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海賊女王(下) の商品レビュー

4.3

6件のお客様レビュー

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2020/05/06

面白かったです。熱量すごい。 エリザベス1世より、グローニャのお話だったなぁ…海賊女王の生涯。 グローニャがかっこよすぎて魅力たっぷり。情は深いけど頭が切れて強くて。60代でも船を指揮して、戦場にも乗り込んでいく。 エリザベス1世は半分耄碌してかヒステリックだったし、愛人の機嫌取...

面白かったです。熱量すごい。 エリザベス1世より、グローニャのお話だったなぁ…海賊女王の生涯。 グローニャがかっこよすぎて魅力たっぷり。情は深いけど頭が切れて強くて。60代でも船を指揮して、戦場にも乗り込んでいく。 エリザベス1世は半分耄碌してかヒステリックだったし、愛人の機嫌取って…でもこの人もいきなり聡明になったりするのでさすが王。 死んだと思った人が生きてたり、かと思えば死んだり…トイリー。。 「幾つもの生が、触れあい、また離れていく。」まさにこれ。まざまざと。 ラストシーンもしみじみ良かったです。

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2019/11/29

16世紀後半のイギリス。イングランドのエリザベス女王と、アイルランドの海賊グラニュエル(グローニャ)・オマリー。同じ年に生まれた二人の女性を軸に、アイルランドの歴史が綴られる。イギリスの正式名称に北部アイルランドという言葉が含まれていることは知っていたが、それがどういう意味を持つ...

16世紀後半のイギリス。イングランドのエリザベス女王と、アイルランドの海賊グラニュエル(グローニャ)・オマリー。同じ年に生まれた二人の女性を軸に、アイルランドの歴史が綴られる。イギリスの正式名称に北部アイルランドという言葉が含まれていることは知っていたが、それがどういう意味を持つのか、この本を読んだ後に、現在の地図を見て確認をした。ゲールという民族が住む、独自の文化圏だったアイルランドとプロテスタントに改宗させようとするイングランド。ゲール同士の争い。西洋史は苦手だが、グローニャの魅力で、長い物語を読み通した。血みどろの争いだけでなく、宮廷の陰謀などもあり面白かった。

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2018/02/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イングランドとアイルランドの戦いを背景に、女海賊が颯爽と生き抜く様が描かれる。 千ページを越す大作。

Posted byブクログ

2017/04/19

冒険と、争い、闘い、抵抗 少女が老女になるまでのグローニャ! それに付き従うアラン!マクティーリャ!オシーン! たちが半世紀を駆け抜ける、少し苦しさ、 物悲しさを帯びながらも大海のように爽快なゲールの物語。 一方、女王を利用し自らのための権謀術数渦巻く イングランドはペスト禍のな...

冒険と、争い、闘い、抵抗 少女が老女になるまでのグローニャ! それに付き従うアラン!マクティーリャ!オシーン! たちが半世紀を駆け抜ける、少し苦しさ、 物悲しさを帯びながらも大海のように爽快なゲールの物語。 一方、女王を利用し自らのための権謀術数渦巻く イングランドはペスト禍のなかということもあり 薄暗く重苦しく爛れた空気。 どうやって二つの物語が結びつくのかと思っていたら まさかその人が、そのような背景で、という驚きで、 それも単にそこで終わりのヒトネタではなく、 二つの国、二人の女王の物語を一気に読まされた。 史実に基づくイベントがベースにあるといっても、 これだけの濃厚で力強い作品を描いたのが (知っていたけど・・・) グラニュエルの最晩年より年上の女性という! あっさり退場するひと、明かされなかった?謎 分厚い上下巻だが、もっともっと読みたかった。 Wikipedia Grace O'Malleyをスラスラよめたらなぁ~

Posted byブクログ

2016/02/28

イングランドによるアイルランド侵略とアイルランドの混沌とした状況が、20世紀のアイルランド独立闘争にまで繋がっていることを改めて認識させられる。 女王エリザベス1世と、ほぼ同時期に生きた海賊女王グラニュエル・オマリーとの対比、侵略するものと侵略されるもの、一つの統治国家としての...

イングランドによるアイルランド侵略とアイルランドの混沌とした状況が、20世紀のアイルランド独立闘争にまで繋がっていることを改めて認識させられる。 女王エリザベス1世と、ほぼ同時期に生きた海賊女王グラニュエル・オマリーとの対比、侵略するものと侵略されるもの、一つの統治国家としてのイングランドと多数の氏族があり混沌とした政治状況のアイルランド、家臣や家族との関わり方、どちらが幸せだったのだろうか? この本で描かれるグラニュエルは魅力的。そして、この本で描かれる子供達も活発でかわいい。

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2016/02/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アランーグローニャ セシルーエリザベス女王一世 対比されるふたりの女王を隔てるのは、何か。 この問いが、単純な活劇を、テーマとして深めている。 忠臣、家族。 しかしここから外れるようにして、ナサニエル、オーランド、ロイといった「イレギュラー」が生じる。 一番大事な存在のはずなのに、時勢、状況によって止むを得ず本流から外れざるを得なかった人……その怨恨と悲哀。 活劇の裡に彼を抱き込み、それでいて脱輪することなく、グローニャおよびアランの物語に収斂させる、歴史ものだけあって、本書は筆者にとってもっとも力量が問われた作品ではなかったか。 そして傑作に相違ない。 冷静な眼、だったアランが、妻と子を持ってはじめて、熱くなる。参与する。 アイルランドVSイングランドは、そのあたりから同じ遣り取りを繰り返し始めるが、アランやグローニャの「切実さ」が高まるために、飽きない。 筆者の持ち味である幻想味は、エセックスの霧の森だけだったが、それ以外の骨太な描写および展開で、筆者の年齢を感じさせない大傑作となった。 グローニャの男たち……、そう呼ばれた下っ端の男たちの、誇り。

Posted byブクログ