」のもとなのだろうか。 脳内キャストは玉木宏だったけど、ディーンフジオカで映画化されたんだね。 原作よりかっこいい(っていうか、原作では小柄という設定だけど、小柄な結婚詐欺師ってピンとこない)。

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2020/06/27

最近、選んでいる作品の流れからして明らかに「結婚とは幸せなのか」ということに苛まれている。そしてこの作品は結婚詐欺の話であって、このタイミングで手に取ったということは「結婚てさ、みんな幸せだと思っているけどこういう危ない目にも遭ったりするんだぜ!」と、世界の既婚者に訴えかけて、自...

最近、選んでいる作品の流れからして明らかに「結婚とは幸せなのか」ということに苛まれている。そしてこの作品は結婚詐欺の話であって、このタイミングで手に取ったということは「結婚てさ、みんな幸せだと思っているけどこういう危ない目にも遭ったりするんだぜ!」と、世界の既婚者に訴えかけて、自分が未婚であることを正当化したいだけなのかもしれない。自分の根深さというか闇深さというか、それにほとほとうんざりする。 井上荒野さんが、作家であった父・井上光晴さんの同名小説にむけたオマージュ作品だという。光晴さんの「結婚」は未読。井上荒野さんの作品は、直木賞を受賞した「切羽へ」以来。mixiレビューをふり返って当時の感想を読んでみた。今は申し訳ないことに、「切羽へ」の内容は全く覚えていなくて、ただ、好きだった箇所についてはしっかりと覚えている。それは「その日帰るときまで帽子に触れることはなかったが、帽子がそこにあることは、ずっと心の中にあった」という部分だ。当時のわたしはそれを「しぐさと存在によって、夫とは別の男性をしずかに愛する気持ちを表現している」と感じたらしい。 そして山田詠美さんの解説を読んだ際、「切羽へ」という作品に対して「書かないことの大切さ」を感じ取ったらしい。「書くことでうさん臭くなりがちな感情の描写がより繊細で美しく感じたのは初めてのことでした」と書いてある。 ほおお、なるほど。 この作品でも「書かないことによる切実さ」が感じられて、それはそこここにちりばめられている。 女性の名前/職業/場所 のタイトルで、10の目線(重複あり)で描かれる一人の男、古海健児。結婚詐欺師。 なので全部騙された女性側の目線ですすんでいくのかなと、少し気持ちがだれてきた頃、古海本人や彼の相棒、さらには妻の目線からも描かれたりする。物語が進むにつれ、どんどん彼に近づいていく。だからだろうか。だんだんと熱っぽくなる感覚がある。微熱のまま物語がすすんで、終結する感じ。一つ前の章で終わっていれば、あるいは最後の章が妻ではなかったら、物語はおそらく高熱となりえただろう。しかし、最後に妻の章が置かれたことにより、物語は微熱のまま終わるのだ。そして、最後に明らかに発生したと思われる事件については、具体的に描かれることはない。 たぶん、今のわたしは。言葉にしたいのだ。言葉にしてほしいのだ。言葉にしないことで美しくなることもあるけれど、言葉にしたからこそうさん臭くなってしまうこともあるけれど、それでもやはり、言葉にしたいのだ。だからこそ、各章の短さに物足りなさを感じてもっと続きを語ってほしいと思ったし、全体的に分かったような分からんような感覚が、鈍く残ってしまっている。 解説は西加奈子さん。西さんは結婚詐欺にひっかかる女を最初他人事としてとらえ「結婚詐欺師」「結婚詐欺にだまされる人」とカギカッコでくくっていたらしい。けれど、「古海の人間らしさに触れた時、そんなカギカッコから大きくはみ出す瞬間がある」と書かれている。 わたしは最後まで、ここに出てくる女性たちに感情移入できなかった。古海に対しても不信感丸出しで、最後まで彼は詐欺師だった。わたしが彼に恋をする瞬間は一度もなかった。それはただ、古海が詐欺師であるという偏見が抜けなかっただけなのか、心と金をむしり取られるほど熱烈に誰かを愛するという気持ちに白けてしまっているだけなのか。自分でもどちらなのか分からない。

Posted byブクログ

2020/06/01

題材は結婚詐欺だけれど、井上さんらしい苦さのある作品です。騙している方があぶく銭を稼いで楽しくやっていて、騙された被害者だけが悲しいとかそういう単純な話ではないです。 登場人物全員が決して幸せには見えない、つまりは生きるとはこういう事だと感じる。 結婚詐欺師である古海の章や相棒の...

題材は結婚詐欺だけれど、井上さんらしい苦さのある作品です。騙している方があぶく銭を稼いで楽しくやっていて、騙された被害者だけが悲しいとかそういう単純な話ではないです。 登場人物全員が決して幸せには見えない、つまりは生きるとはこういう事だと感じる。 結婚詐欺師である古海の章や相棒の千石るり子の章で作品に深みがわく。 本当はどうしたいのかわからないままに流されてしまうのが人間なのかもしれない。

Posted byブクログ