人間滅亡的人生案内 の商品レビュー
何も求めずただ無為に過ごし、その為のみの食い扶持を確保する。虚栄や羨望や心の動きもそこにはなく、食って致して寝る。人間滅亡教は資本主義や啓蒙主義へのカウンターか。行きすぎた格差社会と消費社会の現代において、脱成長の文脈で本作が取り上げられる事も多くなるかもしれない。 現代のコンプ...
何も求めずただ無為に過ごし、その為のみの食い扶持を確保する。虚栄や羨望や心の動きもそこにはなく、食って致して寝る。人間滅亡教は資本主義や啓蒙主義へのカウンターか。行きすぎた格差社会と消費社会の現代において、脱成長の文脈で本作が取り上げられる事も多くなるかもしれない。 現代のコンプラでは禁止用語だらけなのが、また味わい深い。
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感想 悩むことは贅沢。ただ生きることに何かを追加しなくてはいけない。そんな現代人の思い込み。目の前のことに集中して今日を全力で生きていく。
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テレビで紹介されていたのがきっかけで手に取った。 雑誌の人生相談欄の連載をまとめたもので、相談者は当時20歳頃の所謂団塊世代。聞き手は楢山節考で有名な深沢七郎。 作者が提唱する人間滅亡教(凄い字面)に沿った回答が突き抜けていて、面白かった。相談者側の投書も、書きように時代を感じて...
テレビで紹介されていたのがきっかけで手に取った。 雑誌の人生相談欄の連載をまとめたもので、相談者は当時20歳頃の所謂団塊世代。聞き手は楢山節考で有名な深沢七郎。 作者が提唱する人間滅亡教(凄い字面)に沿った回答が突き抜けていて、面白かった。相談者側の投書も、書きように時代を感じて面白い。ポエミーだったり文学的だったり。その割に、悩んでる事といったら、現代とさして変わらない。 人生や愛や仕事について、みなぎるエネルギーを持て余し、漠然とした不安を抱えている若者たちに、作者は"なぜ悩む。やりたいまま過ごせ。ただ、自分の食い扶持は稼げるようになれ。"と勧める。悩むことが馬鹿らしく思えるくらいの言い切りぶりで、気持ちがよかった。 …人間滅亡教は何も考えない、ボー然とした楽しさが極意なのです。欲をかいたり、虚栄心から快楽を求めたり、淋しがったり、悲しがったりしないことです。どうか、ボーッと生きてください。… 一冊終わる頃には、過激さがちょっとお腹いっぱいにも感じた。真面目に読まず、面白がる距離感で読むと丁度良い。
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面白かった。 普段考えつかないようなことが書いてあった。 私の人生に対する見方考え方、価値観が変わると同時に、楽になれた。 「人間は虫と同じようなもので、ただ生きている」 「悩むということは必要ない」 「悩むことは贅沢なこと」 生きている上で悩む時って、案外ちっぽけで滑稽なものなのかもしれない。しかし深沢氏に言わせれば「滑稽ということが人間でいちばん尊く美しいこと」だそうだから、自信を持っていいとも考えられるのかもしれない。笑 最近、漠然とだけど、お金持ちになりたいと思った。でもお金を得ることで失うこともあるのかもしれない。お金をたくさん得ようと思うと虚栄心がはたらく。 手紙の文は読みにくいところもあったけど、深沢七郎の回答が斬新でさっぱり短く簡潔だったからいい感じに中和していた。笑
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さまざまな若者の悩みに対する回答が一刀両断されていて清々しい。 手紙形式の相談内容は無気力や生きる目的に悩むものが多く共感しました。 著者の確固たる人生に対する考え方はぶれることはなく、私の悩みも『そんなことを考えるのはつまらないことです、0点です』と言ってもらえそうだなと思えて...
