ノボさん(上巻) の商品レビュー
「ミチクサ先生」は漱石を中心に子規を描いた小説だったが、先に出版されたこちらは、子規を中心に漱石との友情を描いた作品。日本の近代文学の礎を築いた二人の姿を、伊集院静さんが、愛と尊敬に満ちた文章で綴っている。 人生でここまで打ち込めるものに出会えること、愛する友人に出会えることは、...
「ミチクサ先生」は漱石を中心に子規を描いた小説だったが、先に出版されたこちらは、子規を中心に漱石との友情を描いた作品。日本の近代文学の礎を築いた二人の姿を、伊集院静さんが、愛と尊敬に満ちた文章で綴っている。 人生でここまで打ち込めるものに出会えること、愛する友人に出会えることは、多くの人にとって羨ましいばかりだと思う。文学界の巨人としてでなく、人間として魅力いっぱいだった子規と漱石の姿を、遠くに仰ぎ見ながら私も人生の後半戦を生きていけたらと思う。
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ミチクサ先生読んで読みたくなった。 ミチクサ先生よりあっさり感がある。 ちょっとずつノボさんの病気が酷くなってきてる…早く次読みたい
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正岡子規と夏目漱石の関わりを描いた小説。漱石だけでなく、子規の周りにいろいろな人が集まってくるのも見ていて楽しい。これを読んで俳句をやってみたいと思ったほど。
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主人公はノボさんこと正岡子規。「~ぞなもし」などの独特の伊予弁が良い味を出している。若きノボさんが松山から上京し、べーすぼーるに熱中したり夏目漱石と交流を深めたりしながら文学を志す。上巻の巻末に子規と漱石、世の中の出来事の年表がついているのがいい。正岡子規に夏目漱石、この本には出...
主人公はノボさんこと正岡子規。「~ぞなもし」などの独特の伊予弁が良い味を出している。若きノボさんが松山から上京し、べーすぼーるに熱中したり夏目漱石と交流を深めたりしながら文学を志す。上巻の巻末に子規と漱石、世の中の出来事の年表がついているのがいい。正岡子規に夏目漱石、この本には出てこないけど南方熊楠も東京大学予備門の同級生だったってすごいな。続けて下巻も読む。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
模試で現代文の問題の一環として読み興味深かったから原作を読んでみた。 やはり面白い。日本史で習った人々が数多く登場しよく理解できるため受験後に読んで正解だったと思う。 夏目漱石は結構好きでいくつか作品は読んできたが、正岡子規は名前くらいしか知らず、漱石との関係も知らなかったため小説の中で仲良くし、子規の病気をたいそう心配する姿に少し驚いた。
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正岡子規の評伝小説でした。伊集院静という人はこういう文章を書く人なのだという発見と感動がありました。しかし、まあ、正岡子規という人間とその家族の面白さ、子規と漱石の比類なき友情の面白さを、「哀しさ」を響かせながらの上下2冊でしたが、読みごたえがありました。 クライマックスは子...
正岡子規の評伝小説でした。伊集院静という人はこういう文章を書く人なのだという発見と感動がありました。しかし、まあ、正岡子規という人間とその家族の面白さ、子規と漱石の比類なき友情の面白さを、「哀しさ」を響かせながらの上下2冊でしたが、読みごたえがありました。 クライマックスは子規の臨終の場ですが、「さあ、もういっぺん痛いと言うておみ」という母八重のことばは忘れられませんね。 知人の紹介をブログに載せています。覗いてみてください。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202209150000/
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No.25/2022 『ノボさん』伊集院静 ✂︎✂︎✂︎ 正岡子規の生涯を描いた作品 子規の隣にいるような感覚になり その人となりに惹かれました 正岡子規、森鴎外、夏目漱石などなど、、、 教科書の人というイメージがありましたが 小説を通して見ると 親近感が湧き 作品を...
No.25/2022 『ノボさん』伊集院静 ✂︎✂︎✂︎ 正岡子規の生涯を描いた作品 子規の隣にいるような感覚になり その人となりに惹かれました 正岡子規、森鴎外、夏目漱石などなど、、、 教科書の人というイメージがありましたが 小説を通して見ると 親近感が湧き 作品を読みたくなりました 伊集院さんの目はとても鋭く 人物を優しく捉えているなと感動しました とても暖かい穏やかになれる 読書体験でした ✂︎✂︎✂︎ #ノボさん #伊集院静 #読了 #読書 #読書記録 #読書好き #今日の1冊 #本の紹介
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正岡子規の事は教科書の知識くらいしか知らなかった。一度会ったら誰もが好きになってしまう様な魅力的な人物だったと言う事を知った。 明治の頃の日本橋、浅草界隈の風情ある情景も味わえて良い。学生時代に向島で一夏を過ごした思い出を後々の子規の人生の中で何度も振り返る事から文学人としての子...
