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FAIRY TAIL ブルー・ミストラル(4) の商品レビュー

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2016/02/21

渡辺先生の少女漫画らしい絵柄と、ウェンディの個性の相性が相当に良かったんだろう、最初から最後まで、ウェンディの可愛さ、真っ直ぐさ、強さが全力で描かれていた、最高のスピンオフ作品だった これまで、本家と比べてアクション感が少なく、そこが弱点かな、と思っていたのだが、この完結巻では、...

渡辺先生の少女漫画らしい絵柄と、ウェンディの個性の相性が相当に良かったんだろう、最初から最後まで、ウェンディの可愛さ、真っ直ぐさ、強さが全力で描かれていた、最高のスピンオフ作品だった これまで、本家と比べてアクション感が少なく、そこが弱点かな、と思っていたのだが、この完結巻では、ウェンディがかなりピンチに陥っており、実にハラハラさせられ、足りないところが補われていたように思える。まぁ、ぶっちゃけ、本家の魅力の一つである、お色気はやっぱり無かったが、この辺りは少女漫画である事を考えると、仕方ないのかな? シャルルとの旅の中で巻き込まれる難事件の中で、多くの人と出会い、数々の絆を結んだことで、本当の強さを得ていったウェンディ。彼女の成長は、渡辺先生の成長でもあったんだろう 鈴木央先生、赤松健先生と共に、週刊少年マガジンを牽引している一人である、真島ヒロ先生の『FAIRY TAIL』のスピンオフを描く、そのプレッシャーを一度も背中から落とさず、見事にこの『FAIRY TAIL ブルーミストラル』を描ききった事で漫画家として、一つ上のステージに繋がる階段を一気に登れたに違いあるまい 真島イズムを、先生の元から旅立ったアシスタントさん同様に受け継いだことで、渡辺先生は自分らしさを見出した、この経験は確実に、漫画家としても、一人の人間としても良い糧となった。と言うか、漫画家なら、これを活かせなければダメだ、と言われてしまうだろう ウェンディの活躍が見られないのは寂しいっちゃ寂しいが、渡辺先生の新作オリジナルが楽しみなので、案外、ガッカリしちゃいない ファンタジーな冒険もの、学校を舞台にした推理もの、甘々の中にしょっぱさも宿るラブコメ、今の渡辺先生なら、何にでも挑めるだろう しかし、こうやって、思う存分に感想を書かせてもらったが、万が一にも、渡辺先生の目に触れる事があってしまったら気恥ずかしいなぁ 収録されている話は、どれもウェンディの魅力が炸裂しているが、やはり、ナツのカッコよさ、“妖精の尻尾”のメンバーの理屈じゃない結びつきを前面に押し出している第4話「まさに奇跡だ」はお勧めだ この台詞を引用に選んだのは、ウェンディが本当に強いってコトは、どんな事なのか、に気付き、それに喜びを感じてるトコが可愛かったので。強さの形は一つじゃなく、人それぞれだ。大切なのは、自分で経験し、模索を続ける事なんだろう。そうやって得た、本当の強さは自分の可能性を広げ、同時に、他の誰かに強さについて考える良いきっかけを与えてくれる

Posted byブクログ