ライジングロード の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ソーラーカー制作と震災の組み合わせには、最初はその必然性が感じられず、頭の中にクエスチョンマークがいくつも浮かびました。だけど太陽光発電で避難所が明るく照らされた時、その場面だけでなく東北の未来を明るく照らしたい、という期待・希望が感じられ、納得。 それにしても主人公達がソーラーカー「チェリー1」を作り上げていく過程は、大げさではなく”過酷”でした。克明に描かれたその姿を読んでいると、いつの間にか自分も彼らと同じような思い入れが——チェリー1に対する思い入れが——芽生え始めていくように感じます。 なので津波でチェリー1が流されたときに、メンバー達がチェリー1のサルベージと命を天秤にかける葛藤する姿に激しく共感し、自分ももだえ苦しみました。その苦しさの割に〆がアッサリな点に肩すかしを食らった感はありますが、復興後の未来の「広角さ」を表していると解釈しておきます。
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