さまざまな若者の悩みに対する回答が一刀両断されていて清々しい。 手紙形式の相談内容は無気力や生きる目的に悩むものが多く共感しました。 著者の確固たる人生に対する考え方はぶれることはなく、私の悩みも『そんなことを考えるのはつまらないことです、0点です』と言ってもらえそうだなと思えて気持ちが軽くなりました。
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テレビ番組で紹介されているのを見て、おもしろそうで気になり読んでみた。 筆者の深沢七郎が若者の悩みの投稿に答えていく一冊。 言い切る強い文章の書き方で、少々押されぎみになりながら読んだ。筆者の想いが強い分、投稿者に対して寄り添った答えや協調性は感じられない。 自分の考えを強く持ち...
テレビ番組で紹介されているのを見て、おもしろそうで気になり読んでみた。 筆者の深沢七郎が若者の悩みの投稿に答えていく一冊。 言い切る強い文章の書き方で、少々押されぎみになりながら読んだ。筆者の想いが強い分、投稿者に対して寄り添った答えや協調性は感じられない。 自分の考えを強く持ち、ブレない感覚は深沢七郎さんの素敵な所だと思う。そして、いつの時代も恋愛や将来に悩み、生きている意味は?なんて考えてしまうのが人類なのだな。難しく考えず、食事して寝てただ生きる人生論。ただ漠然と生きるというのは確かに少し力が抜ける気がする。
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これ、2010年に某ブログで紹介されていたのを、古本屋で巡り合って2022年の今読んだのだなと思うと、年をとったなと思う。。しかし、1960年代の若者のアイデンティティの悩みに対してそんなの無意味だよ、と答える深沢七郎先生の最高さは変わらない。ちょっと質問も、したがって回答もワン...
これ、2010年に某ブログで紹介されていたのを、古本屋で巡り合って2022年の今読んだのだなと思うと、年をとったなと思う。。しかし、1960年代の若者のアイデンティティの悩みに対してそんなの無意味だよ、と答える深沢七郎先生の最高さは変わらない。ちょっと質問も、したがって回答もワンパターンになるきらいはあるけれども、悩みも時代の空気を感じさせて面白かった。
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私が今悩んでいる悩み(恋愛や人間関係、人生や今後に対する不安)と、本書に登場する相談者の悩みはほとんど一緒で、若者の悩みは普遍なのかなとふと考えてしまう。この本に出会えて良かった。明日から前向きに歩んでいけそうだ。何も考えずに、ただ今を生きていく。
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私が生まれる前に出版された本であるが、悩みの内容はいつの時代も大差がないと思いました。 少し、短絡的な回答もありましたが、納得することもあり、不思議な感覚に陥る本でした。
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p69 寝るほどラクは江戸にもねえ (世の中に寝るほど楽はなかりけり 浮世の馬鹿は起きて働く) p77 友達と言うものは花のようなものです。例えば、幼稚園の時の友達、小学校の時の友達、中学、高校、大学の友達、それは、春には春の花が咲き、夏には夏の花が咲くのと同じです。その時その時の時季、状態で友達はそこにあるから眺めたり、飾り物にするんです。友達はいつかは裏切るものではなく自分自身が選んだり、捨てたりするものです。友達などというものはその時々に自分のために存在するのだからそんなものに負担を感じたり、頼りにしようと思うのは悪いことだと思います。友達は選んだり、捨てられたりするもので、デパートで買うアクセサリーの1種だと思えば良いでしょう。 p133 人間として生きると言う言葉を私は信じません。生きるではなく生きているのです。ただわけもなく生きているのが人間です。動物もそうです。原子核の周りを電子が回っているそうですが、それは、エネルギーがあって動いているのではなく、うごいている状態なのです。 貴君も、私も、ただうごいている生きものなのです。 p167 魚には骨があるので食べるときはそこを取り去ってうまいところだけを食べます。だからあなたも胸糞の悪い点はそんなふうにしてください。 p170 「何もしないのが好き」これこそ滅亡教の極意。
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