SMに市民権を与えたのは私です の商品レビュー
サド・マゾのSMなのだけれども、「SはサービスのS、MはマンゾクのM」という俗言もあって、それで言えば、自身の半生を戯画化して描くことこそ旺盛なサービス精神のたまものにほかならず、この自伝の著者はまさにSの人だ。大阪新世界の賭け将棋のシーンから始まる私小説風の冒頭を読めば、自ずと...
サド・マゾのSMなのだけれども、「SはサービスのS、MはマンゾクのM」という俗言もあって、それで言えば、自身の半生を戯画化して描くことこそ旺盛なサービス精神のたまものにほかならず、この自伝の著者はまさにSの人だ。大阪新世界の賭け将棋のシーンから始まる私小説風の冒頭を読めば、自ずと織田作之助が思い起こされ、団鬼六の将棋ものもまた、読んでみたいと思うのだった。
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