SWITCH(VOL.34 NO.2) の商品レビュー
積読やっと読めた。 藤原新也は大学生の頃にそれはもう腐るほど読んだ。印度放浪なんてバイブルだった。ビジネスの世界に入って政治や社会を論ずる、批評する、考察するということから時間的にも年齢的にも少し離れ、話題は専ら経済だけど、こうして違った立場になって読んでもあの頃の未知の世界に...
積読やっと読めた。 藤原新也は大学生の頃にそれはもう腐るほど読んだ。印度放浪なんてバイブルだった。ビジネスの世界に入って政治や社会を論ずる、批評する、考察するということから時間的にも年齢的にも少し離れ、話題は専ら経済だけど、こうして違った立場になって読んでもあの頃の未知の世界に対する好奇心みたいなものは相変わらず騒ぐ。 人は歳をとると知らぬ間に自分が基準になって、新しいものや若いものに対して自分と違うという理由で何かと批評的になる。藤原新也も歳をとったけど、彼はそういったものをすんなり受け入れていて、彼こその素晴らしさがあると感じた。若者との対談でも、若者は色々話したいことがあるのだけれどそこはやっぱり人生や経験の短さで、説明が下手だったり視野が自分の周り数メートルから出れてなかったりする。でもそれを大目に見た上で、年長者の度量の広さでもって言いたいであろう本質だけをうまく捉えて、筋道を与えながら話を広げていくスキルの高さは素晴らしい。 今回の至言。 SEALDsでデモる子もSEALDsを罵倒するネトウヨもハロウィンでヨタる子もヘイトスピーチでデモる子もこの若者の絶望の時代に生まれた一卵性双生児に過ぎない。だから俺は君たちに向かって言う。…もうちょっとみんな仲良くやってよ。な。 わたしが行動したこと、それは取るに足らないことかもしれない。しかし、行動したという、そのことが大切なのです。社会を変えるためではなく、あたたが社会によって変えられてしまわないために。ー マハトマ・ガンジー
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写真家・藤原新也さんの特集号です。 まず、冒頭のインタビューが大変興味深く、密度の濃い内容になっています。 節目節目でアイドルを撮影してきた藤原さんが、時代を表現する際何を意識しているか。 アイドルグループ・HKT48の指原莉乃さんが表紙に選ばれた理由、表紙の表情で撮影した理...
写真家・藤原新也さんの特集号です。 まず、冒頭のインタビューが大変興味深く、密度の濃い内容になっています。 節目節目でアイドルを撮影してきた藤原さんが、時代を表現する際何を意識しているか。 アイドルグループ・HKT48の指原莉乃さんが表紙に選ばれた理由、表紙の表情で撮影した理由も明かされ、両名のファンには見逃せないお話が語られます。 特に指原さんの属する48グループに時代との強い親和性を感じて選んだというエピソードが面白く、貴重なお話を聞けた気持ちになりました。 全体の3分の2が藤原さん特集で、被写体との対談や、過去の作品の掲載もあります。 藤原さん以外の人物は、表紙に名のある方たちよりも、連載記事に登場する柴咲コウさんや安田顕さんにページが多く割かれている印象です。 どの記事も濃く興味深いものになっていますが、短いものも多いです。 関心のある方は内容紹介を確認した上で手に取ることをお勧めします。
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