正岡子規の事は教科書の知識くらいしか知らなかった。一度会ったら誰もが好きになってしまう様な魅力的な人物だったと言う事を知った。 明治の頃の日本橋、浅草界隈の風情ある情景も味わえて良い。学生時代に向島で一夏を過ごした思い出を後々の子規の人生の中で何度も振り返る事から文学人としての子規を形成した重要な一時期だったのだと思う。 夏目漱石と知り合い友人となっていく過程に上巻はワクワクします。
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仲良しの読書家さんからお借りした「ノボさん」は、正岡子規と夏目漱石のサブタイトルがついているとおり、正岡子規が夏目漱石と出会って以降のふたりの絆を子規の亡くなるまでの生涯を中心に綴られている。 上巻は正岡子規を中心に子規がすでに松山から東京にでてきているところから始まっており、...
仲良しの読書家さんからお借りした「ノボさん」は、正岡子規と夏目漱石のサブタイトルがついているとおり、正岡子規が夏目漱石と出会って以降のふたりの絆を子規の亡くなるまでの生涯を中心に綴られている。 上巻は正岡子規を中心に子規がすでに松山から東京にでてきているところから始まっており、大学予備門(第一高等中学校)に入学後、第一高等中学校予備科一級に進級した21歳の子規と夏目漱石との出会い、明治22年の夏に帰郷した松山から東京に秉五郎(後の河東 碧梧桐)と東京に戻るまでが記されている。 正岡子規は俳人として有名で「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」は、小学生でも知っているのではないだろうか。若くして亡くなったのを知ったのは、中学の時の夏休みの宿題で読んだ本であった。 ずいぶん昔のことなので、正確には覚えておらず、結核で亡くなったと思っていた。本作を読み結核性脊椎炎で亡くなったことを知った。 明治21年の夏季休暇で第一高等中学校の同級生の佐々田八次郎と訪問した鎌倉で初めて喀血した子規は、「七草集」の完結に至り、翌年5月9日に大喀血した。この時、血を吐いたことを時鳥、この鳥の別称「子規」とし、2句を綴る。 卯の花を、めがけてきたか時鳥 卯の花の散るまで鳴くか子規 時鳥はのどの赤い部分を見せて鳴くため、子規は血を吐いた自分をその姿を重ね、「子規」という漢字を使ったようである。ホトトギスは夏の到来を象徴する鳥であったので、同じ季節の代表的な花である卯の花と深く結びつけたという説がある。俳句の5、7、5の字面ではわからない背景やその時の思いを知るほどに、言葉では表すことができない思いというのを感じる。 このときホトトギスの句を作った2年後、帝国大学(東京大学)哲学科に進学。文学に興味をもった子規はのちに国文科に転科し、小説家を夢見て執筆を始めることになる。 また、本作の始まりから容易に想像ができるが、野球好きで、幼名の升(のぼる)にちなんで、野球(のぼーる)という雅号を用いることもあったようである。 また、今でこそ、翻訳の必要なく、テレビでも普通に野球用語を外来語のままに使用しているが、「バッター」「ランナー」「フォアボール」「ストレート」「フライボール」などの外来語を「打者」「走者」「四球」「直球」「飛球」など翻訳し、ルールと共に本作の中でも説明している描写があった。
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もともと正岡子規とは、教科書で習った「柿食へば」の作者、ということしか知らず、その後『坂の上の雲』で、彼が生きた時代や関わった人物の躍動感に触れるも、そこでもまだ、残した功績の一部を知ったに過ぎなかった。 今回は子規を主人公として、彼が日本文学に与えた影響を改めて知ることとなっ...
もともと正岡子規とは、教科書で習った「柿食へば」の作者、ということしか知らず、その後『坂の上の雲』で、彼が生きた時代や関わった人物の躍動感に触れるも、そこでもまだ、残した功績の一部を知ったに過ぎなかった。 今回は子規を主人公として、彼が日本文学に与えた影響を改めて知ることとなった。 上巻は、天衣無縫でエネルギッシュな彼の言動に、感心したり、まさかこの時代にと驚くことだらけ。 しかし、彼が病気で早世した事実は動かせるものではなく、上巻の最後あたりから彼の人生に病が併走してくる。 子規、と自らに名付けたノボさんの思いを一緒に負って下巻に移る。
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